お米の価格が下がらない!
そんな今注目されているのが「麦」を使う炊飯方法です。
これまで、お米に麦をプラスするかさ増しの炊飯法をまとめてまいりました。
しかし、今回は麦だけで炊飯する「麦ご飯」について掘り下げていきます。
そもそも、お米の代わりに「麦」だけで炊飯できる?
お米の代わりに麦100%でご飯が炊けるのか?という疑問。
答えは「炊けます」。

そもそも、かつての日本の主食は麦飯でした。
日本=米というイメージが強いですが、それは都心部のみ。
都心部以外の日本各地では、お祭りなど特別なときは白米だけのご飯。
それ以外の普通の日は麦飯や炊き込みご飯、粟・稗など雑穀入りが一般的でした。
田んぼが多くある地域はともかく、田んぼが少なく畑作中心のエリアも少なくなかったため、白米無しのご飯や、白米に雑穀を混ぜるご飯の方が親しまれていたのですね。
麦ご飯は美味しい?
麦だけで炊く麦ご飯は、白米だけで炊くご飯よりも香りにクセがあるのが特徴です。
味はほとんど白米と変わらず、食感がプチプチ・モチモチしているのでわたしはけっこう好きな方。
けれども、白米のあの香りやもちもち感、粘り気などは麦にはないため、食べづらいのも事実。
わたしたちが白米を食べ慣れ、麦を食べ慣れていないだけかもしれませんが、麦ご飯には独特の風味があります。
臭いわけではありませんが、白米とは違うなとは思います。
週に1回食べるのなら良いですが、毎日だと少しイヤかも・・・、と思うかもしれません。
麦ご飯はそのままお茶碗に盛って食べる、というよりは、炒飯や雑炊など味をつけて食べると食べやすいと思います。
ちなみに、麦ご飯=臭いというイメージは、刑務所で提供されるご飯が麦:米=7:3の比率の麦ご飯であるからでは?といわれています。
今の麦ご飯は美味しいですし、臭いも悪くありません。
しかし、終戦後の食べ物がない時代は臭気がある南京米(インディカ米)が使われ本当に臭かったため「刑務所の飯は臭い」というイメージになったとか。
ただ、麦ご飯が主流の刑務所に収監されたことで健康状態が改善したという受刑者の例があることから、麦ご飯は体に良いのは確かでしょう。
麦ご飯にオススメの麦の種類とは?
麦ご飯に使用する麦は「大麦」です。

イネ科の穀物である大麦。
モチモチ食感が特徴の『もち麦』や、あっさりと食べられる『押し麦』などといった種類があり、現在でも身近な食材ですね。
ちなみに、もち麦・押し麦はどちらも大麦の一種ですが、もち麦は『もち性』、押し麦などは『うるち性』の大麦という違いがあります。
そんな大麦はもち麦・押し麦どちらも麦ご飯にオススメ!
白米と混ぜて炊くのはもちろん、麦のみ100%で炊飯しても美味しく炊き上がります。
つづいては、そんな麦100%ご飯の炊飯方法と分量についてまとめていきます。
麦ご飯の炊飯方法・量について
大麦100%炊き上げる麦ご飯の料理法・分量についてまとめます。

まず、炊飯方法をまとめます。
大麦の炊飯方法は白米の炊飯方法とほとんど同じ!
白米の炊飯方法と違う点は『米とぎをする必要がない』ことでしょう。
大麦と水の分量を量り、炊飯釜に入れればOKです。
ただ1つ注意点が。
大麦の炊飯前には30分以上、浸水の時間を取りましょう。
白米を炊飯するときにも言えることですが、特に大麦は水をたくさん吸水します。
水をしっかり、時間をかけて吸わせることで、ふっくらと美味しい麦ご飯に炊き上がります。
続いては分量です。
大麦ご飯の麦・水の分量
一般的に、大麦を炊飯するときの大麦と水の分量比率は「1:2」。
ざっくり説明すると、大麦が100gのときに、水は200g(ml)必要となります。
また、大麦は白米と吸水率や粒の大きさが違うため、白米と同じ分量で炊き上げると量(かさ)が大幅に増えてしまいます。

