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バターとマーガリンの違いとは?ファットスプレッド・ショートニングとの違いも

パンのおいしさを引き立てる「バター」と「マーガリン」。

同じような使われ方をするバター・マーガリンの違いについてまとめました。

さらに、マーガリンの仲間というイメージの「ファットスプレッド」と「ショートニング」との違いについてもまとめています。

意外と知らない、知ると納得のバター・マーガリン・ファットスプレッド・ショートニングの違いです。

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バター・マーガリンの違いとは

バターとマーガリンの違いは『原材料』です。

バター butter
congerdesignによるPixabayからの画像

まず、バターの原料は生乳、つまり牛乳となります。

生乳から脂肪分(クリーム)を分離させ、固めたものがバターです。

一方、マーガリンの原料は植物性油脂が中心の食用油脂

食用油脂に水や食塩などの調味料、乳製品などを加え、混ぜ合わせ乳化させたものがマーガリンです。

使用される食用油脂はコーン油や大豆油など。

バター・マーガリンの原材料
  • バター:生乳(乳脂肪)、つまり動物性油脂がメイン
  • マーガリン:植物性油脂がメイン

生乳の乳脂肪が原料であるバターは旨みやコクが強く、香りが豊か。

料理に使うと、バターの風味で幸せな気持ちになりますよね。

一方で、マーガリンのコクはバターと比べて控え目。

あっさりしているのが特徴です。

しかし、植物性油脂がメインのマーガリンは温度による形状の変化を受けにくく、冷たくても柔らかく、溶けやすいというメリットが。

さらにバターと比べて価格もリーズナブルなのがマーガリンの特徴。

マーガリンは元々『価格が高いバターの代用品』として販売された商品です。

こうしてマーガリンは朝食に頂くパンのお供として需要を拡大していきました。

バター・マーガリンの使い分け

バターは温度変化で形状が変化しやすいのがデメリット。

20℃以下の低温ではカチカチに固まり、40℃以上ではドロドロに溶け始めます。

そのため冷蔵庫から出してすぐのバターをパンに塗って食べるのは難しく、そのため冷たくても柔らかいマーガリンの消費が拡大していったという背景もあります。

パンに塗るなど、冷たいままでも使いたい場合にはマーガリンが使いやすいでしょう。

しかし、炒め物やソテーなど、しっかり加熱する料理に使う場合は、加熱しても風味が残るバターがオススメ!

バターの香りを楽しみたいクッキーやケーキなどのお菓子にも、使用するのはバターの方がよいでしょう。

バター・マーガリンの栄養価の違い

バターとマーガリンの『栄養価』の違いを確認します。

以下に記載の数値は「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の

  • バター:油脂類/(バター類)/無発酵バター/有塩バター
  • マーガリン:油脂類/(マーガリン類)/マーガリン/家庭用/有塩

の数値を参考にしています。

バターマーガリン
エネルギー700kcal716kcal
水分16.2g14.7g
たんぱく質0.6g0.4g
脂質81.0g83.1g
炭水化物0.2g0.5g
食物繊維0g0
食塩相当量1.9g1.3g
100gあたりの含有量

バター・マーガリンのカロリーはいずれも100gあたり700kcal以上。

1食・10gあたりでは70kcalほどとなりますね。

脂質はいずれも全体の80%以上を占め、その他の数値は少なめ。

有塩タイプなので食塩が含まれています。

数値は「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」のものですので、実際の商品の数値とは違います。

