リーズナブルで一年中手に入りやすい食材・きのこ。
特に旬の季節である秋は、もともと安いきのこがより安くなるというメリットも!
食欲の秋でついつい食べ過ぎてしまいそうですが、秋はきのこをたくさん食べて美味しくダイエットを始めるのにぴったりの季節です。
しかし、きのこと言っても種類はさまざま。
実はきのこによって含まれてる成分も少しずつ違っています。
そして中には、ダイエットにおすすめの痩せやすい栄養成分を含んだ種類も!
ここからは、きのこ全体に共通するダイエット向け成分と、きのこの種類ごとの特徴をご紹介していきます。
きのこのダイエット成分
きのこ全体にすべてのきのこに共通するダイエット成分はこちら!
- 不溶性食物繊維
- ビタミンB群(B1・B2)
- キノコキトサン
以下、1つずつお伝えしていきます。
不溶性食物繊維
きのこが食物繊維が豊富な食材というのは有名な話。
その食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類があり、きのこに多く含まれるのは不溶性の食物繊維です。
不溶性とはつまり水に溶けにくい・溶けないということ。
きのこの他には豆類・穀類・ごぼうなどに多く含まれ、基本的によく噛まないと食べられないものがほとんど。
よって、しっかり噛むことで満腹を感じやすいという特徴もあります。
そんな水溶性食物繊維が体内に入るとこんな効果が!
働き | 効果 |
---|---|
腸内環境の改善 | 腸内の善玉菌を増やすはたらきがある。 |
排便をサポート | 胃・腸の中で水分を含むことで大きくふくらみ大腸を刺激。それにより、排便が促される。 |
デトックス | 体内の有害物質を付着させ、便として排出する。 |
腸内環境を整えれば、食べたものが正常に消化されていきます。
さらに、便通の改善により脂質など体内にとどまると脂肪になってしまう物質もいっしょに排出。
また、食物繊維には糖質をエネルギーとして吸収させることをサポートするはたらきも!
糖質は過剰摂取で脂肪に変換されてしまいます。しかし、食物繊維といっしょに摂ることで吸収が穏やかになり、体を動かすエネルギーに変換されやすくなります。
不溶性食物繊維を摂ることで、痩せやすい身体を作ることにつながっていくのですね。
ビタミンB群(B1・B2)
きのこにはビタミンB群、特にビタミンB1・B2が豊富に含まれています。
ビタミンB1は糖質の代謝をサポートするはたらきがあります。
つまり、糖質をエネルギーに変換させ燃焼。
身体を動かす元になると言うことです。
逆に言えば、ビタミンB1が不足すると代謝が悪くなり、糖質が脂肪に変換。
太りやすい身体になってしまいます。
さらに、エネルギー不足で疲れやすく頭もちゃんと働かない・・・、と悪循環に陥ってしまいます。
ビタミンB1って大切だね。
次にビタミンB2には脂質の代謝をサポートするはたらきがあります。
つまり、脂質の燃焼を促進させる機能があるのです。
また脂質だけでなく脂肪の燃焼もサポートするので、ダイエットに欠かせない重要成分と言えますね!
また、不足すると太りやすくなるだけでなく、肌荒れや目の不調の原因に。
ダイエットにビタミンが重要な理由がよく分かりますね。
キノコキトサン
キノコキトサンとは、きのこ特有の食物繊維です。
かにの甲羅やエビの殻などに含まれ、脂肪分の排せつをサポートする動物性食物繊維・キトサンとは別物になります。
しかし、キノコキトサンにはキトサンとよく似たはたらきがあります。
以下で詳しくまとめてみました。
- 食べ物の脂肪分を吸着
- 脂肪の吸収をコントロール
- 脂肪燃焼を促進
よってダイエットに効果的な栄養成分とされているのです。
その効果は、キノコキトサンを使用したサプリメントが多数販売されていることからも一目瞭然!
さらに、内臓脂肪や体脂肪の減少にも効果が期待できることから、健康意識が高い人にも注目されています。
きのこがダイエットにおすすめな理由が分かってきたね。
きのこの種類別ダイエット成分
きのこがダイエット向きの食材であることが分かりました。
さらに、きのこは種類ごとにも特有の栄養成分を含んでいることがあります。
また一部栄養成分の含有量が、他のきのこよりも豊富なものも!
ここからは、そんな特別な栄養成分を持ったきのこをご紹介します。
身近なきのこの新たな一面を知ってみましょう!
舞茸
舞茸にはMXフラクションという特有の栄養成分が含まれています。
このMXフラクションは脂肪の分解をすすめる成分です。
さらに、MXフラクションのはたらきを詳しくまとめてみました。
- 肝臓におけるブドウ糖・コレステロールの合成を抑える
- 小腸・肝臓におけるコレステロールの吸収を抑える
- コレステロールの排せつをサポートする
- インスリン受容体の感受性を高め、血糖値の上昇を穏やかにする
このように、舞茸のMXフラクションにはダイエットに効果的な成分です。
また、血糖値・コレステロール値の上昇を抑えるはたらきも期待できるので、生活習慣病の予防にも効果があるとされます。
しかし、このMXフラクションは摂取が難しい成分でもあります。
普段は固い殻に覆われているので、そのまま食べても摂取できないのです!
