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手延べ素麺とはどんなそうめん?素麺の定義や「素麺」の名前の由来についても調査

素麺(そうめん)の種類のうち「手延べ素麺(てのべそうめん)」とはどんな素麺なのか?

調べてみると、手延べ素麺の意外な事実が明らかに!

さらに素麺の定義や、素麺という名前の由来についてもまとめました。

意外と古い?素麺の歴史についても紹介しています。

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「手延べ素麺」とは?

手延べ素麺は、生地を手で麺状に延ばして作られる素麺のこと。

素麺 そうめん
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

素麺だけでなく、手延べうどんも同じように作られています。

このように手延べにより作られた素麺・うどんなどの乾麺『手延べ干しめん』は日本農林規格(JAS規格)により、

小麦粉に食塩及び水を加えて練り合わせた後、食用植物油又はでん粉を塗付してよりをかけながら順次引き伸ばして丸棒状又は帯状の麺とし、乾燥したものであって、製麺の工程において熟成が行われているもの

と定義されています。

定義を順番に説明していくと

  1. 小麦粉に食塩と水を加えて練り合わせる
  2. 植物油・デンプンを塗る
  3. よりをかけながら引き延ばし、丸棒状・帯状の麺とする
  4. 乾燥させる
  5. この製法の過程で熟成が行われている

となります。

実際に、今でも手延べ素麺は人の手で丁寧に細く延ばされて作られています。

手延べ素麺・手延べうどんは、どちらも↑の過程を経て作られるのですね。

作り方が同じなら、手延べ素麺と手延べうどんの違いって何だろう?

手延べ素麺・手延べうどんの違いとは?

手延べ素麺と手延べうどんの違いは「麺の太さ」です。

先ほども登場したJAS規格によると、手延べ素麺・手延べうどんの麺の太さは

  • 手延べうどん:長径が1.7mm以上の太さ
  • 手延べ素麺(冷や麦):長径が1.7mm未満の太さ

と定義されています。

※長径とは、楕円形のうち、中心を通る最も長い差し渡しの長さ。つまり麺の断面で一番太い部分の長さとなります。

手延べの場合は素麺・冷や麦の定義は同じとなります。

手延べ麺以外の定義について詳しくはこちら≫

手延べ以外の素麺とは?

現在、販売されている素麺のうち、ほとんどは手延べ素麺ではありません。

手延べ素麺は品質が高く、人気も高いものの、手延べの技術を持つ職人さんは減っているため数は減少。

手延べ素麺は贈答用など、ほぼ高級品のみでしかお目にかかれない代物となっています。

その一方で、増えているのが「機械素麺」。

文字通り、機械によって作られる素麺となります。

機械素麺は延ばした生地を帯状に細く切り、乾燥させて作られます。

人の手で細く延ばされる手延べと異なり、生地を細く麺状に切っていくのが機械素麺の特徴です。

ちなみに、機械素麺の定義は長径が1.3mm未満とされ、手延べ素麺よりも細くなっています。

そもそも素麺はなぜ「素麺」なのか?名前の由来について

素麺の名前の由来は諸説ありますが、有力とされているのが『索餅』が転じて素麺となったという説。

そうめん うどん・そうめん・ひやむぎの違い
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

この索餅は『さくべい』と読み、唐の時代の中国からなら時代の日本へ伝わったお菓子です。

小麦粉と米粉に水や食塩を混ぜ、練り上げて縄状に形を整えたお菓子とされています。

練り上げてから乾燥させることで保存性を上げ、茹でてから食べられていたとのこと。

花緒
花緒

たしかに、素麺と同じような作られ方・食べ方ですね。

ちなみに、漢字の『索』は縄状に伸ばす、『餅』は小麦粉と米粉を合わせたものという意味があり、いわゆる日本の餅とは意味が異なります。

その見た目はツイストドーナツやチュロスに近く、現代でも親しみやすい形状と言えます。

今では索餅という名前で呼ばれることは少ないですが、しんこ菓子など別の名前で親しまれて残っています。

日本で「素麺」という言葉が初めて使われたのは?

日本で「素麺」という言葉が初めて登場したのは南北朝時代。

1347年7月7日、祇園神社の記録である『祇園執行日記』に素麺という言葉が登場。

麺類を指す言葉として、先ほど紹介した「索餅」と「索麺」、「素麺」の3つが並べて表記されています。

700年ほど前にはすでに素麺は日本にあったと言うことですね。

また、江戸時代には素麺を七夕の供え物にする習慣があったとのこと。

これは細く長い麺を糸に見立てて裁縫の上達を祈願したものとされています。

素麺の漢字表記について

素麺が漢字で「素麺」と表記されるのは、起源とされる『索餅』を崩して書かれたから、また単純に漢字を間違えたなどという説があります。

また、読み方も『索餅』を『さふめん』と読んでいたことが由来となっている、との説もあります。

「素」という漢字は「そう」とは読みませんので、いろいろな間違いを経て、今の状態に収まったと考えると案外すんなり納得できますね。

諸説あり断定はできませんが、遅くとも明治時代には「素麺」、読み方は「そうめん」と定まってきたとのことです。

【まとめ】手延べ素麺・素麺の名前の由来

  • 手延べ素麺とは麺を手で細く延ばす伝統的な製法による素麺のこと
  • 機械素麺が主流の現代では貴重な存在に
  • 素麺の起源は『索餅(さくべい)』というお菓子
  • 少なくとも南北朝時代には素麺は今の形で食べられていたと考えられる

ここまで手延べ素麺についてや、素麺の名前の由来、素麺の歴史についてまとめました。

素麺は意外と歴史がある麺料理であることが分かりましたね。

夏に食べる機会が増える素麺。

これからは、そんな素麺の名前や歴史に思いを馳せながら味わってみてくださいね。

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