いろいろな野菜が旬を迎える冬。
その冬野菜の中でも、わたしが大好きなのがごぼう。
わたしは根菜が好きなので、歯ごたえ抜群のごぼうは大好物です。
そんなごぼうには食物繊維が豊富なイメージがありますよね?
この「ごぼう=食物繊維」というイメージは正しいのでしょうか?
そこで、今回はそのごぼうの食物繊維について調査しました!
そもそも「食物繊維」ってどんなはたらきをするんだろう?おなかに優しそうなイメージだけど・・・。
ごぼうの食物繊維量
ごぼうの食物繊維量は100gあたり5.7gです。
つまり、ごぼう全体の6%近くが食物繊維と言うことになります。
そう言われても多いのかどうか分からないよ。
と思っている方のために、食物繊維が多いイメージがある野菜と食物繊維量を比べてみます。
今回、比較にエントリーしたのは、
- きのこから「エノキタケ」
- 同じく「ブナシメジ」
- 食物繊維と言えば「レタス」
- いも類から参戦「さつまいも」
の4種類の野菜たち。
どの野菜も食物繊維が多そうなイメージがあります!
では、実際はどうなのか結果はこちらです。
野菜 | 100gあたりの食物繊維量 |
---|---|
ごぼう | 5.7g |
エノキタケ | 3.9g |
ブナシメジ | 3.7g |
レタス | 1.1g |
さつまいも | 2.3g |
表を見ると、ごぼうの食物繊維量が断トツで高いことが分かりますね!
また、食物繊維が豊富そうなきのこのエノキタケ・ブナシメジも4g弱といい線行っています。
腸の動きを活発にしてくれそうなさつまいもは、ごぼうの半分以下の量でした。
しかし以外だったのはレタス。
100gあたり1.1gと他のエントリー野菜と比べても明らかに低い数値でした。
「レタス○個分の食物繊維!」とのキャッチコピーから食物繊維が豊富なイメージがあるレタス。
けれども実際はごぼうの5分の1以下と予想外の結果に。
このレタスの数値は野菜全体で見ても低く、他の野菜ではきゅうりと同量です。
きゅうりに食物繊維が多いイメージはないね。
話がレタスの食物繊維にそれましたが、とにかくごぼうは他の野菜と比べても食物繊維が豊富であることが分かりました!
ごぼうの食物繊維の種類
食物繊維には、
- 水に溶けやすい(溶ける)水溶性食物繊維
- 水に溶けにくい(溶けない)不溶性食物繊維
の2種類があります。
ごぼうの食物繊維において水溶性・不溶性の内訳は、
- 水溶性食物繊維:2.3g
- 不溶性食物繊維:3.4g
と、どちらもバランス良く含まれていることが分かります。
ここからは、そんな水溶性・不溶性それぞれのはたらきをまとめます。
さらに、ごぼうに含まれる特別な食物繊維もご紹介しますよ!
ごぼうの水溶性食物繊維
水溶性食物繊維には、
- 腸内でのコレステロールの吸収を抑える
- コレステロールの代謝・排せつをサポート
- 糖質の吸収をゆっくりにする
- 胃の中でふくらむ
というはたらきがあります。
コレステロールの吸収抑制、代謝・排せつをサポート
1・2のはたらきにより、コレステロール値の上昇を抑えることができます。
よって、コレステロール値が高いとかかりやすい動脈硬化や脳梗塞、心筋梗塞などの病気の予防につながるとされています。
糖質の吸収をゆっくりにする
3のはたらきは、胃・腸内でネバネバになり時間をかけて消化されることで得られる効果です。
糖質の吸収スピードが遅くなることで血糖値の急激な上昇を防げます。
血糖値が急激に上昇すると、糖が脂肪として蓄積され太りやすい体質に!
さらに血管がダメージを受けるというデメリットも!
これにより、高血糖や高血圧、さらには糖尿病のリスクが増大してしまいます。
血糖値の上昇を穏やかにするのは、ダイエットや健康にとって重要ですね!
胃の中でふくらむ
4のはたらきは、胃の中で大きくふくらむことで満腹を感じやすくする効果です。
コンニャクを食べると、少しの量でもおなかいっぱいになりませんか?
