近ごろテレビなどで取り上げられ、注目を集める「A2牛乳(ミルク)」という牛乳。
この「A2牛乳」とは一体どんな牛乳なのでしょう?
実は、この「A2牛乳」は牛乳でお腹が痛くなる方にとって救世主となる牛乳でした!
そんな話題の「A2牛乳」についてまとめていきます。
「A2牛乳」とは?
「A2牛乳(ミルク)」とはA2型のβ(ベータ)カゼインのみを含む牛乳のことです。
『A2型のβカゼイン』という謎ワードが登場してしまいましたが、何とかがんばって説明してみようと思います。
そもそも『カゼイン』とは牛乳に含まれるたんぱく質のうち8割を占める成分。
そのカゼインのうち約3割を占めるのがβカゼインです。
βカゼインはA1・A2の2タイプに分かれ、乳牛が持つ遺伝子により
- A1タイプ
- A2タイプ
- A1・A2が混在したタイプ
が存在します。
乳牛の種類では、ホルスタイン牛はA1の遺伝子を持つ個体が多く、ジャージー牛はA2タイプが多いとのこと。
今、その「A2牛乳」が注目されているのは何でなの?
A2型のβカゼインのみを含む「A2牛乳」が注目されているのは、飲んでもお腹が痛くなりにくい牛乳だからです。
「A2牛乳」がお腹に優しいのはなぜ?
「A2牛乳」がお腹に優しいのはお腹が痛くなる成分を含まないためです。
お腹が痛くなる成分とはA1型のβカゼインのこと。
A1型のβカゼインは、人によっては消化管の炎症など、消化不良を引き起こす原因となります。
体質によって影響は様々ですが、先天性の方もいれば、腸の疾患でダメージを受けているときに発症する方もいるとのこと。
という牛乳でお腹が痛くなる原因の1つだったのですね。
「A2牛乳」のβカゼインはA2型しか含まれていないため、A1型のβカゼインで消化不良を起こしてしまう方でも安心して飲めるのです。
また「A2牛乳」は人の母乳と同じ型でもあるため、もともと人になじみ深い牛乳とも言えますね。
「A2牛乳」は乳糖不耐症にも効果的?
牛乳を飲んでお腹がゴロゴロする、という症状はA1型のβカゼインだけでなく『乳糖』という成分も原因の1つとされています。
乳糖を消化する成分(ラクターゼ)が少ないなどの理由から、乳糖が分解できず消化不良を起こす。
この症状は『乳糖不耐症』と言われ、日本人の約4人に1人が該当するとされています。
「A2牛乳」はこの乳糖不耐症にも効果があるとされています。
乳糖不耐症の方が牛乳を飲むとガスや酸が発生。
このガス・酸がお腹の不快感や痛み、下痢を引き起こします。
しかし「A2牛乳」は、そんなお腹がゴロゴロする症状をも緩和・予防する効果が期待されています。
これまで乳糖不耐症であまり牛乳が飲めなかった方でも飲める牛乳として「A2牛乳」は注目されているのですね。
乳糖不耐症でもお腹がゴロゴロしない牛乳として、すでに乳糖が分解され、さらに大幅にカットされたタイプの牛乳が販売されています。
こちらの牛乳は多くのスーパーで取り扱いがあるので、比較的手に入れやすいかと思います。
「A2牛乳」はどこで購入できる?
この「A2牛乳」、牛乳でお腹がゴロゴロする身としては是非とも飲んでみたいものです。
しかし、わたしが通っているスーパーでは見かけたことすらありません・・・。
注目度が高い「A2牛乳」ですが、まだ取り扱っている店舗は少なく、大手チェーンの実店舗ではスーパー・オーケーくらいです。
※2023年11月現在
また、インターネット通販でもまだ取り扱いはほとんどなく、非常に稀少な存在でした。
【まとめ】「A2牛乳」について
- 「A2牛乳」とは、A2型のβカゼインのみが含まれる牛乳のこと
- A1型のβカゼインで消化不良を起こす方が飲んでもお腹が痛くなりにくいとされる
- 乳糖不耐症の症状を緩和するとも言われる
「A2牛乳」が注目を集めるわけはお腹に優しいから!
牛乳でお腹が痛くなる方でも安心して飲める、そんな牛乳が飲みたくても飲めない方への救世主的存在でした。
是非とも「A2牛乳」の取り扱い店舗が広がることを願っています・・・。
幸せな牛からおいしい牛乳『なかほら牧場』
牛乳を飲むとお腹がゴロゴロする・・・。