じゃあどうやって食べればいいの?
MXフラクションは、100度以上の沸騰したお湯で30分以上煮出すことでようやく溶け出てきます。
その効果を存分に味わう方法としては「舞茸茶」が有名です。
舞茸茶の作り方
- 舞茸1パック(100gほど)をほぐし、600mlの水に入れる
- 火にかけ、沸騰後30分以上かけて煮出す
これで1日分が完成です。
食前に飲むとさらに効果が上がるという舞茸茶。
しかし、舞茸を煮出しただけなので味は・・・、です。
「これを毎日続けるのはしんどいな~」という場合は、舞茸スープにするのもおすすめです。
スープなら味も付いているので飲みやすく、続けやすいと思います!
舞茸スープの場合は、
- 舞茸をみじん切りにする
- 塩コショウで味つけをする
という違いこそありますが、30分以上煮出すなど大きく変わる部分はありません。
本気でダイエットに取り組みたい方は、毎日続けやすいスープの方が良いでしょう。
エノキタケ
エノキタケは、きのこの中でもキノコキトサンがより豊富に含まれているという特徴を持ちます。
さらにエノキタケには、
- エノキタケフェノール酸
- エノキタケリノール酸
という2つのダイエットに効果的な栄養成分が含まれています。
この2つはエノキタケにしか含まれていないとても貴重な成分です。
それぞれのはたらきがこちら!
エノキタケフェノール酸
- 脂肪の代謝をサポート
- 内臓脂肪を減らす
エノキタケリノール酸
アドレナリンを刺激し、脂肪の分解をサポートする
エノキタケはとにかく脂肪を減らすのに効果的なのです!
ただ、やはりエノキタケにも摂取のコツがあります。
そのコツを簡単にまとめると以下になります。
細かく刻む | 細胞壁の中にある成分を外に出すため。 |
乾燥させる (天日干し・から煎り) | 干すことによりビタミンD・グアニル酸が増加。 →脂肪の分解が促進される |
冷凍する | 冷凍により細胞壁が破壊され、成分が外に出るため。 |
また、舞茸と同様にエノキタケも煮出すことで栄養の吸収率がアップします。
しかし、エノキタケの場合は沸騰したお湯で煮出すと栄養成分が破壊されてしまいます!
よって、沸騰しない90度くらいのお湯で30分以上煮出すのがポイントです。
ブナシメジ
ブナシメジはオルニチンが多く含まれる食材の1つ。
貝のしじみに多く含まれ、肝機能のはたらきをサポートすることから二日酔いに効果的とされています。
肝機能のはたらきが高まると、アルコールの分解が促進されるので二日酔いになりにくくなります。
さらに、肝臓が元気になると新陳代謝も活性化!
よって痩せやすい身体となり、ダイエットに効果的とされています。
エリンギ
エリンギにはエリンギ特有の栄養素が含まれているわけではありません。
しかし、エリンギは食物繊維を多く含むきのこの1つ。
さらにカリウムはきのこの中でも特に豊富で、100gあたり460mgも含まれます。
さつまいもと同じくらいのカリウムが含まれてるんだよ。
そんなカリウムのはたらきはこちら!
- ナトリウムの排出をサポートする
- 筋肉を正常に動かす
- 腎臓のデトックス
まず「ナトリウムの排出をサポートする」ことで血圧を下げることができ、高血圧の予防に効果的です。
さらにカリウムには、腎臓の機能をサポートし、尿を出させる利尿作用もあります。
その利尿作用により身体の余分な水分が体外に排出されるため、むくみ改善にも効果が期待できます。
またカリウムは不足すると消化管や腎臓などに影響を及ぼし、ひどくなると嘔吐や便秘などさまざまな症状が現れます。
尿だけでなく汗からも排出されてしまうので、夏は特に意識して摂取することが大切です。
そんなカリウムには水に溶けやすいという性質が!
水で洗ったりゆでたりすると少なくなっちゃうんだ!
よって、食べる場合はスープなど溶け出したカリウムもいっしょに摂取できる料理にするのがおすすめです。
また、油を吸いやすい性質もあるので、ソテーにする場合は油の使いすぎに注意しましょう。
まとめ
今回はきのことダイエットについて調べてまとめてみました!
きのこはダイエットにうってつけの食材であることが分かりましたね!
特に舞茸やエノキタケは特有のダイエット向き栄養成分が含まれている、とてもスゴいきのこでした。
少しきのこを見直しましたね。
栽培環境が整っているため一年中手に入るきのこですが、旬は秋!
安く美味しいときに痩せやすいきのこでダイエットに活かしてみてくださいね。