見た目がよく似ている野菜と言えば「ブロッコリー」と「カリフラワー」。
そんなブロッコリーとカリフラワー、見た目以外にも同じ部分はあるのでしょうか?
さらに、ブロッコリー・カリフラワーの違いも気になります!
今回はそんなブロッコリーとカリフラワーの同じ&違う部分をそれぞれまとめてみました♪
ブロッコリーとカリフラワーの同じ点
姿形がよく似ているブロッコリーとカリフラワー。
そんなブロッコリーとカリフラワーの同じ点をまとめていきます。
分類:ブロッコリーとカリフラワーの同じ部分①
ブロッコリーとカリフラワーは同じアブラナ目アブラナ科アブラナ属ヤセイカンラン種に分類されます。
カリフラワーはこのヤセイカンランの変種、ブロッコリーはそんなカリフラワーの変種となります。
ブロッコリーがカリフラワーの変種なんだ!
ヤセイカンランとは
ヤセイカンランはアブラナ科アブラナ属の野草です。
名前はあまり聞きませんが、このヤセイカンランはブロッコリーとカリフラワーの他にも
- キャベツ
- 芽キャベツ
- ケール
などの原種でもあります。
つまりキャベツ・芽キャベツ・ケールなどもヤセイカンランの変種ということです。
形は似ても似つきませんが、ブロッコリー・カリフラワーとキャベツは分類上はほぼ同じ野菜なのですね。
ヤセイカンランがカリフラワーに改良され始めたのは15世紀ごろのイタリア。
それから改良が進み、カリフラワー、そしてブロッコリーとなじみ深い形になっていったとのこと。
カリフラワーの原型となる植物は2000年以上前の古代ローマ時代から食べられていたともされています。
意外と歴史が古い野菜だったのですね。
旬:ブロッコリーとカリフラワーの同じ部分②
ブロッコリーとカリフラワーの旬は11~3月ごろまでの冬です。
スーパーでは1年中手に入りますが、夏に販売されているものはほとんどが輸入物。
また、夏に販売されているブロッコリーとカリフラワーは値段が高く、害虫対策として農薬が多く使われている場合が多いのであまりオススメしません。
食べる部分:ブロッコリーとカリフラワーの同じ部分③
ブロッコリーとカリフラワーの食べる部分は花蕾、つまり『つぼみ』の部分です。
いつも食べているボソボソした部分は1つ1つが小さな蕾で、放っておけば花が咲きます。
ブロッコリーは菜の花のような黄色い花を咲かせます。
菜の花も同じアブラナ科アブラナ属だものね。
また、ブロッコリーは茎の部分も食べられます。
茎の部分を食べる時は、表面を厚めに削ぎ落とすと歯触りが良くなり食べやすいです。
味はブロッコリーと変わらず、食感は大根に似ているので、意外と使い勝手が良いのが魅力でもあります。
我が家では細く切りみそ汁や炒めものに使っています。
普段、花蕾の部分しか食べていなかった!という方、今度からはぜひ茎の部分も食べてみてくださいね。
ブロッコリーとカリフラワー違う点
分類上はほぼ同じでも、ブロッコリーとカリフラワーにはいくつか大きな違いがあります。
ここからは、ブロッコリーとカリフラワーの違う点をまとめていきます。
色:ブロッコリーとカリフラワーの違う部分①
ブロッコリーとカリフラワーは色が違います。
見た通りですが、この色の違いは緑黄色野菜or淡色野菜という大きな違いでもあります。
野菜のうち、食べられる部分100gあたりのβカロテンが600μg以上の野菜が緑黄色野菜、600μg未満の野菜が淡色野菜に分けられます。
↑をふまえ、ブロッコリーとカリフラワー100gあたりのβカロテン量を比べてみます。
ブロッコリー | 810μg |
カリフラワー | 18μg |
ブロッコリー810μgに対し、カリフラワーは18μg。
また、これによりブロッコリーは緑黄色野菜、カリフラワーは淡色野菜であると分かりました。
色が違うだけで、ここまで栄養価に違いが出るなんて面白いですね。
栄養:ブロッコリーとカリフラワーの違う部分②
前項で『色の違いにより栄養価が異なる』ことが分かりましたが、他の栄養価はどうなのでしょう?
