連日の猛暑で気になるのが食品の保存。
常温保存ができる食品でも、この高温下での常温保存は本当に大丈夫なのか?心配ですよね。
そこで国やメーカーのHPを調べ、常温保存とは何℃までOKなのか?を調べてみました。
さらに、常温保存NGな食品たちについてもまとめています。
常温とは何℃までを指す?
日本工業規格によると「常温」は5~30℃までの温度を指します。

※35℃までとする場合もあります。
また、厚生労働省によると「常温」とは「夏季において外気温を超えない温度」を指す言葉。
しかし、食品衛生法において常温保存の温度は定義されていません。
そのためメーカーや製品によって常温の設定温度は違います。
ケチャップやトマトソース、野菜ジュースで有名なカゴメでは常温は28℃に設定しています。
28℃までと聞くと、日本の夏はアウト!と思ってしまいますが、
夏季は気温が30℃以上になる場合もありますが、常温保存が可能な商品の場合、住居内の保存であれば品質的な問題はありません。
との記載がありました。
また、日本生活協同組合連合会、つまり生協(CO-OP)のHPには
一般には「意図的に熱したり冷やしたりしない自然な温度」
と書かれています。
条件として『冷蔵・冷凍が必要ない』、『極端な高温ではない』ことが挙げられ、人が生活する家の中の温度ならまあOKとのこと。
先ほど紹介した厚生労働省の「夏でも室内で外の気温を超えていなければOK」というのと同じですね。
したがって、常温保存は屋外の気温よりも低い屋内であればおおむね大丈夫となります。
常温でも避けるべき保存場所
屋外よりも低い温度の屋内、常温でも避けるべき保存場所は「直射日光が当たる場所」です。

たとえその場所の気温が低くても、食品に直射日光が当たっているとピンポイントで温度が上がります。
特に夏場の日差しは暴力的に強いので、食品は必ず日の当たらない場所に置くようにしましょう。
さらに、車や物置など密閉され高温になる場所に置くこともNG!
食品の保存は
- 直射日光が当たらない
- 密閉されない
- 風通しが良い
場所で行いましょう。
心配なら「冷蔵保存」
もし常温保存が心配なら迷わず「冷蔵保存」をした方が良いです。
先ほども引用した生協のHPには
なお、多くの食品は冷蔵しても何ら問題ありません。特に切干大根、味噌や醤油、果実野菜飲料、米などは、冷蔵する方が、より風味を保てます。保管場所に余裕がある場合は冷蔵していただくのも一つの方法です。
と記載されていました。
常温保存OKの食品の中でも、実は冷蔵保存の方が品質が保てるという食品はいくつもあります。
少しでも心配ならすぐに冷蔵庫へ入れてしまった方が良さそうですね。
実は「常温保存NGな食品」とは?
つい習慣で常温保存しているものの実は常温保存NGだった!という食品はけっこうあります。

そんな実は常温保存ができない食品をまとめます。
開封済みの食品
どんな食品であっても「開封済み」のものはできるだけ冷蔵庫へ入れましょう。
たとえ『直射日光を避け、常温で保存してください』などと書かれていても、この言葉は「開封前」にしか適用されないことがほとんど。
開封後は品質の劣化を防ぐためにもしっかり密封してから冷蔵保存をしましょう。
市販されているパン
パンは基本的には常温保存が推奨されている食品です。
パンメーカーとして有名な山崎製パンのHPには
また、パンの生地に含まれるデンプンは0℃~4℃の温度帯で固くなり、食感のパサつき、味の低下が最も早く進むといわれています。
冷蔵庫での保存はおすすめできません。
と書かれていました。
つまり、冷蔵庫へ入れるとせっかくのフワフワ食感が損なわれ、味も風味も劣化するとのこと。
最後にハッキリと「冷蔵庫での保存はおすすめできません」と書かれていますし、通常の場合なら冷蔵保存は適しません。
けれども、開封済みのパンを真夏の気温の中で保存するのは危険です。
大抵、パンのパッケージには『5~10月までは30℃、11~4月までは25℃の保管温度の検査で安全を見込んだ期限』といった内容が書かれています。
つまり、夏の時期では30℃の温度までなら安全は見込まれているものの、それ以上は・・・ということ。
かといって冷蔵保存すると品質の劣化が・・・。
そんなパンを開けたものの食べきれないときにオススメなのが「冷凍保存」です。
パンの冷凍保存は1個1個をラップで包み、冷凍庫へ入れるだけでOK!
冷凍保存で冷凍焼けせず、匂いも付かずに食べられる期間は約1週間ほど。
しかし冷凍なら消費期限を超えても保存できるので、一気に食べきれなかった時にオススメです。
解凍は凍ったままトースターで加熱するか、ラップのまま常温で解凍すればOK。
電子レンジでも解凍できますが、加熱時間が長すぎると水分が抜けすぎてカチカチになるため注意しましょう(経験済み)。
液体調味料
液体調味料は開封後は冷蔵保存が原則です。
発酵食品が多い液体調味料は滅菌作業ができないため冷蔵保存をしないと腐ります。
特に危険なのが「めんつゆ」。
塩分濃度が高い醤油や、殺菌作用がある酢に比べ、めんつゆは
- 甘い(糖分は菌の大好物)
- 塩分濃度が低い(殺菌作用が弱く菌が繁殖しやすい)
という特徴があり、あまりにも雑菌が繁殖しやすい環境となっています。
また、めんつゆはストレートタイプは3日以内、希釈タイプでも3週間以内が開封後の使用目安とされ、そもそも長持ちしません。
液体調味料、特にめんつゆは使い始めたら有無を言わさず「冷蔵庫」!
そしてすぐに使い切る!をがんばって心がけましょう。
【まとめ】常温の温度&常温保存NG食品
- 常温は30(35)℃までの気温
- 夏場の屋外よりも涼しい気温なら常温と見なされる
- 直射日光や密閉環境を避けて保存する
- 開封済みの食品、特に液体調味料は必ず冷蔵保存
- 市販のパンは食べきれない場合は冷凍保存がオススメ
ここまで常温の温度と、常温保存NG食品についてまとめました。
狂ったように暑い日々が続くと自分の体調はもちろん、食品の保存状態も心配になりますよね。
基本的に開封前なら常温保存はできますが、開封後は極力、夏場は冷蔵庫へいれるように心がけましょう。