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【みりん】みりん風調味料・みりんタイプ調味料との違いは?そもそも「みりん」とは

みりんを買いにいくと、その隣に「みりん風調味料」というものがありますよね?

この「みりん風調味料」、みりんと何がどう違うのでしょう?

また、みりん・みりん風調味料とよく似た「みりんタイプ調味料」というものも。

このみりん・みりん風調味料・みりんタイプ調味料の違いを調査し、まとめてみました!

そして、まずはそもそも「みりん」とはどんな調味料なのかについてもご紹介します♪

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そもそも「みりん」とは

みりんは甘味がある酒類調味料です。

調味料としての顔が有名ですが、そのままお酒として飲むこともできます。

「屠蘇散」を入れれば、お正月に飲む「お屠蘇」にもなります。

実際に江戸時代以前は甘いお酒として、主に飲用で親しまれていたとのこと。

また、梅酒のようなリキュールのベースに使用されることもあります。

漢字で書くと「味醂」となります。

日本での発祥は、

  • 中国伝来説:戦国時代に中国から伝来した
  • 日本発祥説:日本伝統の甘い古酒に腐敗防止で焼酎を加えた

の2つが有力な説です。

いずれにしても、戦国時代ごろから日本で親しまれてきたようです。

みりんの特徴

みりん 本みりん
色が薄い黄色
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】
  • アルコール度数(100mlあたり):およそ14%
  • 糖分:およそ40~50%
  • 色:薄い黄色

アルコール度数がおよそ14%というのは、ワイン・約180mlと同じくらいです。

また、みりんの糖分は全体の約40~50%。

およそ半分が糖分というなかなか糖分過多な調味料です。

しかし、糖分100%の砂糖と比べれば半分以下・・・。

と言いたいところですが、みりんは砂糖に比べて甘味を感じにくいので多めに使いがち。

砂糖を小さじ1使う場合の代用ではみりんを小さじ2は使ってしまうので、結局摂取する糖分量は同じだったりします。

「糖分量が気になる・・・」という方には糖質0のみりんがオススメ

そして色は透明な料理酒や赤黒い醤油と違い、薄い黄色をしています。

みりんのはたらき

みりんは食材をテリテリ・ツヤツヤに仕上げたいときに使用します。

糖類が複数含まれるみりんは、砂糖よりも食材にテリ・ツヤをつけてくれるのです。

また、砂糖よりも優しい甘味を持つのも特徴です。

熟成されるときの酵素のはたらきにより、

  • うま味を生み出すアミノ酸
  • 酸味を与える有機酸

なども生み出されるので、深いコクや複雑なうま味も持ち合わせます。

さらに、アルコールにより

  • 味を染み込みやすくする
  • 煮崩れを防ぎ、うま味を閉じ込める
  • 肉や魚の臭みを消す

といった効果も得られます。

和食を簡単に美味しく仕上げるのにピッタリな調味料と言えますね。

みりんの原材料・作り方

みりん 本みりん 米麹・焼酎とともに
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

みりんの原材料は

  1. もち米
  2. 米麹
  3. 焼酎・醸造用アルコール

この3つの原材料を混ぜ合わせ40~60日ほど熟成することでみりんは作られます。

熟成している際に、米麹の酵素・アミラーゼがもち米のデンプンを糖化させることで甘味を生み出します。

さらに、酵素・プロテアーゼのはたらきによりコハク酸やアミノ酸、香りが作られ、みりんの風味・コクを作られます。

みりんの栄養価

みりんは100gあたり85.5mlです。

また、100mlは117gとなります。

これをふまえ、100gあたりのみりんの栄養価を表でまとめてみました。

エネルギー241kcal
水分47.0g
炭水化物43.2g
たんぱく質0.3g
アルコール9.5g
参考:日本食品標準成分表2015年版

さらに、ビタミン・ミネラル類も表にまとめてみます。

ビタミンB60.01mg
ナトリウム3mg
カリウム7mg
カルシウム2mg
マグネシウム2mg
リン7mg
0.05mg
参考:日本食品標準成分表2015年版

もっと詳しく紹介すると、

  • 糖類:グルコース・イソマルトース・オリゴ糖など
  • アミノ酸:グルタミン酸・ロイシン・アスパラギン酸など
  • 有機酸:乳酸・クエン酸・ピログルタミン酸など
  • 香気成分:フェルラ酸エチル・フェニル酸エチルなど

も含まれています。

こんなみりんですが、一般的には「本みりん」という名前で呼ばれることが多いですよね。

みりんが「本みりん」と呼ばれるのは、みりんとよく似た調味料たちと区別するためと言われています。

みりんと「みりん風調味料」の違い

みりんとみりん風調味料の違いはアルコールを含むか・含まないかです。

みりん風調味料
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

みりんはアルコール度数およそ14%で法律上はお酒に分類されます。

しかし、みりん風調味料はアルコール度数が1%未満。

このように、みりんとみりん風調味料のアルコール度数が違うのは、そもそも原材料や作り方に違いがあるためです。

みりん風調味料の原材料・作り方

みりん風調味料の原材料は

  • 糖類:水あめ・ぶどう糖など
  • 米や米麹の醸造調味料
  • 酸味料などの調味料

となります。

醸造調味料

米麹・食塩などが原材料の、発酵熟成させて作られたアルコール分を含む調味料です。
発酵調味料とも呼ばれます。

この原材料を混ぜ合わせることでみりん風調味料は作られます。

みりんのように、もち米・米麹を発酵(醸造)させるという工程はありません。

また、みりん風調味料は水あめなど糖類で甘味を付けますが、みりんは熟成による糖化で甘味が生まれます。

甘味を添加するかしないかも大きな違いですね。

みりん風調味料はなぜアルコールを含まないのか?

