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ほうれん草に「アク抜き」は必要?下茹で・電子レンジのアク抜き方法を解説

冬の時期にうまみや甘みを増す葉物野菜・ほうれん草。

そんなほうれん草ですが「アク抜きをする必要があるから面倒・・・」というイメージがありませんか?

ほうれん草のアク抜きは本当に必要なのでしょうか?

ほうれん草の「アク」の正体やアク抜きの必要性を調べてみました。

さらに、画像付きでほうれん草のアク抜き方法を詳しく解説しています。

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ほうれん草に「アク抜き」は必要なのか?

ほうれん草にアク抜きは必要です。

ほうれん草 新鮮
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

ほうれん草はアク抜きをしないとえぐみや匂いが残り、料理の味に影響します。

ほうれん草の「アク」とは?

ほうれん草の「アク」はシュウ酸という成分です。

そのうち、ほうれん草に含まれるのは水溶性のシュウ酸塩「シュウ酸水素ナトリウム」となります。

シュウ酸は植物の多くに含まれる成分。

キャベツやレタスにも含まれますが、ほうれん草ほど多くはありません。

そんなシュウ酸のデメリットは尿路結石のリスクを高めること

シュウ酸にはカルシウムと強く結合するという性質があり、シュウ酸の摂取量が増えると

  • 腸内でカルシウムと結合し、多くのカルシウムを排出させてしまう
  • 腸内でカルシウムと結合できないと尿中で結合し、石のように固くなる(結石)

