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苦いピーマンの苦味を抑える方法!苦味のない「こどもピーマン」とは?

こどもが嫌いな野菜の代表と言えばピーマン

ピーマンの独特な苦味は大人でも苦手な人が多いザ・嫌われ野菜です。

しかし、ピーマンはどうして苦いのでしょう?

そんなピーマンが苦い理由と、苦みを抑える方法をまとめてみました!

ピーマンは苦くて少し苦手なんだよな・・・。
でも、苦くても栄養があったら食べようと思えるかも。

さらに、苦くないピーマンとして話題の「こどもピーマン」とは?

苦いピーマンと、苦くないピーマン、それぞれの特徴をチェックしてみてくださいね♪

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ピーマンが苦い理由


写真素材 food.foto

ピーマンが苦い理由は栄養成分・クエルシトリンが含まれているから。

このクエルシトリンはポリフェノールの一種。

ポリフェノール

植物に含まれる色素のこと。一般的に苦味や渋みを感じるものが多い。
有名なものには、チョコレートなどに含まれるカカオポリフェノールがある。

クエルシトリンは、ピーマンの他にドクダミに多く含まれます。

このクエルシトリンとピーマンの香り成分・ピラジンが混ざり合うことで苦味を感じます。

実はこのピーマンの苦味の正体が明らかになったのは2012年。

ずいぶん最近まで分からなかったんだね。

苦味の正体を突き止めたのは、タキイ種苗株式会社とお茶の水女子大学の共同研究でした。

※タキイ種苗 公式サイト

ピーマンと苦味が少ない「こどもピーマン」の成分を比較し調査は行われました。

この調査により「こどもピーマン」に含まれるクエルシトリンの量が、ピーマンのおよそ9%しかないことが判明!

よって、苦味の正体がクエルシトリンと分かったのです。

※「こどもピーマン」については後述します。

ちなみに、一般的にクエルシトリンは渋味を感じる成分。

しかしピーマンのクエルシトリンは、ピーマン特有の匂い・青臭さがプラスされることで苦味として感じるようになっているのです。

味覚は匂いによって大きく左右されるんだね。

ピーマンの苦味は健康的?

ピーマンの苦味成分・クエルシトリンには、

  • 高血圧を抑える
  • 抗うつ作用
  • 脂肪細胞の脂肪蓄積を抑える
  • 血中中性脂肪の上昇を抑える
  • 血流改善
  • 関節炎の予防

という効果があると言われています。

スゴい効果ばっかりだ!

クエルシトリンもその一種であるポリフェノールには高い抗酸化作用があるとされます。

体内の細胞の酸化を防ぐことで老化を遅らせるのでアンチエイジングにも効果が期待できます。

また、苦味を感じさせるようになる香り成分・ピラジンには血中脂肪酸を低下させる効果があると言われます。

ピラジンには他にも

  • 血中脂肪酸の低下
  • 抗炎症作用
  • 血液が固まるはたらきを抑える
  • 糖尿病による血管病変を防ぐ

といった効果が期待できます。

「血液が固まるはたらきを抑える」ってことは、ピーマンには血液サラサラ効果もあるんだね。

ピーマンの苦味を抑える方法

ピーマンの苦味を抑える方法は大きく3つ!

  • 縦方向に切る
  • 油通しする
  • 冷凍保存する

ここからは、その3つをそれぞれお伝えしていきます!

縦方向に切る

ピーマンの苦味を抑えるにはピーマンを縦方向に切るのがおすすめ!

縦方向とは、ピーマンのヘタと直角に切るということです。

ピーマンの苦味成分であるクエルシトリンと香り成分・ピラジンが含まれているのは細胞の中。

この2つの成分が混ざり合うことで苦味を感じるようになります。

そのため苦味を抑えるためには、できるだけクエルシトリンとピラジンが混ざらないようにすれば良いのです。

ピーマンの繊維は縦方向に通っています。

繊維に沿って縦方向に切れば、細胞が壊れにくくなります。

したがって、縦に切ることで苦味を抑えることができるのです。

油通しする

油通しもピーマンの苦味を抑えるのに有効です。

油通しとは、高温に熱した油にさっとくぐらせること。

表面を急速に加熱することで、切り口から成分が排出するのを防ぐはたらきがあります。

さらに、苦味成分・クエルシトリンは油に溶けやすい性質があるので、油通しはとくに効果が高いと言われています。

でも、それだけのために揚げ物するのは面倒だよ。

そんな時には、沸騰したお湯の中に油を少し加えて30秒ほどゆでるという方法もあります。

ゆですぎは食感が損なわれるので注意!

冷凍保存する

冷凍保存では食材の風味や食感が失われがち・・・。

しかし、その冷凍の特徴を上手く活用すればピーマンの苦味を抑えることもできます。

冷凍する前にさっとゆでることでさらに効果が高まります。

さらに、冷凍では青臭さも抑えられるので臭いが苦手な方にもおすすめです。

苦くない「こどもピーマン」とは

「こどもピーマン」はこども向けに作られた苦味が少ないピーマンのことです。

こどもピーマン

ピーマンの苦味の正体を突き止めたタキイ種苗が開発し、2010年より発売しています。

このこどもピーマンの特徴は、なんといっても苦味が少ないこと。

苦味成分・クエルシトリンが普通のピーマンの10分の1なんだよね。

実際に小学生に食べてもらい実施したアンケートでは、なんと81.5%のこどもたちが「生でも美味しい」と回答

さらに「普通のピーマンよりも好き」と回答したこどもは79.6%もいました。

さらに甘味が強く酸味が少ないのもポイント!

また、その形はピーマンよりトウガラシに近いことも特徴です。

これはこどもピーマンが、ハラペーニョトウガラシの育成過程でたまたま見つかった辛くない個体から開発されたから

トウガラシ生まれではありますが、辛味成分・カプサイシンが含まれないため辛くありません。

そのうえ普通のピーマンの2倍以上の分厚い果肉を持ち、水分が多くジューシーな味わいが楽しめるのもポイントです。

そして、こどもピーマンは栄養も豊富です。

一般的なピーマンと比べると、ビタミンCの含有量は1.5倍以上

さらにカロテンは2.2倍以上も多く含まれることが分かっています。

苦くないのに栄養豊富なんてスゴいね!

ちなみに、こどもピーマンは種が販売され、家庭でも栽培できます。

まとめ

  • ピーマンの苦味成分はポリフェノールの一種であるクエルシトリン。
  • このクエルシトリンと香り成分・ピラジンが混ざり合うことで苦味を感じるように。
  • ピーマンの苦味を抑えるには、「縦方向に切る」「油通しをする」「冷凍する」という3つの方法がある。
  • 「こどもピーマン」は、クエルシトリンの量が1/10以下で苦くない品種。
  • 苦味が少なく甘味が強いので子どもにも食べやすく、さらにビタミンCやβカロテン量は普通のピーマンを上回る。

良薬口に苦し、ということわざがありますが、こどもピーマンの方が栄養の麺で優れているとは驚きでした!

夏が旬ですがスーパーでは通年見かけるお手頃野菜のピーマン。

苦味を抑えてもっと美味しく食べていきましょう!

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