見た目が似ている春雨・しらたき・ビーフン・フォー・マロニーの違いをまとめました。
春雨・しらたき・ビーフン・マロニー・フォーの原材料や栄養価、使い方の違いとは?
意外と知らない春雨・しらたき・ビーフン・マロニー・フォーの違いをチェックしましょう。
春雨・しらたき・ビーフン・マロニー・フォーの違い
春雨・しらたき・ビーフン・フォー・マロニーの違いです。
主に原材料から違いを掘り下げていきます。
「春雨」とは?

春雨とは、緑豆(リョクトウ)やジャガイモ・サツマイモのデンプンを麺状にした食品です。
緑豆から作られた春雨は『緑豆春雨』、芋類のデンプンから作られた春雨は『普通春雨』と呼ばれます。
「しらたき」とは?

しらたきはこんにゃく芋から作られたゼラチン状の麺です。
灰色の板こんにゃくと同じこんにゃく芋から作られています。
「ビーフン」とは?

ビーフンはうるち米の米粉から作られる麺状の食品です。
いわゆる『ライスヌードル』の一種となります。
「フォー」とは?

フォーとは、主にベトナム料理で使われる、米粉から作られる平たい麺です。
ビーフンと同じく『ライスヌードル』の一種です。
ビーフンとの違いは麺の形状。
素麺のように細長いビーフンに対し、フォーは日本のきしめんのような平麺タイプとなります。
「マロニー」とは?

マロニーは、ジャガイモのデンプンとコーンスターチから作られた麺状の食品です。
※コーンスターチはトウモロコシ由来のデンプンです。
マロニーは現・マロニー(株)の前身である大洋産業(株)で1961年に開発された商品です。
その開発コンセプトは『溶けない春雨』。
名前の由来は「まろやかに煮えるから、マロニー」とのことです。

