健康にも美容にも良いとされる塩麹(しおこうじ)。
実は塩麹はダイエットにも効果的!とも言われ、注目を集めています。
しかし、塩麹は本当にダイエット向きの食品なのでしょうか?
そこで、含まれる栄養素から塩麹がダイエット向きである理由をまとめてみました。
また、ダイエット向きとは反対に「塩麹は太る!」とのウワサも。
そんな塩麹=太るとのウワサの真偽も合わせて、塩麹とダイエットとの関係性について調べました!
塩麹がダイエット向きな理由
塩麹にはダイエットに役立つ栄養素が複数含まれているのが特徴です。
ここからは、塩麹にどんな栄養素が含まれ、どんな風にダイエットに役立つのかを栄養素ごとに説明してみます。
<酵素>消化をサポート
塩麹がカロリーは高めでもダイエット効果が高いとされる理由は塩麹に含まれる消化酵素にあります。
塩麹には
- たんぱく質分解酵素・プロテアーゼ
- 炭水化物分解酵素・アミラーゼ
- 脂肪分解酵素・リパーゼ
という3つの消化酵素が含まれます。
この消化酵素は、たんぱく質・炭水化物・脂肪を体内で吸収しやすい形に分解するという働きを行います。
栄養素の分解をサポートすることで、胃や腸といった消化器官の負担が軽減。
食べ物がしっかり消化されることで便秘解消や整腸につながり、自然と痩せやすい体になれるのですね。
ブドウ糖で腸内環境も改善
塩麹に含まれる炭水化物分解酵素・アミラーゼは、炭水化物(デンプン)をオリゴ糖に分解します。
オリゴ糖は腸内環境を整える善玉菌の大好物!
つまり、炭水化物を善玉菌のエサとなるオリゴ糖に分解した状態で摂取することは、善玉菌を増やし、働きを活性化させることにつながります。
その善玉菌の増殖・働きにより、腸内環境が改善・正常な状態をキープできるというわけですね。
「腸内環境が正常→ダイエット効果」はなぜ?
正常な腸内環境がダイエットに効果的なのは『菌の種類』と『短鎖脂肪酸』が豊富という理由があります。
菌の種類が豊富
まず『菌の種類』が多いことで、腸内でどんな食品の消化にも対応できるようになります。
菌には「たんぱく質の分解が得意」「炭水化物を分解できる」など、それぞれ得意分野が異なります。
いろいろな菌が住みやすいよう、腸内環境を整えることが大切なのですね。
短鎖脂肪酸が豊富
また『短鎖脂肪酸』が豊富なのもダイエットに重要なポイント!
短鎖脂肪酸とは、脂肪の吸収を抑え、体内での消費を促す脂肪酸のこと。
つまり、短鎖脂肪酸が多いということは、体内に脂肪が溜まりにくいということです。
そんな短鎖脂肪酸は腸内の善玉菌から生み出されます。
善玉菌は腸内で良い働きをする菌の総称で、代表的なものに乳酸菌・ビフィズス菌などがあります。
そんな善玉菌は腸内環境が整った状態でより活発に働く菌でもあります。
したがって、痩せやすい体を作るには腸内環境の改善が重要なのですね。
<ビタミンB群>
塩麹には
- ビタミンB1
- ビタミンB2
- ビタミンB6
といったビタミンB群を菌の代謝によって生み出します。
このビタミンB群にはそれぞれ
- ビタミンB1
- 糖質をエネルギーに変換
- ビタミンB2
- 脂質の代謝をサポート
- 過酸化脂質の分解をサポート
- ビタミンB6
- たんぱく質の代謝をサポート
と摂取した栄養素の吸収・排出といった代謝をサポートするありがたい働きがあります。
糖質・脂質・たんぱく質それぞれの代謝を助けてくれるので、痩せやすい体になるというわけですね。
また、塩麹が生み出すビタミンB群には、
- ナイアシン(ニコチン酸・ニコチンアミド)
- パントテン酸
- ビオチン
といった脂質・糖質・たんぱく質すべての代謝をサポートする栄養素もあります。
塩麹はたくさんのビタミンB群を作り出せるんだね。
<必須アミノ酸『BCAA』>
必須アミノ酸とは全20種あるアミノ酸のうち、人の体内で作ることができない9種類のアミノ酸のこと。
この必須アミノ酸のうち
- バリン
- ロイシン
- イソロイシン
には体内のエネルギー消費をサポートし、脂肪を分解させる働きがあります。
脂肪を燃やしてエネルギーに変えてくれるので、ダイエット中の運動効率もアップでき一石二鳥ですね。
そして塩麹には、そんな必須アミノ酸が9種類すべて含まれています。
『BCAA』はもちろん、バランス良く必須アミノ酸が摂取できるのが塩麹のメリットですね。
塩麹にはうま味成分として知られるアミノ酸・グルタミン酸を生成するという働きも!肉につけ込むとたんぱく質をアミノ酸に分解し、旨みをアップさせてくれます。
あの「GABA」もダイエットに効果的?
