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【料理酒】なぜ料理酒には「塩」が入っている?便利な料理酒の効果も!

和洋中どの料理でも大活躍の調味料「料理酒」。

そんな料理酒にはなぜか塩が入っていますよね?

どうして料理酒には塩が入っているのでしょう?その理由を調べました!

さらに、そもそも料理酒を料理に使うのはなぜ?

実は料理酒を使う理由には、知られざる料理酒の効果に秘密がありました!

今回は、そんな加塩料理酒の謎&料理酒の効果についてまとめています。

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料理酒に「塩」が入っている理由

料理酒に塩が入っている理由はそのままでは飲めなくするためです。

その理由を詳しく説明する前に、まずは料理酒について簡単に説明します、

そもそも「料理酒」とは?

料理酒は料理に使われる日本酒全般を表した言葉です。

料理酒 日本酒
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

この広い意味での「料理酒」にはみりんなど甘い酒類調味料も含まれます。

また、狭い意味では飲めないように不可飲処置がされ、料理専用として販売される日本酒のことです。

この不可飲処置が料理酒に塩が入っている理由となります。

不可飲処置について

不可飲処置とは酒に酢・塩を加えることでそのままではとてもじゃないが飲めない味にすること。

お酒を飲用ではなくする処置ということです。

不可飲処置で料理酒に加えられるのは

塩
Pixabay

お酒として楽しく飲めないように料理酒に塩が入っているのか。

加えられる塩の量は

  • 酒類のアルコール分が10度以下の場合:1キロリットルあたり15kg以上
  • 酒類のアルコール分が10度以上の場合:1キロリットルあたり15kg×アルコール分/10

となります。

※参考
酒税法及び酒類行政関係法令等解釈通達

つまり、アルコール分が10度以下の場合では、アルコールに対し1.5%の塩を加える必要があります。

お酒1リットルあたり塩は15g以上ということですね。

1.5%の塩の量でお酒が飲めなくなるくらいまずくなるの?

と思われる方もいるかもしれませんが、これは相当しょっぱいです。

5カップの水に塩大さじ1を入れると考えてみれば、その塩の量の多さが実感できるかと思います。

また、一般的な料理酒のアルコール分は14%ほど。

これを上の計算式に当てはめると、必要な塩の量は1キロリットルあたり21kgでした。

つまり、アルコール分14%の場合の塩分濃度は2.1%以上であることが求められます。

花緒
花緒

我が家で使用している料理酒には「13%以上14%未満」、塩分濃度は「2.1%以上」と書かれていました。

ちなみに、みりんタイプ調味料でもこのような不可飲処置が行われます。

「みりんタイプ調味料」とは?

しかし、どうしてわざわざ料理酒をそのまま飲めなくするのでしょう?

どうして不可飲処置を行うの?

料理酒に塩を加え不可飲処置を施すのは酒税に引っかからなくするためです。

不可飲処置を施した料理酒は、法律上「お酒」と見なされません。

お酒と見なされないことで、酒税がかからずお酒よりも安い値段で販売することが可能に!

だから料理酒は普通のお酒と比べて安いのか!

さらに、お酒を販売するための免許(酒類販売免許)がない店でも販売できるようになります。

お酒を販売していないドラッグストアなどで料理酒が購入できるのはこういう理由だったのですね。

料理酒に塩が入っている理由
  • 酒税がかからず安価で販売できる
  • 免許がない店でも販売OK

料理酒の効果

料理酒は味に直接関係する調味料ではありません。

では、なぜ料理酒を料理に使うのでしょう?気になりませんか?

料理酒 計量スプーン 効果
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

そこで、ここからは料理酒の効果から、料理酒を使う理由をまとめていきます!

肉・魚の臭みを消す

料理酒の効果その1は肉・魚への消臭効果です。

料理酒に含まれるアルコールは、

  • 共沸効果:アルコールと一緒に臭みを蒸発
  • マスキング効果:有機酸により臭み物質を隠す

という2つの消臭効果を持ちます。

加熱している際に直接加えてもOKです。

また、より効果が得たいなら加熱前にしばらく肉・魚を料理酒に漬け込んでおくのがオススメです。

食材を柔らかくする

料理酒の効果その2は食材を柔らかくすることです。

アルコールには高い保水力があります。

そのため肉・魚などにまぶしておくと、アルコールが繊維の中まで入り込み水分を保ったままの状態にしてくれます。

この保水力によって加熱しても水分が失われにくくなり、柔らかく仕上げられるのです。

さらに、アルコールには沸点が水よりも低いという特徴もあります。

よって低い温度から食材に火が通りやすくなり、加熱時間を短くすることが可能に。

加熱によって固くなりやすい肉・魚の柔らかさをキープできます。

味を染み込みやすくする

料理酒の効果その3は味を染み込みやすくすることです。

アルコールは他の成分よりも小さいという特徴があります。

その小ささから食材にいち早く染み込み、他の調味料の浸透をサポートしてくれます。

煮物などで必ずと言っていいほど料理酒を加えるのはこのためだったのですね。

煮崩れを防ぐ

料理酒の効果その4は煮崩れ防止です。

前述した効果「食材を柔らかくする」でも説明しましたが、アルコールには高い保水力があります。

その保水力は肉・魚では柔らかくするためにはたらきます。

一方、野菜・果物では組織の結びつきを強めることで崩れることを防げます

この煮崩れ防止効果はアルコール分10%以上で得られるとのこと。

料理酒・みりん(本みりん)は大体アルコール分14%前後なのでしっかり煮崩れ防止できますね。

旨み・コクを付ける

料理酒の効果その5は旨み・コクを付けることです。

料理酒は米を醸造して作る日本酒です。

その原料の米に由来する

  • 有機酸(コハク酸)
  • アミノ酸
  • 糖分

などが料理に深い旨みとコクを与えます。

ちなみに、雑味が多い日本酒ほど料理に適しているとも言われます。

雑味が多い=うま味成分がたっぷり含まれているということ。

高いお酒は精米されすぎるが故にさらりとして料理には向きません。

ご家庭に飲みかけの安酒がある方はぜひ料理に活用してみては?

※参考
日の出みりん「料理酒とは」

料理酒の効果
  • 肉・魚の臭み消し
  • 保水力で肉・魚を柔らかく仕上げる
  • 食材への味の浸透をサポート
  • 保水力で野菜の煮崩れを防止
  • 旨み・コクを付ける

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