白くてこんもりしたフォルムが可愛らしいカリフラワー。
そんなカリフラワーは一般的な白色以外にも、さまざまな色違いを見かけませんか?
カリフラワーの色違いはどんな色があるのでしょう?
また、色違いと白色のカリフラワーの違いとは?
今回は、そんなカリフラワーの色違いについてまとめていきます。
<基本>カリフラワーとは
カリフラワーとはアブラナ科アブラナ属ヤセイカンランの変種です。
分類上ではキャベツとほぼ同じで、カリフラワーの変種がブロッコリーとなります。
旬は11~3月ごろの冬で、食べるのは白く盛り上がった花蕾(からい・つぼみのこと)の部分。
野菜の中では栄養価が高い方ですが、形がよく似たブロッコリーの栄養価の方がおおむね豊富。
緑黄色野菜であるブロッコリーとは異なり、カリフラワーは淡色野菜でもあります。
この一般的なカリフラワー(白色カリフラワー)が白いのは太陽の光に当てないため。
栽培するときに花蕾の部分を葉で覆うことで、日光を遮り、変色を防いでいるのです。
『白くするために日光に当てない』という栽培方法は軟白栽培と言い、ホワイトアスパラガスもこの方法で作られます。
カリフラワーの色違い
カリフラワーの色違いは品種の違いによるものです。
特に近年は品種改良が進んでいるため、普通のスーパーなどでもカラフルなカリフラワーを見かけるようになりましたね。
そんなカリフラワーの色違いの一覧が↓になります。
ここからは、このカリフラワーの色違いそれぞれを説明していきます。
カリフラワーは色違いでも食感・味に違いはありません。ですが、見た目がカラフルなので料理するときにテンションが上がりますし、出来上がりもキレイで嬉しくなれます。
オレンジカリフラワー
薄いオレンジや濃い黄色のカリフラワーの品種の総称です。
みかん色というのが一番しっくりくる気がします。
- オレンジブーケ:一般的なカリフラワーと同じサイズ
- オレンジ美星(みせい):手のひらサイズ
- スーパームーン
オレンジカリフラワーはなぜオレンジ色?
オレンジカリフラワーがオレンジ色なのは日光に当てて育てるため。
そもそも、白色のカリフラワーを日光を当てずに育てるのは黄色く変色してしまうからでした。
その変色を逆手にとり、黄色く育てた品種がオレンジカリフラワーというわけなのですね。
パープルカリフラワー
紫色をしたカリフラワーの品種の総称です。
品種によって微妙に紫色の濃さ・部分が異なるのが特徴ですが、おおむねブルーベリーのような濃い赤紫色をしています。
- バイオレットクイン:花蕾・紫、茎・緑
- パープルフラワー:花蕾&茎ともに紫
パープルカリフラワーはなぜ紫色?
パープルカリフラワーが紫色なのは色素・アントシアニンを含んでいるためです。
アントシアニンは紫色の色素で、ブルーベリーのあの色を出す色素でもあります。
だからブルーベリーと似た色をしているんだね!
キレイな紫色のまま料理するには?
このパープルカリフラワーのデメリットは紫色が落ちやすいこと。
せっかくのキレイな紫色なのに、茹でると茹で汁に色素・アントシアニンが溶け出し薄くなってしまいます。
そんなパープルカリフラワーの色落ちを防ぐには電子レンジ調理がオススメ。
茹で汁に色素が溶け出さないので、色落ちを最小限に防げます。
また『パープルフラワー』は茹でても紫色のままですが、青っぽくくすんでしまうのが難点。
そんな『パープルフラワー』の発色を良くするには茹で汁に酢を入れると鮮やかな赤紫色に仕上がります。
さらに、茹でた後にマリネや甘酢和え、ドレッシングなど酢が入った合わせ調味料で和えても同様の効果が得られます。
「茹で汁に酢を入れる」方法はパープルカリフラワーだけでなく、他のカリフラワーの発色を良くするために使われる方法です。
グリーンカリフラワー
グリーンカリフラワーは薄い緑色をしたカリフラワーの品種の総称です。
緑色のカリフラワー、と聞くとブロッコリーを想像してしまいますが、ブロッコリーよりも淡い色合いが特徴。
- きみどり君
- 遠州みどり花やさい
料理のポイントは?
グリーンカリフラワーの料理のポイントは使いやすいこと。
茹でても変色せず、食感も良いので、普通のカリフラワーと同じように料りに使えます。
ロマネスコ
ロマネスコはグリーンカリフラワーのように薄い緑色をした品種です。
これまでの色違いとは違い『ロマネスコ』が品種そのものの名前でもあります。
しかし、注目は色ではなくその特徴的な形!
小さなブツブツがいくつも付いた円錐が並んだ、何とも不思議な形をしています。
『ロマネスコ』という名前の意味
ロマネスコという名前はイタリア語のBroccolo Romanesco、ローマのブロッコリーとの言葉に由来します。
栽培は16世紀ごろのローマで始まったという説が有力ですが、本格的に流通が開始されたのは1990年代のフランス。
世界中に広まってからまだ30年も経っていない品種なのですね。
- カリッコリー
- うずまき
- サンゴ礁
- カリブロ
- やりがい君
- ドラゴンスパイラル
ネームバリューが幅広いのも1つの特徴だね。
『カリッコリー』・『カリブロ』という名前はカリフラワーとブロッコリーを掛け合わせて作られた品種だから、という由来があるようです。
けれども、ロマネスコが「カリフラワーとブロッコリーを掛け合わせた品種」という説は完全な間違い!
食感がブロッコリーにも似ているので勘違いしやすいのも無理はありませんが、わたしの印象ではほぼカリフラワーでした。
<形違い>カリフローレ
カリフローレは花梗(かこう)という花を付ける茎(柄)の部分が一般的なものよりも伸びて育ったカリフラワーの品種です。
2012年に生まれたばかりの新しいカリフラワーの品種でもあります。
スティック状の見た目が特徴で、緑色の柄の先端に白い花蕾が付いた花のような見た目が可愛らしいですね。
花蕾よりも柄の部分をメインに食べるのが、一般的な形のカリフラワーと大きく違う点でしょう。
まとめ
カリフラワーには
- オレンジ
- 紫
- 緑
- ロマネスコ(緑)
という4つの色違いと、スティック状の「カリフローレ」という品種がありました。
最近「カラフルなカリフラワーを見かけるな」と感じていましたが、こう調べてみると本当に種類が豊富なのだと実感しました。
味や調理方法にはほとんど違いはなく、使い勝手が良いカリフラワーの色違い。
見かけたときにはぜひ買って料理してみてくださいね♪