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小松菜は茹でると栄養が流出する?生・茹での栄養価を比較&小松菜の『生食』について

おひたしや和え物、煮物などの料理が主流の小松菜。

料理前に下茹でをすることが多い小松菜ですが、茹でると栄養価は低くなるイメージがありますよね?

小松菜は茹でると栄養が流出してしまうのか?生・茹で小松菜の栄養価を比較してみました。

さらに、小松菜は生でも食べられる?

茹でた小松菜の栄養価、そして小松菜の生食の是非についてまとめました。

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小松菜の栄養価を『生・茹で』を比較

小松菜の『加熱前・生』と『加熱後・茹で』の栄養価を比較します。

小松菜 茹で 茹でている 栄養価の違い
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

これより記載の数値はすべて「日本食品標準成分表2020年版(八訂)」の<野菜類/こまつな/葉/生>の数値を参考にしています。

  • 生: 野菜類/こまつな/葉/生
  • 茹で: 野菜類/こまつな/葉/ゆで

<基本>の栄養価

まずは、小松菜の基本の栄養価を比較します。

栄養素茹で
エネルギー13kcal14kcal
水分94.1g94.0g
たんぱく質1.5g1.6g
脂質0.2g0.1g
炭水化物2.4g3.0g
―糖質0.5g0.6g
―食物繊維1.9g2.4g
100gあたりの含有量

食材は茹でると水分水溶性の栄養素が抜けるため、その他の重量あたりの栄養価が高くなる傾向にあります。

表を確認すると、茹でた後の小松菜は生に比べ、エネルギー・たんぱく質・炭水化物は増え、水分・脂質は減少しています。

ただし、いずれも増減はわずかですね。

また、食物繊維のうちわけは、それぞれ

  • 生の小松菜
    • 水溶性食物繊維:0.4g
    • 不溶性食物繊維:1.5g
  • 茹でた小松菜
    • 水溶性食物繊維:0.6g
    • 不溶性食物繊維:1.8g

となります。水溶性食物繊維・不溶性食物繊維いずれも茹でた後の方が増加しています。

水に溶けにくい不溶性食物繊維が増えるのは予想通りでしたが、水に溶けやすい水溶性食物繊維まで増加しているのは意外でした。

<ビタミン>の栄養価

続いて、小松菜のビタミンを比較します。

栄養素茹で
βカロテン(ビタミンA)3100μg3100μg
ビタミンB10.09mg0.04mg
ビタミンB20.13mg0.06mg
ビタミンB60.12mg0.06mg
葉酸110μg86μg
ビタミンC39mg21mg
ビタミンD0μg0μg
ビタミンE1.0mg1.6mg
ビタミンK210μg320μg
100gあたりの含有量

ビタミンのうち、水溶性なのはビタミンB群やビタミンCなど。

茹でた後の小松菜は、生に比べてそのビタミンB群・ビタミンCが大きく減少しているのが分かります。

ビタミンB1・B2・B6やビタミンCはほぼ半減、葉酸も20%以上が流出していました。

けれども、小松菜を茹でてもβカロテンの含有量はそのまま。

ビタミンEは1.6倍、ビタミンKは1.5倍強も増加していました。

小松菜は茹でるとビタミンB群・Cが減少しますが、βカロテン・ビタミンE・Kは変わらないor増加します。

<ミネラル>の栄養価

最後は小松菜のミネラルを比較します。

栄養素茹で
ナトリウム15mg14mg
カリウム500mg140mg
カルシウム170mg150mg
マグネシウム12mg14mg
リン45mg46mg
2.8mg2.1mg
100gあたりの含有量

小松菜を茹でた後、目立って減少しているのが水に溶けやすいカリウムの数値。

茹でる前・生の状態では500mgだったのが、茹でた後では140mgと30%以下にまで減少。

また、カルシウム・鉄もやや減少となりました。

成長期に必要なカルシウム・鉄が減ってしまうのはもったいない気がします。

しかし、マグネシウム・リンは微増しています。

小松菜を茹でると豊富なカリウムが大幅に減少しますが、その他のミネラル類は微減・微増に留まりました。

茹でると栄養が失われてしまう小松菜。茹でずに食べることはできるのかな?

小松菜は生で食べられる?

小松菜は生でも食べられます。

小松菜
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

生で食べられる理由はアクが少ないため。

生で食べられない野菜はアクのエグ味・臭みが強いため、下茹でなどといったアク抜きをする必要があります。

しかし、そんなアクが少ない小松菜は下茹でなどのアク抜き必要がなく、そのまま生で食べても問題ありません。

ただし小松菜の生食にはいくつかの注意点があります。

小松菜を生で食べるときの注意点

どんな野菜でも同じことですが、生で食べる小松菜は新鮮なものを選びましょう。

葉先がしなびていたり、変色している小松菜は生食を避けた方がよいと思います。

また、味付けをする前にしっかり洗うのもポイント。

土汚れやほこり汚れ、農薬、細菌などは流水で洗い落とせます。

洗い方としては、

  • 根元から1本ずつ剥がし、1本ずつ洗う
  • カットしてからボウルで研ぎ洗う

などがオススメです。

目視で汚れが確認できなくなったら、ざるなどに入れしっかり水を切りましょう。

生で食べれば失われる栄養は最小限になることが分かったね。けれど、他の料理でも栄養をしっかり摂れないかな?

栄養の吸収率をアップさせる小松菜の料理法とは?

栄養の吸収率をアップさせる小松菜の料理法は『油炒め』です。

フライパン
Pixabay

小松菜にはβカロテンやビタミンE・Kといった脂溶性ビタミンが多く含まれます。

脂溶性とは、つまり油に溶けやすいということ。

油と一緒に食べると吸収率がアップする栄養素のことです。

そのため、油炒めにするとおいしさも脂溶性栄養素の吸収率もアップします。

炒めるときのポイントは「強火で・手早く・炒めすぎない」です。

時間をかけて炒めると水分が出て、水溶性の栄養素が流出してしまいます。

また、シャキシャキとした食感も失われてしまうので注意が必要です。

小松菜と相性が良い食材とは?

小松菜と相性が良い食材は『牛乳』です

牛乳

カルシウムを豊富に含む牛乳と、同じくカルシウムを豊富に含む小松菜を併せることで効率的にカルシウムを摂ることができます。

小松菜と牛乳を使ったレシピで作りやすいのはミルクスープ。

また、主菜としては小松菜を入れたクリーム煮などもおいしいですね。

このとき、たんぱく質と脂質を多く含む肉類を加えれば栄養の吸収率が上がるうえに、栄養バランスもアップします。

さらに、小松菜を生のまま摂りたい場合は、ミキサーを使ってスムージーにするのもありでしょう。

【まとめ】茹でた小松菜の栄養価&生食について

  • 小松菜は茹でると「ビタミンB群」や「ビタミンC」、「カリウム」と言った水溶性の栄養素が流出する
  • 小松菜はよく洗えば生で食べられる
  • 油炒めや、牛乳と一緒に料理すると栄養の吸収率が上がる

ここまで、生・茹でた小松菜の栄養価の違いをまとめてみました。

小松菜は茹でると水溶性の栄養価が流出するものの、脂溶性の栄養価はあまり変わりませんでした。

また、生でも食べられるので、ビタミンB群・Cやカリウムを効率的に摂取したい場合はそのまま食べるのもあり。

生食OKという意外な事実を知り、これからの小松菜料理のバリエーションが広がりそうです!

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