お買い得で料理に使いやすい小松菜。
そんな小松菜の栄養価についてまとめてみました。
小松菜=ビタミン・ミネラルが豊富というイメージは正しいのでしょうか?
また、小松菜はアク抜きをする必要があるのかどうかについても調べてみました。
小松菜の栄養価
小松菜の栄養価を<基本><ビタミン><ミネラル>からまとめます。
<基本>の栄養価
まずは、小松菜の基本の栄養価です。
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
エネルギー | 13kcal |
水分 | 94.1g |
たんぱく質 | 1.5g |
脂質 | 0.2g |
炭水化物 | 2.4g |
―糖質 | 0.5g |
―食物繊維 | 1.9g |
基本の栄養価では特筆すべき点はありません。
また、食物繊維の内訳は
- 水溶性食物繊維:0.4g
- 不溶性食物繊維:1.5g
と不溶性食物繊維が3倍以上も多く含まれることが分かりました。
腸内環境を整える食物繊維のうち、不溶性食物繊維には便秘の予防・改善やデトックス効果が期待できます。
一度に多くの量を取りやすい小松菜は食物繊維を効率的に摂るのにもピッタリですね。
<ビタミン>の栄養価
続いて、小松菜のビタミンです。
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
βカロテン(ビタミンA) | 3100μg |
ビタミンB1 | 0.09mg |
ビタミンB2 | 0.13mg |
ビタミンB6 | 0.12mg |
葉酸 | 110μg |
ビタミンC | 39mg |
ビタミンD | 0μg |
ビタミンE | 1.0mg |
ビタミンK | 210μg |
小松菜のβカロテン量は100gあたり3100μg。
βカロテンを100gあたり600μg以上含むため緑黄色野菜となります。
※100gあたりのβカロテン量が600μg未満の野菜は淡色野菜です。
さらに、ビタミンB群がバランス良く含まれるのもポイント。
そんなビタミンB群の中でも葉酸は比較的豊富に含まれます。
抗酸化作用や目の保護に役だつβカロテン(ビタミンA)、さらに酵素の働きを助ける補酵素として役立つビタミンB群。
また、DNAの生成をサポートする葉酸は妊娠中の女性には欠かせない栄養素です。
抜群に豊富な栄養素はありませんが、全体的にバランス良く含まれるのが小松菜のビタミンの特長です。
<ミネラル>の栄養価
最後は小松菜のミネラルです。
栄養素 | 100gあたりの含有量 |
---|---|
ナトリウム | 15mg |
カリウム | 500mg |
カルシウム | 170mg |
マグネシウム | 12mg |
リン | 45mg |
鉄 | 2.8mg |
小松菜のミネラルのうち、他の野菜と比べても豊富なのが「カリウム」「カルシウム」「鉄」の3つ。
ナトリウムの排出をサポートするカリウムは高血圧の方は積極的に摂るべき栄養素。
カリウムには利尿作用もあるのでむくみ解消にも効果的です。
また、カルシウムは骨の発育に欠かせない栄養素で、成長期のお子さんや高齢者の方は意識的に摂った方が良いでしょう。
そして赤血球を作る鉄は足りなくなると貧血を引き起こします。
小松菜やほうれん草といった青菜からも摂れますが、肉や魚に豊富に含まれる栄養素なので、肉・魚のサポートとして摂取することをオススメします。
カリウム・カルシウム・鉄が多く含まれますが、他のミネラル類もバランス良く含むのが小松菜のポイント。
ビタミン・ミネラルをバランス良く豊富に含む小松菜は栄養価が高い野菜と言えますね。
小松菜のアク抜き
小松菜は特にアク抜きをする必要がありません。
小松菜はアクの成分・シュウ酸があまり含まれず、アク抜きしなくてもえぐみは少なめ。
よって、小松菜を切っただけで炒め物に使用したり、煮物に生のまま入れたりしても大抵はOKです。
小松菜のアクが気になる場合は?
小松菜のアクが気になる場合は「下茹で」か「電子レンジ」のいずれかでアク抜きをしましょう。
また、小松菜のアク・シュウ酸は水に溶ける成分です。
ちょっとアクが気になるな・・・。
といった加熱するほどではないけどアク抜きをしたい、という場合は「水に浸ける」方法のアク抜きだけでも大丈夫です。
「水に浸ける」は、カットした小松菜を5分ほど水に浸けておくという方法です。
「下茹で」での小松菜のアク抜き
小松菜の下茹で順序をまとめます。
- 大きめの鍋でお湯を沸かし、沸騰したら塩を入れる
- 塩の分量は水の0.5%(1リットルあたり小さじ5g)
- 塩は小松菜の色味を鮮やかにするため入れますが、入れなくても問題ありません
- 小松菜を根元から入れていく
- 小松菜はカットせず、そのまま茹でる
- 根元に土が付いている場合は洗い流しておくと良い
- 20~30秒ほど茹でたら冷水に取り出す
- 茹ですぎは禁物です
- 冷水を何度か替えながら小松菜を冷ます
- 小松菜が冷めたら速やかに取り出し、水気を絞りつつ好きな大きさにカットする
- 長時間水に浸けておくと栄養素が流出する
「電子レンジ」を使った小松菜のアク抜き
電子レンジを使った小松菜のアク抜き順序をまとめます。
- 小松菜を軽く洗い、加熱しても大丈夫な袋に入れ、口を軽く閉める
- 土汚れがひどい場合は、小松菜の葉を1本ずつ剥がして洗う
- 剥がすのが面倒ならカットして洗っても良い
- 電子レンジで600W・2分ほど加熱する
- 加熱料理に使用する場合はもっと時間が短くてもOK
- 加熱後、すぐに冷水に浸ける
- 冷水を何度か替え、小松菜が冷めたら速やかに取り出す
- 長時間水に浸けておくと栄養素が流出する
- 水気を絞りつつ、好きな大きさにカットする
下茹で・電子レンジでアク抜きした後の小松菜はそのまま和え物にしたり、加熱料理にも使えます。
また、味を染みこませたい場合にも加熱のアク抜きがオススメです。
小松菜と違い「アク抜きが必要」なほうれん草のアク抜きについて
【まとめ】小松菜の栄養価&アク抜きの必要性
- 小松菜はβカロテンが多い緑黄色野菜で、葉酸を多く含む
- 小松菜にはカリウム・カルシウム・鉄といったミネラルが豊富に含まれる
- 小松菜にアクは少なく、アク抜きは必要ない
小松菜はビタミン・ミネラルをバランス良く含むため、栄養価が高い野菜と言えるでしょう。
また、栄養価が高いのにアクが少ないため、アク抜きの必要がありません。
下茹でなどアク抜きをしないことで、栄養素の流出が抑えられるのもありがたいですね。
栄養価が高く使いやすい小松菜をこれからもぜひ料理に使っていきましょう♪