だから大麦はお米のかさ増しとして注目されているんだね。
そんな大麦を炊飯するときの麦と水の分量を、炊き上がりの量からまとめていきます。
| 炊き上がり | 大麦 | 水 |
|---|---|---|
| 一合 | 約120g | 約240g |
| 一合半 | 約180g (白米計量カップ一杯分) | 約360g |
| 二合 | 約240g | 約470g |
| 二合半 | 約300g | 約590g |
| 三合 | 約360g (白米計量カップ二杯分) | 約710g |
大麦は白米計量カップ一杯分を炊飯すると、一合半(1.5合)に炊き上がります。
白米計量カップ二杯分なら三合相当です。
この分量はもち麦・押し麦どちらも同じです。
白米と同じ量で1.5倍ほどに炊き上がるため、大麦は米不足の今、かさ増しにピッタリと注目されているのですね。
また、この分量で炊き上げたとき、どうにも粒が硬いと感じる場合は水を増やしてみましょう。
麦100%麦ご飯のメリット・デメリット

麦100%麦ご飯のメリット・デメリットです。
麦100%ご飯のメリット
麦100%ご飯のメリットは、白米ご飯と比べてカロリーが低く、食物繊維が多いこと
大麦ご飯と白米ご飯、それぞれ100gの栄養価を比較してみるとご覧の通り↓です。
| 栄養素 | 大麦ご飯 | 白米ご飯 |
|---|---|---|
| エネルギー | 118kcal | 156kcal |
| 水分 | 68.6g | 60.0g |
| たんぱく質 | 2.2g | 2.5g |
| 脂質 | 0.5g | 0.3g |
| 炭水化物 | 28.5g | 37.1g |
| 食物繊維 | 4.2g | 1.5g |
エネルギー(カロリー)や糖質が低く、食物繊維が多いのが大麦ご飯の特徴。
食物繊維は1日あたり男性なら21g、女性なら18gが摂取目安となります。
しかし、多くの日本人はこの18~21gよりも遥かに少ない量しか食物繊維を摂れていません。
そこで注目されているのが大麦。
主食である白米を大麦に替えると、簡単に食物繊維の摂取量を増やすことができます。
さらに、低カロリー・低糖質なのでダイエット中にもうってつけ。

健康志向の方が大麦をよく食べているのはこういった理由からなのですね。
- 大麦ご飯:穀類/おおむぎ/押麦/めし
- 白米ご飯:穀類/こめ/[水稲めし]/精白米/うるち米
麦100%ご飯のデメリット
麦100%ご飯のデメリットは食べづらいこと。
大麦はもち麦も、押し麦などうるち性の大麦も、白米ほど粘り気が多くありません。
そのため、白米と同じように炊飯しても、まとまりが弱く、パラパラになりがち。
白米のふっくらした炊き上がりや、まとまった感覚がないため、主食としては食べづらいのがデメリットでしょう。
一方で、大麦はパラパラの方が美味しく仕上がる炒飯や、サラサラ食べたい雑炊などには向いています。
また、先ほども説明しましたが、香りが独特でクセがあるのが大麦の良さでもあり、苦手な方が多い理由でもあります。
このクセを和らげるには『炊飯前に料理酒を入れる』、『炊飯前にオリーブオイルを入れる』といった一手間がオススメ。
大麦独特の香りが少し抑えられます。
分量は、二合に炊き上げる場合では、料理酒なら大さじ2ほど、オリーブオイルなら小さじ1ほどが目安です。
特に油は加え過ぎると油っぽくなってしまうのでほどほどにしましょう。
麦ご飯=お腹がゆるくなる?
また、麦100%ご飯には「食物繊維が多いためお腹がゆるくなる」というデメリットも。
食物繊維は腸内環境を整える働きがあるため積極的に摂るべき栄養素。
けれども、突然一気に摂りすぎるとお腹がゆるくなったり、反対に便秘を引き起こしたりしてしまいます。
いくら体に良いとは言え、どんなものでも食べ過ぎは禁物!
腸をならすためにも、まずは麦10%米90%の麦混ぜご飯からはじめ、だんだんと麦の割合を増やしていくのがオススメです。
【まとめ】麦だけで炊く麦ご飯について
- 麦100%でもご飯は炊けるが、食べづらい
- 使用する麦は「大麦」がオススメ
- 大麦と水の分量は「1:2」
- 大麦は白米と比べ食物繊維が豊富な一方、食べすぎるとお腹の調子が悪くなる
ここまで、お米の代わりに麦を炊く方法についてまとめました。
究極、お米がなくなったら麦を食べれば良い!とは分かりますが、食べ慣れていないとキツいのは事実。
まずは一度試してみて、その味や風味、香りに慣れてみるのが良いでしょう。


