3月は別れの季節。
と言いたいところですが、多くの人にとっては「花粉症」の季節ではないでしょうか?
ぜひとも花粉症との別れは経験したいものですが・・・。
そんな花粉症は「チョコレートを食べると悪化する」との情報があります。
一方、チョコレートには「花粉症を改善させる」とのウワサも。
チョコレートは花粉症を悪化or改善どちらの効果があるのでしょう?
今回は花粉症とチョコレートとの関係についてまとめていきます。
花粉症はチョコレートで悪化する?
花粉症はチョコレートを食べることにより悪化する、という情報は正しいです。
しかし、その一方で、チョコレートにより花粉症の症状が改善することもあります。
悪化もするし、改善もする・・・。一体どういうことなのだろう?
そんな、花粉症とチョコレートの関係について説明する前に、まずは花粉症についてサラッと説明してみます。
<基本>そもそも花粉症とは?
花粉症は季節性のアレルギー性鼻炎です。
花粉症は、花粉を吸い込んだ鼻の粘膜がアレルギー反応を起こすことにより症状が現れます。
花粉症の主な症状
花粉症は主に鼻・目にアレルギー症状が現れます。
- 鼻の症状
- 鼻水
- 鼻づまり
- くしゃみ
- 目の症状
- かゆみ
- 充血
- 涙が出る
- 違和感
わたしの場合はのどの痛みを感じます。
花粉症のメカニズム
- 花粉(アレルゲン)が体内に侵入
- 花粉を発見した免疫細胞がIgE抗体を作る
- IgE抗体が肥満細胞と結合
- 花粉が再び体内へ
- IgE抗体と結合した肥満細胞からヒスタミンが放出
- 鼻水・くしゃみなどのアレルギー反応が起こる
花粉症は、花粉を体内の免疫細胞(マクロファージなど)が敵と見なし、抗体を作りすぎてしまうことにより発症します。
抗体は細菌・ウイルスなどから体を守る重要な存在。
花粉により作られたIgE抗体は、粘膜状にある肥満細胞と結合します。
※肥満細胞は人間の粘膜などに存在する細胞です。見た目からその名前が付きましたが、特に肥満とは関係がありません。
IgE抗体と結合した肥満細胞は、再び体内に侵入した花粉を検知すると過剰に反応。
情報伝達物質であるヒスタミンをドバッと放出してしまいます。
ヒスタミンが放出されると、体内の敵、つまり花粉を外に出そうと鼻水・くしゃみ・涙といったアレルギー反応を引き起こしてしまうのです。
花粉症のお薬はこのヒスタミンの働きを抑えるため『抗ヒスタミン薬』と言われます。
アレルギー反応は敵を排除する、という体内の免疫機能の暴走だったのですね・・・。
チョコレートが花粉症を悪化させる理由
チョコレートが花粉症を悪化させる理由は甘いからです。
まず、甘いものを食べていると花粉が体内に侵入しやすくなってしまいます。
これは咽頭での抗菌たんぱくの合成が抑えられてしまうため。
体内への入り口がゆるくなってしまうため、花粉が体内に入り込みやすくなるのですね。
糖質が花粉症悪化の原因?