これは水溶性食物繊維を多く含むコンニャクが胃の中でふくらむため!
よって、たくさん食べなくても満腹感が得られ、食べ過ぎ防止につながります。
そのため、コンニャクなど食物繊維を多く含む食材はダイエットに効果的と言われているのですね。
水溶性食物繊維・イヌリン
イヌリンはごぼうに含まれる水溶性食物繊維の一種です。
ごぼうの他には菊芋・にらに多く含まれ、イヌリンが配合されたサプリメントも多数販売されるほどの人気です。
そのイヌリンのはたらきは腸内環境を整えること。
イヌリンは腸内で分解されるとフラクトオリゴ糖になります。
フラクトオリゴ糖は、糖として吸収されない難消化性のオリゴ糖です。
甘味があるのに糖として吸収されないため低カロリーであるのが特長です。
最近はこのフラクトオリゴ糖を使ったチョコレートも販売されています。
甘いのにカロリーにならないのはいいね!
さらに、フラクトオリゴ糖は腸内でビフィズス菌など善玉菌のエサとなります。
エサを食べて善玉菌が増えると、
- 腸内フローラのバランスを改善
- 便秘・下痢の改善・予防
につながります。
そのため腸内環境が整うのですね。
また、このイヌリンは長期間の冷蔵で分解され糖化することにより甘味が出るという特徴もあります。
保存で糖化する野菜には他にもかぼちゃやさつまいもがあるね。
ごぼうの不溶性食物繊維
不溶性食物繊維には、
- 腸内環境の活性化
- 有害物質が付着
- あごが強くなる
というはたらきがあります。
腸内環境の活性化
1のはたらきは、腸内で水分を含みふくらむことで得られる効果です。
腸内でふくらむことで便の容積が増え、腸の動きが活発に。
それが排便のサポートにつながります。
また、便とともに水を吸うことでやわらかくなり、排便しやすくなる効果も。
よって、便秘の予防・改善に効果的とされています。
有害物質の付着
2のはたらきは、体内に入ってしまった有害物質を付着させ、便といっしょに排出するというものです。
その吸着できる有害物質は、一例として、
- ダイオキシン
- 水銀
など毒性のつよいものばかり!
有害物質の排出スピードは、通常の2~4倍。
すばやく排出することで、身体への影響を最小限に抑える効果も期待できます。
あごが強くなる
3のはたらきは、たくさん噛むことにより得られる効果です。
不溶性食物繊維はごぼうなどの根菜類やきのこなどに多く含まれます。
その共通点は、歯ごたえがあること!
特にごぼうはたくさん噛まないと飲み込めず、火を通してもバキバキとした歯ごたえが残りますよね。
その固い歯ごたえがたくさん噛むことにつながり、あごを強化。
こどもにおいては、あごの健全な発育にもつながります。
さらに、たくさん噛むことで唾液・胃液の分泌を増やし消化をサポート。
満腹感も与えるので食べ過ぎも予防、ダイエットにも効果的です。
不溶性食物繊維・リグニン
リグニンはごぼうに多く含まれる不溶性食物繊維です。
木材に多く含まれることから「木質素」とも呼ばれます。
リグニンには、腸内の発がん性物質を吸着し便として排出するはたらきがあります。
そのため大腸がんの予防に効果的と言われています。
リグニンを多く摂る方法
リグニンは切った断面から発生する物質です。
そのためリグニンを多く摂るには、切り口が大きくなるように切ることがおすすめです。
つまり、ささがきですね!
ささがきだったらきんぴらごぼうやけんちん汁にも使えて便利!
いつもの切り方で多く摂取できるようで安心しました。
まとめ
- ごぼうの食物繊維は100gあたり5.7g。
- そのうち水溶性食物繊維が2.3g、不溶性食物繊維が3.4gとバランス良く含まれている。
- 水溶性食物繊維にはイヌリン、不溶性食物繊維にはリグニンと特別な成分も含まれている。
ごぼうに食物繊維が豊富に含まれているというのは本当でした!
水溶性・不溶性がいずれも含まれていて一石二鳥のお得感もあります。
「少しおなかの調子が悪いな・・・」と言うとき、これからはごぼうを積極的に食べると良いかもしれませんね。