塩麹に含まれるアミノ酸の中には、ストレス緩和に役立つとされる「GABA」もあります。
チョコレートのイメージで「GABA=ストレス緩和」と思われがちですが、実はこの「GABA」にはダイエット効果も期待できます。
ニュースサイト・microdiet.net(マイクロダイエットネット)によると「GABA」には成長ホルモンの分泌量をアップさせる働きがあるとのこと。
この働きは子どもの身長を伸ばし、大人では骨や筋肉を作るのを助けてくれるとのこと。
さらに「脂肪分解酵素を活性化して脂肪の分解をスムーズにしてくれる働きなどがあるため、ダイエット効率を上げる役割もあります。」という働きも!
ストレス緩和と脂肪分解の効果が一度に得られるなんて、お得すぎますね!
「塩麹は太る」とのウワサは?
ここまで「塩麹はダイエットに効果的!」と散々喧伝して参りましたが、実はネット上には
塩麹を食べると太る!
という情報も飛び交っています。
この「塩麹は太る!」とのウワサは本当なのでしょうか?
また、そもそもどうして「塩麹は太る」と言われているのか調べてみました。
塩麹は太る?
塩麹は食べ過ぎれば太ります。
ただ、塩麹だけで太るのはなかなか難しいと思います。
そもそも塩麹は主食ではなく調味料。
一度の食事で大量に摂取することはほぼありません。
「塩麹は太る」と言われる理由
「塩麹は太る」と言われる理由は、塩麹が高カロリー・高糖質だからです。
塩麹のカロリーは100gあたり約166.5kcal。
これは100gあたり71kcalであるしょうゆの2倍以上で、0kcalの塩と比べてもその差は歴然!
また、炭水化物は100gあたり40g以上含まれ、そのうちほぼすべてが糖質に当たります。
つまり、塩麹全体のおよそ4割が糖質ということ!
最近はダイエットの天敵とみなされている糖質がこれだけ豊富だと、たしかに太りそうな気がしますね・・・。
ただ、↑のように100gあたりで考えるとクラクラするほどカロリーも糖質も高めですが、実際に1食分に使う大さじ1(約20g)くらいでは
- カロリー:約33kcal
- 糖質:約8g
ほどなので、けして低くはないですが許容できる範囲でもあります。
また、調味料としては高カロリー・高糖質であっても痩せやすい体を作れるという効果を考えれば、塩麹のダイエットへの活用はオススメできます。
塩麹はダイエット効果が高いと言っても、たくさん食べれば太ります。どんな食べ物も適量が一番ですね。
まとめ
- 塩麹がダイエット向きな理由
- 酵素が消化・吸収をサポート
- オリゴ糖生成で腸内の善玉菌を活性化
- 代謝をサポートするビタミンB群が豊富
- 脂肪を燃やす必須アミノ酸3種『BCAA』を含む
- 脂肪分解をサポートするGABAも
- 高カロリー・高糖質なため、過剰に摂取すれば塩麹でも太ることはある
塩麹はうまく取り入れればダイエットに効果的であることが分かりました!
ダイエットだけでなく栄養補給にもうってつけな塩麹を上手に活用し、痩せやすい体を作っていきたいですね。