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かぼちゃ・さつまいもの栄養価を比べると?カロリー・ビタミンなど意外な違いが明らかに!

秋の味覚として人気が高い「かぼちゃ(南瓜)」と「さつまいも(薩摩芋)」。

かぼちゃ さつまいも
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どちらも甘くてホクホク、スイーツのような味わいが楽しめる野菜ですよね。

そんな、似ているかぼちゃ・さつまいもの栄養価の違いをまとめました。

これより記載の数値はすべて「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を参考にしています。

かぼちゃ・さつまいもの栄養価はそれぞれ

  • かぼちゃ: 野菜類/(かぼちゃ類)/西洋かぼちゃ/果実/生
  • さつまいも:いも及びでん粉類/<いも類>/(さつまいも類)/さつまいも/塊根/皮

の数値となります。

いずれも『生』の状態で皮付き、100gあたりの数値です。

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<基本>かぼちゃ・さつまいもの栄養価を比較

かぼちゃとさつまいもの基本の栄養価です。

栄養素かぼちゃさつまいも
エネルギー78kcal127kcal
水分76.2g64.6g
たんぱく質1.9g0.9g
脂質0.3g0.5g
炭水化物20.6g33.1g
食物繊維3.5g2.8g
100gあたりの含有量

かぼちゃとさつまいもの栄養価は意外と差が開いた結果となりました。

特に差が開いた『エネルギー』と『炭水化物』について掘り下げていきます。

かぼちゃ・さつまいものエネルギー

100gあたりのエネルギーはかぼちゃが78kcal、さつまいもが127kcalとなります。

さつまいもの方がかぼちゃに比べて約1.63倍もカロリーが高いという結果になりました。

といっても、かぼちゃのカロリーは野菜全体の中ではとっても高めです。

かぼちゃ・さつまいものカロリーの高さは炭水化物の多さが関係しています。

かぼちゃ・さつまいもの炭水化物

100gあたりの炭水化物を比べると、かぼちゃは20.6g、さつまいもは33.1gとなります。

炭水化物量の差はさつまいもがかぼちゃの約1.6倍、カロリーの差とほぼ同じくらいとなりました。

甘い味が特徴のかぼちゃ・さつまいも。

その甘みは炭水化物を構成する成分の1つである糖質によるものです。

糖質がたっぷり含まれている分、かぼちゃも、さつまいもも甘くて美味しくなっているのですね。

それにしても、さつまいもは芋なので糖質(炭水化物)が多いのは分かりますが、かぼちゃも全体の20%以上が炭水化物なのですね・・・。

かぼちゃ・さつまいもは食べ過ぎると糖質の摂りすぎになってしまうので注意しましょう。

1日あたりのかぼちゃの摂取目安量は100gほど、これはかぼちゃ1/8カットほどです。

また、さつまいもの1日あたりの摂取目安量は1~1/2本ほど、100~200gまでとなります。

かぼちゃ・さつまいもは食物繊維も豊富

かぼちゃとさつまいもは炭水化物が多いのは事実ですが、食物繊維も多く含まれています。

100gあたりに含まれる食物繊維は、かぼちゃは3.5g、さつまいもは2.8gです。

かぼちゃも、さつまいもも、お腹に溜まりやすいので一度に大量に食べることはできないと思いますが、食べ過ぎは腹痛の原因になるため注意しましょう。

そもそも、食物繊維は適量ならお腹の調子を整えるので、むしろ積極的に摂るべき栄養素と言えます。

糖質はそこそこ多いものの、食物繊維がしっかりと摂れる!という意味ではかぼちゃ・さつまいもはダイエットにオススメ!

主食であるご飯・麺類を、ふかしたかぼちゃやさつまいもに置き換えれば、栄養補給をしながら無理なく糖質OFFができますよ。

<ビタミン>の栄養価を比較

かぼちゃとさつまいもに含まれるビタミンです。

栄養素かぼちゃさつまいも
βカロテン(ビタミンA)2600μg40μg
ビタミンB10.07mg0.10mg
ビタミンB20.08mg0.02mg
ナイアシン1.4mg0.6mg
ビタミンB60.23mg0.20mg
葉酸42μg49μg
ビタミンC43mg25mg
ビタミンD0μg0μg
ビタミンE5.2mg1.0mg
100gあたりの含有量