というデメリットを引き起こします。

尿路結石は世界三大激痛と言われるほど激しい痛みを引き起こす病気。

また、もともとカルシウムの摂取量が少ない日本人にとって、カルシウムが余分に失われるのは健康面でも痛手です。

特に成長期の子ども、妊娠・授乳期の女性、骨がもろい高齢者などにとってカルシウムは必要不可欠。

カルシウムの吸収を阻害するシュウ酸はできるだけ減らしてから食べたいですね。

シュウ酸は水に溶けるので下茹で(茹でこぼし)により減らすことができます。

そんなシュウ酸の減らし方、つまりアク抜きの方法は↓にて詳しくまとめています。

ほうれん草のアク・シュウ酸が含まれる「長いも」について

※長いもに含まれるシュウ酸は不溶性の「シュウ酸カルシウム」、ほうれん草に含まれる水溶性の「シュウ酸水素ナトリウム」とは違う成分です。

アク抜き不要なほうれん草

ほうれん草=アク抜きが必要ですが、生食OKなほうれん草はアク抜きの必要がありません。

生で食べられるほうれん草は、いわゆる『サラダほうれん草』と呼ばれる種類

サラダほうれん草は品種改良により生で食べられるほどアクが少なく、葉も柔らかいほうれん草です。

サラダほうれん草という名前の他に『赤茎(赤軸)ほうれん草』や『ベビーリーフ』という名前で販売されています。

「下茹でにより損なわれる栄養価をそのまま摂りたい」
「サラダにして食べたい」という方にオススメの品種です。

ほうれん草の種類について

ほうれん草のアク抜き方法

ほうれん草のアク・シュウ酸は水に溶ける物質。

そんなほうれん草のアク抜きは下茹で(茹でこぼし)により行うのが基本です。

また、最近では電子レンジでのアク抜きも一般的ですね。

ただし、アク・シュウ酸は加熱するだけでは取り除くことができません。

そのため、下茹でor電子レンジでの加熱の後に『水に取る』という行程が必要となります。

花緒
花緒

加熱でシュウ酸を抜きやすい状態にして、水に取ることでシュウ酸を溶け出させるのですね。

ほうれん草のアク抜き方法を「下茹で」と「電子レンジ」の2通りから詳しくご紹介していきます。

下茹でによるアク抜き

ほうれん草の下ゆで アク抜き 下茹で
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

基本のアク抜きである「下茹で」の方法です。

茹でこぼし、と言われることもありますが、同じ行程です。

それでは、ほうれん草の下茹での行程をチェックしていきましょう。

1 お湯を沸かす

大きめの鍋にお湯を沸かします。

鍋 熱湯 ゆでる
Pixabay

お湯の量はほうれん草・1束(1袋)あたり2リットルほどが目安。

お湯が沸いたら、水の分量の0.5%ほどの塩を入れます。

※1リットルあたり小さじ1(約5g)、2リットルでは小さじ2(約10g)です。

塩を入れるのは葉の変色を防ぐため。
塩に含まれるナトリウムイオンは葉の酸化を防ぎ、ほうれん草の色味を鮮やかに保ちます。

また、ほうれん草は根元に土が付いている場合は軽く洗い流しましょう。

水を張ったボウルに根元部分を浸けておくと、ほうれん草の葉が少しシャキッとします。

2 ほうれん草を茹でる

塩を入れ、再び沸騰したお湯の中にほうれん草を根元から入れていきます。

ほうれん草の下ゆで アク抜き 下茹で
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

↑のようにフライパンで行うと、ほうれん草が折れにくいのでオススメです。

根元がしんなりしたら葉先もゆっくり沈めていきます。

全体がお湯に浸かったら、そのまま1分ほど茹でます。

3 水に取る

1分ほど茹でたほうれん草はすぐに冷水に取ります

花緒撮影

水が冷たくなるまで水を替え、冷水になったら少し水の中で冷やします。

水でしっかり冷ますことで、ほうれん草の色味が良くなり、うまみも増します。

ほうれん草を長時間水に浸けておくのはNG!
水に浸けすぎると、ビタミンCなど水に溶けやすい栄養価まで流出してしまいます。

水に浸ける時間は短く、手早く行いましょう。

4 水から取り出す

ほうれん草が充分に冷えたら取り出します。

花緒撮影

↑の画像ではまな板の上に取り出していますね。

水から取り出すときに少し水を切り、包丁で切り分けてから水を絞ると効率的です。

これで下茹でによるほうれん草のアク抜き行程は終わりです。

電子レンジによるアク抜き

時短かつ手間も少ない「電子レンジ」を使ったアク抜き方法です。

電子レンジ
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しっかりアク抜きをしたいなら下茹での方がオススメです。

しかし、そこまでしっかりじゃなくても良い、むしろ手早く済ませたい、という方は電子レンジでもぜんぜんOKです。

そんな電子レンジのアク抜き方法をチェックしましょう。

1 ほうれん草を洗う

まず、ほうれん草に付いている土や汚れを水で洗い流しましょう。

加熱後に水に取るため、完璧ではなくても大丈夫です。

ここから、ほうれん草は『そのまま』・『カットしてから』の方法2通りをご紹介します。

『そのまま』では洗ったほうれん草を大きめにカットしたラップで包みます

しっかり筒状に包むようにしましょう。

『カットしてから』ではラップでも良いですが、食品用ポリ袋に入れるのもオススメ。

ラップではピッタリ包み、ポリ袋は空気をしっかり抜いてから口を閉じます。

2 電子レンジで加熱する

ほうれん草を包んだら、電子レンジで加熱していきます。

電子レンジ
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加熱時間はほうれん草1束(1袋)の場合『そのまま』・『カットしてから』のいずれも600Wで2分ほど。

3 水に取る

電子レンジでの加熱が終わったらすぐにほうれん草を取り出し、冷水に浸けます

花緒撮影

ほうれん草がしっかり冷えたらすぐに取り出し、水気を絞って切り分けます。

ほうれん草を長時間水に浸けておくのはNG!
水に浸けすぎると、ビタミンCなど水に溶けやすい栄養価まで流出してしまいます。

電子レンジではゆで汁にシュウ酸が溶け出さないので、この「水に取る」「水に浸けておく」という行程でアクを抜きます。

切り分けた後、再び水気を絞ったらアク抜きは終了です。

【まとめ】ほうれん草のアク抜き

  • ほうれん草にアク抜きは必要
  • ほうれん草のアク「シュウ酸」はカルシウムの吸収を阻害し、尿路結石のリスクを高めるため、できるだけ取り除いた方が良い
  • アク・シュウ酸は水に溶けるため、加熱した後に水に取ることでアクが抜ける

ここまで、ほうれん草のアク抜きについてまとめてみました。

ほうれん草のアクは摂りすぎると結構危険な物質でビックリです。

いちいちほうれん草を下茹でするのは面倒ですが、電子レンジでもOKなら何とか続けられそうですね。

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