みりん風調味料がアルコールを含まないのは安い値段で販売できるからです。

みりんはお酒なので、販売するときに酒税がかかり、少し値段が高くなってしまいます。

しかし、みりん風調味料はアルコール度数1%未満なのでお酒と見なされません。

酒税がかからない分、安価で販売できるメリットがあるのです。

また、お酒を販売する店には「酒類販売業免許」が必要となります。

この免許がないとみりんを販売できませんが、みりん風調味料ならお酒ではないので販売できます。

みりん風調味料には、お手頃価格でどこでも買えるという良さがある!

みりん風調味料のメリット

みりん風調味料のメリットは加熱しなくても使えることです。

みりんはアルコールを含むため、使用するには加熱して一旦アルコールを飛ばす必要があります。

しかし、みりん風調味料にはアルコールが含まれないので、冷たいままで食べるサラダや和え物にもそのまま使えます。

また、水あめなどの糖類により甘味があり、みりんと変わらないテリ・ツヤも付きます。

みりん風調味料のデメリット

みりん風調味料のデメリットは、アルコールを含むみりんで得られる

  • 味を染み込みやすくする
  • 煮崩れを防ぎ、うま味を閉じ込める
  • 肉や魚の臭みを消す

という効果が得られないことです。

みりんとの違い<みりん風調味料>
  • アルコールを含まない
  • 甘味を添加している
  • 発酵させない
  • 酒税がかからない

みりんと「みりんタイプ調味料」の違い

みりんとみりんタイプ調味料の違いは塩が含まれないか・含むかです。

塩
Pixabay

みりん・みりん風調味料は先ほど紹介した原材料通り塩を含みません。

その一方、みりんタイプ調味料は原材料に1.5%の塩を含みます

まずその塩を加えている点がみりんとの大きな違いです。

さらに、原材料や作り方にもみりんとの違いがありました。

みりんタイプ調味料の原材料・作り方

みりんタイプ調味料の主な原材料は

  • 糖類:水あめ・ぶどう糖など
  • 米や米麹の醸造調味料
  • 酸味料などの調味料
  • アルコール(酒精など)
  • 塩(1.5%以上)

となります(メーカーによって異なりますが、おおむね上記の通りです)。

簡単に言えば、みりんタイプ調味料はみりん風調味料にアルコールと塩を加えたものとなります。

つまり、みりんタイプ調味料はみりんと同じくアルコールを含む調味料です。

しかし、そのアルコール度数は8~20%ほどとメーカーによってバラつきがあります。

また、みりん風調味料と同じくみりんタイプ調味料は水あめなど糖類で甘味を付けますが、みりんは熟成による糖化で甘味が生まれます。

みりんとみりん風調味料・みりんタイプ調味料は甘味を添加するかしないかも大きな違いですね。

次にみりんタイプ調味料の作り方はメーカーによってさまざまで

  • 蒸した米を発酵させる
  • 原材料を混ぜ合わせる

などがあります。

みりんタイプ調味料の他の名前

また、みりんタイプ調味料には

  • 発酵調味料
  • 醸造調味料
  • 加塩みりん

といった別名もあります。

名前こそ違いますがどれもみりんタイプ調味料と同じものです。

なぜみりんタイプ調味料には塩が含まれるのか?

みりんタイプ調味料に塩が含まれるのはそのまま飲めないようにするためです。

塩1.5%以上というのは、水100mlあたりに塩を1.5g以上入れるということ。

試してみれば分かりますが、100mlの水に1gの塩を入れただけでもとてもしょっぱいです。

とてもじゃないですが、お酒として飲むことはできません。

よって、みりんタイプ調味料は塩を加えることでお酒として飲用できないため酒と見なされず、酒税がかかりません。

みりん風調味料と違う方法で酒税を免れ、安い値段で販売できるのです。

料理酒に塩が入っているのも同じ理由だね!

ちなみに、この措置のことは「不可飲処置」といいます。

飲むためのお酒には税金がかかるのに、調味料のお酒は税金がかからないのですね。

みりんタイプ調味料のメリット

みりんタイプ調味料にはアルコールが含まれるので、みりんのアルコールの効果がそのまま得られるのが特長です。

みりんよりも安価で手に入るので、家計の節約にもつながりますね。

みりんタイプ調味料のデメリット

みりんタイプ調味料は塩が含まれるため、味つけに注意が必要です。

普通の分量で作ると塩辛くなってしまう可能性があるので、他の調味料で味を調整しなければなりません。

みりんとの違い<みりんタイプ調味料>
  • 塩が含まれる
  • 甘味を添加している
  • 発酵させないこともある
  • 酒税がかからない

<まとめ>みりん・みりん風調味料・みりんタイプ調味料の違い

みりん・みりん風調味料・みりんタイプ調味料の違いを表でまとめてみます。

みりんみりん風調味料みりんタイプ調味料
原材料もち米・米麹・焼酎など水あめなど糖類・醸造調味料など水あめなどと糖類・醸造調味料など
アルコール度数14%前後1%未満8~20%ほど
含まない含まない1.5%以上含む
酒税かかるかからない
(アルコール度数が1%未満)
かからない
(加塩による不可飲処置)


調べてみると、みりん・みりん風調味料・みりんタイプ調味料には大きな違いがあることが分かりましたね。

それぞれの特徴を知り、使い分けることでこれからの料理に活かしていきましょう!

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