バターとマーガリンの違いが分かったところで、続いてはマーガリンと最近よく聞く「ファットスプレッド」の違いを調べてみます。

マーガリン・ファットスプレッドの違いについて

マーガリンとファットスプレッドの違いは『油脂が含まれる割合』です。

マーガリン
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

日本農林規格(JAS)では、マーガリンは油脂の含有率が80%以上、ファットスプレッドは80%未満という決まりがあります。

ちなみに、日本農林規格ではマーガリン・ファットスプレッドは「マーガリン類」と一括り。

現在販売されているマーガリンのうち多くは『ファットスプレッド』だったりします。

商品名はマーガリンでも、実はファットスプレッドだった!ということがあるため、購入するときはよくパッケージを確認してみましょう。

ファットスプレッドは味のバリエーションも豊富

マーガリンとは違い、ファットスプレッドには味(フレーバー)の添加が認められています。

味とは、チョコレート味やフルーツ風味のこと。

たしかに、チョコレート味のマーガリンって売っているよね。

マーガリン・ファットスプレッドの栄養価の違い

マーガリンとファットスプレッドの『栄養価』の違いを確認します。

以下に記載の数値は「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の

  • マーガリン:油脂類/(マーガリン類)/マーガリン/家庭用/有塩
  • ファットスプレッド:油脂類/(マーガリン類)/ファットスプレッド

の数値を参考にしています。

マーガリンファットスプレッド
エネルギー716kcal579kcal
水分14.7g30.2g
たんぱく質0.4g0.2g
脂質83.1g69.1g
炭水化物0.5g0g
食物繊維0g0g
食塩相当量1.3g1.1g
100gあたりの含有量

まず、カロリーですがマーガリンが716kcal、ファットスプレッドが579kcalと100kcal以上もの差が開きました。

水分はファットスプレッドがマーガリンの2倍以上。

ファットスプレッドは水分が多いためマーガリンよりも柔らかく、よりパンに塗りやすいのが特長です。

脂質は規定通り、油脂含有率が80%以上のマーガリンは83.1g、80%未満のファットスプレッドは69.1gとなっています。

花緒
花緒

パンにマーガリンが塗りたいけどカロリーが気になる、という方でも食べやすいのがファットスプレッドの良さですね。

数値は「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」のものですので、実際の商品の数値とは違います。

マーガリン・ショートニングの違い

マーガリンとショートニングの違いは『成分の構成』と『使用用途』です。

マーガリン
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

それぞれの違いを掘り下げていきます。

『成分の構成』の違いとは

マーガリンは植物油脂を主原料とし、食塩・ビタミンなど他の材料も混ぜ合わせ乳化させたもの。

一方、ショートニングは植物性油脂が主原料(動物性油脂を含む場合も)の固形油脂。

食塩やビタミンなど他の材料は加えず、水分も抜き、ほぼ100%が油脂で構成されているのがショートニングです。

成分の構成
  • マーガリン:植物性油脂が主原料で、食塩・ビタミンなども追加
  • ショートニング:植物性などほぼ油脂のみで構成

『使用用途』の違いとは

マーガリンはパンに塗ったり、お菓子作りに使用したり、加熱料理に使用したり、さまざまな使い方ができます。

しかしショートニングは主に『加工食品への練り込み』に使用される油脂

パンやケーキ・クッキーなどの焼き菓子に、バターなどの代わりに練り込んで使用するためのものです。

また、ファストフードのフライドポテト用の揚げ油としても使用されています。

もともとは豚の背脂であるラードの代替品として製造され、リーズナブルであることから次第にパンやお菓子などにも使用されるようになったのがショートニングの歴史。

また、安価なだけでなく、口当たりが軽くさっくり焼き上がるのもショートニングの良さだったりします。

ショートニングには食塩が含まれないため味はなく、香りもない無味無臭。

色も白一色なので、さまざまな食品に使用されているとても有能な油脂なのですね。

マーガリン・ショートニングの栄養価の違い

マーガリンとショートニングの『栄養価』の違いを確認します。

以下に記載の数値は「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」の

  • マーガリン:油脂類/(マーガリン類)/マーガリン/家庭用/有塩
  • ショートニング:油脂類/(その他)/ショートニング/家庭用

の数値を参考にしています。

マーガリンショートニング
エネルギー716kcal889kcal
水分14.7g0.1g
たんぱく質0.4g0g
脂質83.1g99.9g
炭水化物0.5g0g
食物繊維0g0g
食塩相当量1.3g0g
100gあたりの含有量

刮目すべきはショートニングの脂質の量。

100gあたり99.9gという驚異の脂質率99.9%です。

残りの0.1%は水分、他の成分は含まれません。

あくまでも食品加工にて使われる油脂である、という無駄のなさがショートニングの良さですね。

【まとめ】バター・マーガリン・ファットスプレッド・ショートニングの違い

ここまで、バター・マーガリン・ファットスプレッド・ショートニングの違いをまとめました。

これら4つに明確な違いがあることが分かりましたね。意外と全然違いました・・・。

今度、マーガリンを購入するときは、その製品がマーガリンなのか、それともファットスプレッドなのかを意識してみましょう。

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