花粉症の症状を悪化させる原因は糖質です。
糖質を多く含んだ食品を食べると血糖値が乱高下。
これにより副腎がダメージを受け、緊急時のストレス下で分泌されるホルモン・コルチゾールが分泌されにくくなってしまいます。
コルチゾールには抗炎症・免疫抑制といった働きがあります。
そんなコルチゾールの分泌減少によりアレルギー反応が出やすくなってしまうのです。
また、糖質を多く含む甘いものは体を冷やしてしまうという東洋医学の考えもあります。
体が冷えることにより体全体が不調になり、アレルギー反応を緩和しづらくなるとのこと。
さらに、甘いものと脂肪分が多いもの、つまり洋菓子などを食べ過ぎは、肝臓への負担が大きくアレルギー反応が出やすくなるとされています。
肝臓は体内の毒を排出する働き・解毒作用を司る器官です。
花粉を体内に入れないようにすることも大切ですが、入った花粉を体外に出す働きも重要ですね。
つまり、花粉症の症状を悪化させるのはチョコレートそのものではなく、糖質が豊富な「甘いもの」というわけだね。
また、花粉症はトマトを食べることにより悪化することもあります。
花粉症の改善させる?チョコレートとは
チョコレートのうち、カカオ分の含有量が多いハイカカオチョコレートは花粉症の症状改善に効果的とされています。
そんな花粉症の症状改善の鍵となるのがカカオポリフェノール。
このカカオポリフェノールには
- IgE抗体が作られる量を減らす
- ヒスタミンが放出されるのを減らす
という働きがあるとされています。
また『アレルギー反応を引き起こすリンパ球の増殖・働きを抑える』という働きも期待できるとのこと。
- アレルギーの発症
- アレルギーの重症化
- 原因となるリンパ球の発生を抑制
というアプローチから花粉症の症状を改善させることにつながるのですね。
このカカオポリフェノールはカカオに含まれる成分。
そのため、カカオ含有量が多いハイカカオチョコレートほど症状改善に高い効果が期待できます。
また、カカオポリフェノールは活性酸素の働きを抑える「抗酸化」という働きも。
活性酸素には体に害をなす細菌・ウイルスなどの病原体に抗う力があります。
病原体から体を守る一方で、活性酸素の強力な殺菌能力は増えすぎると体内の正常な機能まで攻撃し始めます。
カカオポリフェノールの高い抗酸化作用はそんな増えて元気になりすぎた活性酸素の働きを抑えてくれます。
活性酸素を程よく働かせることで、アレルギー反応を抑えるサポートをさせることも出来るのですね。
花粉症改善に効果が期待できるチョコレート
ここからは花粉症の症状改善に効果が期待されるチョコレートをご紹介していきます。
↓にてご紹介している商品はAmazonタイムセールで大幅値引きされることが多く、狙い目です。
ハイカカオチョコレート
カカオポリフェノールを豊富に含んだハイカカオチョコレート。
そのうち最も有名であろう商品が明治「チョコレート効果」です。
「チョコレート効果」はカカオ分の含有率ごとに『72%』・『86%』・『95%』の3種類がラインナップ。
お好みの味のハイカカオチョコレートを選ぶことができます。
チョコレート効果『カカオ72%』は↓
『72%』はわたしが普段から愛用している商品です。カカオの苦味を味わいつつ、ほんのりと優しい甘味も感じられ、食べやすく続けやすい商品です。
『カカオ72%』のカカオポリフェノールは1枚(1包装)あたり127mgとなります。
チョコレート効果『カカオ86%』は↓
『86%』はかすかに甘みが感じられる程度でとても苦いです。
『カカオ86%』のカカオポリフェノール含有量は1枚あたり147mgとなります。
チョコレート効果『カカオ95%』は↓
『95%』は本当に苦いです。ハイカカオチョコレートに慣れていても、何か飲み物と一緒でなければ食べにくいほどの強い苦味を感じます。
『カカオ95%』のカカオポリフェノール含有量は1枚あたり174mgです。
※参考 チョコレート効果 株式会社明治
砂糖不使用チョコレート
ハイカカオチョコレートの中には砂糖不使用のチョコレートもあります。
砂糖は不使用ですが、砂糖の代わりに糖アルコール・甘味料で甘味を付けているので甘味はしっかりあります。
ここではロッテ「ゼロ ビター」とピュアフィールド「ショコラキューブ ビター」をご紹介します。
ロッテ「ゼロ ビター」は↓
「ゼロ」には『ビター』の他にまろやかな『オリジナル』、パウチタイプ、ビスケットを包んだ『クリスプ』などバリエーションが豊富です。
※参考 ゼロ ロッテ
ピュアフィールド「ショコラキューブ ビター」は↓
「ショコラキューブ」は砂糖不使用な上にカカオ79%のハイカカオチョコレートでもあります。持ち運びに便利なパウチタイプなのも魅力ですね。
まとめ
- 砂糖が大量に含まれたチョコレートは花粉症を悪化させる
- カカオポリフェノールが豊富なハイカカオチョコレートは花粉症の症状を改善させる効果が期待できる
チョコレートは商品によって花粉症を悪化も改善もさせることが分かりましたね。
花粉症でお悩みの方は砂糖が少ない・不使用でカカオ分を多く含んだチョコレートを選ぶと良さそうですね。
チョコレートで一息つきつつ、辛すぎる花粉症の季節を共に乗り越えましょう!