マスクを選ぶとき三層構造や四層構造など「〇層構造」と表示されていますよね?
このマスクの層は「〇層構造」が良いのでしょうか?
実はそれぞれ役割が異なるマスクの層についてまとめました。
さらに、マスクのパッケージに書かれているBFE・VFE・PFE試験についてもまとめています。
マスクの「〇層構造」とは?花粉症対策へのオススメは
マスクのうち、不織布マスクはいくつかの層が重なった構造となっています。

マスクの層はそれぞれに別の役割があり、層が多いほど機能性が高い傾向にあります。
また、層が増えるほど価格もアップしていきます。
流通しているマスクは二層・三層・四層・五層構造のマスクが一般的。
このうち、外側と内側である二層構造のマスクは
- 外側:装着した人の飛沫や花粉、ホコリなど大きな粒子を防ぐ
- 内側:肌に触れるため柔らかい素材
から成り立っていることがほとんどです。
この二層構造よりも層が多い、三層構造以上のマスクはこの外側と内側の間にフィルターの層があります。
フィルターの層は外側の層だけでは防ぎきれない微細な粒子を食い止めることができます。
そんなマスクのフィルターには、いくつかの種類があります。
捕集フィルター | ウイルス・菌など微粒子をキャッチする |
静電フィルター (静電気帯電フィルター) | 静電気によりウイルスをキャッチする |
抗菌フィルター | マスク内の菌の増殖を防ぐ |
保湿フィルター | 口内の乾燥を防ぐ |
使用されているフィルターはメーカーや商品によってさまざま。
また、商品によっては複数のフィルターが使用されていたり、同じフィルターが二枚重ねになっていたりもします。
フィルターの種類は、大抵、マスクのパッケージに記載されているので、購入の際はぜひCheckしてみてくださいね。
そんなマスクの構造別の特徴&選び方を簡単にまとめてみます。
二層構造のマスク
二層構造の不織布マスクはチリやホコリなどが口・鼻へ侵入するのを防ぎます。
また、自分の唾液や飛沫が外へ飛散するのを防ぐ効果もあり、掃除や料理など日常で使用しやすいマスクと言えます。
内部にフィルターがないため、息苦しさが少ないのがポイント。
低価格でお財布に優しいのも特徴です。
ただし、フィルターがないため花粉やウイルスを防ぐ効果は低いでしょう。
三層構造のマスク
三層構造の不織布マスクは真ん中の層がフィルターになっているため花粉やウイルスの侵入を防ぐのに効果的です。
フィルターの種類は製品によって様々ですが、ほとんどの製品で「花粉・ウイルス」どちらにも対応しています。
花粉症対策もしっかりでき、息苦しさや着けているときの窮屈さも少ないのが特徴。
最も一般的なので、市場に流通している数が多く、自分に合ったマスクを選びやすいのがポイントですね。
四層構造のマスク
四層構造の不織布マスクは内側の二層がフィルターなので花粉・ウイルスの遮断効果がより高性能です。
フィルターは、捕集フィルターが2枚重なっているタイプや、捕集フィルターと抗菌フィルターの2種類が入っているものなどさまざま。
花粉はもちろんですが、風邪やウイルス対策に適しているタイプのマスクと言えますね。
ただ、性能が優れている分、価格は少しお高め。
息苦しさも感じやすいのがデメリットと言えます。
五層構造のマスク
五層構造の不織布マスクは花粉・ウイルスはもちろん、微粒子を防ぐ効果も高いマスクです。
花粉・ウイルス・菌・PM2.5などの侵入を徹底的に防ぎたい方にオススメ!
価格は総じて高めですが、その分性能も総じて高く、息苦しさへの対策もバッチリなマスクが多いです。
ただ、主流のマスクではないため、市販ではなかなか手に入らないのがデメリットと言えます。
【まとめ】花粉症対策にオススメなのは〇層構造のマスク?
二層・三層・四層・五層マスクの特徴を簡単にまとめると、
- ホコリ・飛沫は防げるが、花粉には心許なし
- 花粉対策OK、リーズナブル
- 花粉もしっかり対策、菌・ウイルスもOK
- 花粉から菌・ウイルス、PM2.5まで対策
となりました。
よって、花粉症対策なら三層構造以上のマスクを選ぶべきでしょう!
室内や軽い外出なら三層構造。
外にいる時間が長い場合は四層構造。
山の近くやハイキングなど、杉やヒノキの群生地に行く場合は五層構造。
といった風に、行く場所によってマスクを使い分けるのもありですね。
マスクフィルターの試験について
市販のマスクは、ほとんどがフィルターの捕集効率の性能試験を受けています。

このフィルターの性能試験の名称と試験内容について↓にまとめてみました。
試験名称 | 内容 |
---|---|
花粉粒子の濾過(ろか)試験 | 花粉捕集効率 試験粒子:約30μm |
BFE試験 (Bacterial Filtration Efficiency) | バクテリア飛沫捕集効率 試験粒子:約3μm |
VFE試験 (Virus Filtration Efficiency) | ウイルス飛沫捕集効率 試験粒子:約1.7μm |
PFE試験 (Particle Filtration Efficiency) | 微粒子捕集効率 試験粒子:0.1μm |
花粉粒子は約30μm、人の飛沫は約3~5μm、PM2.5は2.5μm以下、細菌は約1μm、インフルエンザウイルスは約0.1μmとなります。
ちなみに、パッケージに記載できる捕集効果は「99%」までと定められています。
こんなに細かく決められているなんて驚きですね・・・。
※参考 不織布マスクの性能と使用時の注意