春雨・しらたき・ビーフン・フォーは食品の種類ですが、マロニーだけは商品名なのですね。
春雨・しらたき・ビーフン・フォー・マロニーの栄養価
春雨・しらたき・ビーフン・フォー・マロニーの栄養価です。
ただし、商品によっては生・茹でタイプしか表示がないもの、乾燥タイプしか表示がないものがあるため、それぞれ分けて掲載します。
【茹で・生タイプ】春雨・しらたき・生マロニーの栄養価
茹で・生タイプがある「春雨(緑豆)」・「しらたき」・「生マロニーちゃん」の100gあたりの栄養価です。
栄養成分 | 緑豆春雨 | しらたき | 生マロニー |
---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 78 | 7 | 103 |
水分(g) | 79.3 | 96.5 | – |
たんぱく質(g) | 0 | 0.2 | 0 |
脂質(g) | 0.1 | 0 | 0 |
炭水化物(g) | 20.6 | 3.0 | 25.5 |
食物繊維(g) | 1.5 | 2.9 | – |
糖質(g) | 19.1 | 0.1 | – |
まず目を引くのは、しらたきの圧倒的なカロリーの低さ。
春雨の10分の1以下、生マロニーの14分の1以下のカロリーしかありません。
また、炭水化物の量でもしらたきは断トツで少ないという結果になりました。
※表の数値は、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年のうち
- 緑豆春雨:いも及びでん粉類/<でん粉・でん粉製品>/(でん粉製品)/はるさめ/緑豆はるさめ/ゆで
- しらたき:いも及びでん粉類/<いも類>/こんにゃく/しらたき
を参考にしています。
また、生マロニーはマロニー(株)のマロニーの栄養成分を参考にしました。
【乾物タイプ】春雨・マロニー・ビーフン・フォーの栄養価
乾物タイプがある「春雨(緑豆)」・「マロニーちゃん」・「ビーフン」・「フォー」の100gあたりの栄養価です。
栄養素 | 春雨 | マロニー | ビーフン | フォー |
---|---|---|---|---|
エネルギー(kcal) | 344 | 349 | 360 | 353 |
水分(g) | 11.8 | – | 11.1 | – |
たんぱく質(g) | 0.2 | 0 | 7.0 | 4.5 |
脂質(g) | 0.4 | 0 | 1.6 | 0.6 |
炭水化物(g) | 87.5 | 86.8 | 79.9 | 82.3 |
食物繊維(g) | 4.1 | – | 0.9 | – |
春雨・マロニー・ビーフン・フォーのカロリーは100gあたりいずれも350kcal前後。
別の食品ですが、カロリーに大差はありませんでした。
ただ、たんぱく質は春雨が0.2g、マロニーは0gに対し、ビーフンは7.0g、フォーは4.5gと差が開いています。
炭水化物の量に大きな差はありませんでしたが、たんぱく質が多いビーフンは少なめ、たんぱく質が少ない春雨・マロニーは多めという結果となっています。
表の数値は、日本食品標準成分表(八訂)増補2023年のうち
- 乾物春雨:緑豆春雨:いも及びでん粉類/<でん粉・でん粉製品>/(でん粉製品)/はるさめ/緑豆はるさめ/乾
- ビーフン:穀類/こめ/[うるち米製品]/ビーフン
の数値を参考にしています。
また、マロニーの数値はマロニー(株)のマロニーの栄養成分を、フォーの数値はケンミン食品(株)の「ケンミンフォー」の数値を参考にしました。
春雨・しらたき・ビーフン・フォー・マロニーの使い方の違い
春雨・しらたき・ビーフン・フォー・マロニーの使い方の違いです。
春雨は料理前に戻す
乾物で売られている春雨は、おおむね料理前に戻す必要があります。
春雨の戻し方は
- 茹でる
- 熱湯に浸ける
- 電子レンジで加熱する
の3通りがあり、鍋物や煮汁が多い料理には乾物のまま加えてもOKです。
また、春雨は戻すと約4倍に重量が増えるため、その重量変化を見越して量を調整しましょう。
春雨はサラダやスープなど中華料理の副菜によく使われる食品です。
さらに、麻婆春雨や煮物などに加えても美味しく、手軽にかさ増しできるのも使いやすいポイントと言えます。
戻さなければ長期で保存できるのも嬉しいですよね。
しらたきは下茹でが必要
しらたきは料理前に下茹でをする必要があります。
下茹でをする理由は臭みとり。
ただ、近年は下茹で不要のしらたきもあり、便利です。
すき焼きなど和風の煮物に使われることが多いしらたき。
実は炒めても美味しく、ほかの食材よりも先に炒め始めることで程よく水分が抜け、味が染みやすくなります。
低カロリーながらお腹に溜まりやすいので、ちょっとした副菜などに使うことで手軽に消費カロリーをカットできる万能ダイエット食品と言えますね。
ビーフン・フォーは麺として

ビーフンやフォーは主食の麺として使われます。
焼きそばやラーメンのような感じで食べられますね。
アジア系・エスニック系の酸っぱ辛い味付けが良く合う麺ですね。
マロニーは鍋に投入
マロニーは鍋料理に加えるのが一般的な使い方ですね。
また、そもそもマロニーは溶けにくい春雨として開発されているので、春雨の代用としても使えます。
さらに、しらたきの代わりとして肉じゃがに加えたり、ビーフン・フォーのように麺として食べるレシピも公式HPで公開されています。
案外何にでも使えるのがマロニーの特徴ですね。
【まとめ】春雨・しらたき・ビーフン・フォー・マロニーの違い
春雨・しらたき・ビーフン・フォー・マロニーの原材料・使い方を表でまとめます。
種類 | 原材料 | 使い方 |
---|---|---|
春雨 | 緑豆・芋類のデンプン | 戻してから使う |
しらたき | こんにゃく芋 | 下茹でが必要 |
ビーフン | うるち米の米粉 | 主食 |
フォー | うるち米の米粉 | 主食 |
マロニー | ジャガイモデンプン&コーンスターチ | 鍋もの、春雨・しらたきの代用 |
また、栄養価は圧倒的に低カロリーであるしらたきを除き、他は大きな差はないという結果になりました。
しっかり調べてみると、面白い結果となり満足しています。
ぜひ、それぞれの特徴を知った上で、これからの料理に活用していってください。