かぼちゃもさつまいもも多くはないものの、ビタミンはバランス良く含まれています。

そんなかぼちゃ・さつまいものビタミンにおいて、大きく差が開いたものを取り上げます。

かぼちゃ・さつまいものβカロテン

100gあたりのβカロテンを比べると、かぼちゃは2600μg、さつまいもは40μgです。

100g当たりに含まれるβカロテンが600μg以上の野菜は『緑黄色野菜』、600μg未満の野菜は『淡色野菜』となります。

そのため、かぼちゃは緑黄色野菜、さつまいもは淡色野菜に分類されます。

βカロテンには目や粘膜の保護、抗酸化作用があり、アンチエイジング効果も期待できます。

油に溶ける脂溶性という特徴を持ちますが、吸収率が悪いというデメリットも。

よって、吸収率を上げるためには、油炒めなど油を絡めて食べられる料理にすると効率的に摂取できます。

かぼちゃ・さつまいものビタミンE

100gあたりに含まれるビタミンEを比べると、かぼちゃは5.2mg、さつまいもは1.0mgとなりました。

ビタミンEの働きは高い抗酸化作用。

体内の活性酸素といち早く結びつくことで除去し、他の成分が酸化するのを防いでくれます。

体の酸化は、つまり老化のこと。

老化防止のためにはビタミンEを効率的に摂っていくことが大切です。

そんなビタミンEの1日あたりの摂取目安量は男性は6.5mg、女性は6.0mg

つまり、かぼちゃを100g食べると1日あたりの摂取目安量の8割以上を摂取できてしまいます。

ビタミンEは摂りすぎるということはまずないため、積極的に摂りたい方はかぼちゃの摂取をオススメします。

<ミネラル>の栄養価を比較

かぼちゃとさつまいもに含まれるミネラルです。

栄養素かぼちゃさつまいも
ナトリウム1mg23mg
カリウム430mg380mg
カルシウム22mg40mg
マグネシウム25mg24mg
リン48mg46mg
0.4mg0.5mg
100gあたりの含有量

かぼちゃ・さつまいもに含まれるミネラルはそこまで大差がでませんでした。

このうち、かぼちゃにも、さつまいもにも多く含まれる『カリウム』について掘り下げていきます。

かぼちゃ・さつまいものカリウム

100gあたりに含まれるカリウムを比べると、かぼちゃは430mg、さつまいもは380mgとなります。

カリウムはナトリウムの排出や利尿作用があり、体を冷やす効果があるため夏野菜に多く含まれます。

ただ、カリウムは他の食材・野菜にも多く含まれているため、普通の食生活を送っていれば足りなくなることはありません。

むしろ摂りすぎると腎臓に負担がかかるため注意が必要。

腎臓に疾患を抱えている方は摂取が制限されている栄養素でもあります。

【まとめ】かぼちゃ・さつまいもの栄養価を比べると?

かぼちゃ さつまいも
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かぼちゃとさつまいもの栄養価を比べると、大部分の栄養価はかぼちゃの方が高いということが分かりました。

簡単にまとめると、

  • カロリー・炭水化物(糖質)はさつまいもの方が多い
  • たんぱく質はかぼちゃがさつまいもの2倍以上
  • かぼちゃは緑黄色野菜、さつまいもは淡色野菜
  • ビタミンはおおむねかぼちゃの方が多く、特にかぼちゃはビタミンEが豊富
  • ミネラルは大差なく、どちらもカリウムが多く含まれる

といったかんじでした。

最後に、そもそも「かぼちゃ」と「さつまいも」とはどんな野菜なのか?をまとめていきます。

「かぼちゃ」は夏も秋も美味しい野菜

かぼちゃはウリ科カボチャ属に分類される野菜(果菜)の総称です。

現在、日本で広く食べられているかぼちゃは『西洋かぼちゃ』。

栗かぼちゃという別名を持つ西洋かぼちゃは栗のように甘く、ホクホクした食感が何よりの特徴です。

収穫時期は7~8月の夏ですが、収穫してから貯蔵できるため秋から冬にかけても味わえます。

かぼちゃの旬について詳しくはこちら≫

「さつまいも」は秋が旬の芋類

さつまいもはヒルガオ科サツマイモ属の多年生植物です。

わたしたちが普段食べているさつまいもは、さつまいもの根(塊根)の部分。

繁殖能力が高いので、素人でも育てやすいのが特徴です。

10月ごろの秋に多く収穫され、焼き芋などにして食べられます。

そんなさつまいもが甘いのは、さつまいもに含まれる消化酵素が加熱によって甘みを生み出すため。

つまり、さつまいもは加熱しないと甘くなりません。

さつまいもの甘みを引き出す料理法についてまとめた記事はこちら≫

かぼちゃ・さつまいもの共通点とは?

かぼちゃ・さつまいもには、食糧難に陥っていた太平洋戦争中、そして終戦後の日本の食生活を支えた野菜として知られています。

また、かぼちゃ・さつまいもはともにカロリーが高く、(正しく保存すれば)長期間の保存ができることから、作物が少ない冬の貴重な栄養源でもありました。

たしかに、かぼちゃを食べるだけで、炭水化物もビタミン、ミネラルもしっかり摂れます。

さつまいもは糖質が多く含まれるためエネルギー補給にうってつけ。

今の世の中ではかぼちゃ・さつまいもの食べ過ぎは太る原因になります。

けれども、程よく食生活に取り入れれば、糖質をOFFしながら栄養もしっかり摂れるありがたい食材です。

かぼちゃ・さつまいもが旬を迎えるこれからの時期は、かぼちゃ・さつまいもの料理を楽しみ、美味しく頂きましょう。

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