気になったので、表にしてみました。
基本的な栄養素の違い
栄養価 | ブロッコリー | カリフラワー |
---|---|---|
エネルギー | 37kcal | 28kcal |
水分 | 86.2g | 90.8g |
炭水化物 | 6.6g | 5.2g |
食物繊維 | 5.1g | 2.9g |
>水溶性食物繊維 | 0.9g | 0.4g |
>不溶性食物繊維 | 4.3g | 2.5g |
たんぱく質 | 5.4g | 3.0g |
脂質 | 0.6g | 0.1g |
基本的な栄養素において最も差が大きくなったのは食物繊維。
ブロッコリーの5.1gに対し、カリフラワーは2.9gと約1.76倍も差が開いています。
また、たんぱく質の量もブロッコリーの5.4gに対し、カリフラワーは3.0gと大きな差が。
効率的なダイエットに欠かせない食物繊維&たんぱく質量はいずれもブロッコリーの方が豊富でした。
ダイエットに活用するならブロッコリーの方がオススメです。
ビタミンの違い
栄養価 | ブロッコリー | カリフラワー |
---|---|---|
ビタミンA(βカロテン) | 900μg | 18μg |
ビタミンB1 | 0.17mg | 0.06mg |
ビタミンB2 | 0.23mg | 0.11mg |
ビタミンB6 | 0.3mg | 0.23mg |
葉酸 | 220μg | 94μg |
ビタミンC | 140mg | 81mg |
ビタミンE | 3.4mg | 0.6mg |
ビタミンK | 210μg | 17μg |
前項で説明した通り、緑黄色野菜であるブロッコリーと淡色野菜であるカリフラワーのβカロテン量は900μg・18μgと大きな差ができました。
さらに、他のビタミン類を見ても、ブロッコリーの方がカリフラワーよりも豊富に含んでいることが分かります。
特に葉酸は220μg・94μgと2倍以上、ビタミンEは3.4mg・0.6mgと約5.7倍、ビタミンKは210μg・17μgと12倍以上の差が開きました。
ブロッコリーの方が健康的な野菜と言えますね。
- 葉酸
- DNAの合成をサポート
→妊娠中の女性は積極的に摂るべき
- DNAの合成をサポート
- ビタミンE
- 強い抗酸化作用
- 過酸化脂質の生成を抑える
- 血行促進
- ホルモン分泌をサポート
- ビタミンK
- カルシウムを骨に定着させる
→骨・歯の形成をサポ―ト - 血液を固まらせる
- カルシウムを骨に定着させる
また、ビタミンCはブロッコリー140mg、カリフラワー81mgとブロッコリーの方が豊富ですが、ブロッコリーのビタミンCは調理によって失われやすいというデメリットが!
生の場合はブロッコリーの方が多いものの、料理後はカリフラワーの方が多く残っていることが多いとのこと。
カゼ予防や美肌効果が期待できるビタミンCは冬こそ摂るべき栄養素!
旬の今こそブロッコリー・カリフラワーなどの野菜からモリモリ摂りたいですね。
ミネラル類の違い
栄養価 | ブロッコリー | カリフラワー |
---|---|---|
ナトリウム | 7mg | 8mg |
カリウム | 460mg | 410mg |
マグネシウム | 29mg | 18mg |
カルシウム | 50mg | 24mg |
リン | 110mg | 68mg |
鉄 | 1.3mg | 0.6mg |
ミネラル類ではナトリウム以外においてブロッコリーがカリフラワーの数値の上回るという結果となりました。
ナトリウムはカリフラワーの方が多く含まれるんだね。でも、その差は1mgと微々たるものだね。
数値の差は、いずれもブロッコリーの方が多く、マグネシウムが約1.6倍、カルシウムが約2倍、リンが約1.6倍、鉄が約2倍となりました。
カリウムはブロッコリー460mg、カリフラワー410mgといずれも野菜の中でトップクラスの含有量です。
- ナトリウムの排出
- 体内の水分量の調整
- 老廃物の排出
☆まとめ☆ブロッコリー・カリフラワーの栄養価の違い
ほぼすべての数値でブロッコリーがカリフラワーを上回るという結果になりました。
何となくカリフラワーは栄養豊富なイメージがあったので、ブロッコリーの方が栄養価が高いという結果には驚いています。
しかし、カリフラワーにはMATS(メチルアリルトリスルフィド)という特有の栄養素が含まれています。
このMATSはイオウ化合物で、強い抗酸化作用が期待できる成分。
この抗酸化力は生活習慣病の予防につながります。
また、脳卒中・心臓病の原因である血栓を予防する働きも期待できます。
生活習慣病が気になる方はカリフラワーを積極的に摂るべきですね!
まとめ
- ブロッコリー・カリフラワーの同じ部分
- 分類:アブラナ科アブラナ属・ヤセイカンランの変種同士
- 旬:冬・11~3月ごろ
- 食べるところ:花蕾(ブロッコリーは茎も)
- ブロッコリー・カリフラワーの違う部分
- 色:ブロッコリー・緑黄色野菜、カリフラワー・淡色野菜
- 栄養:おおむねブロッコリーの方が栄養価が高い
ブロッコリーとカリフラワーの同じ・違う部分を調べていくと、これまで何となく同じように感じていた2つの違いがハッキリ分かり面白かったです。
個人的にはブロッコリーの方が栄養価が高い、ということにビックリでした・・・。
よく似ているけど案外違う、ブロッコリーとカリフラワーの同じ&違う部分でした。