夏になると毎年、姿を現す麺料理「冷やし中華」。
食欲がなくてもさっぱり食べられる冷やし中華は夏に欠かせない献立の1つでしょう。
そんな冷やし中華はそもそもどんな料理なのでしょうか?
冷やし中華の発祥から、冷やし中華の麺・たれ(つゆ)・具材についてまとめました。
「冷やし中華」とは?
冷やし中華とは、茹でた中華麺を冷水にさらして冷やし、皿に具材と盛り付けた冷たい麺料理です。

日本の夏の風物詩ともいえる麺料理ですよね。
素麺と同じく、夏場によく見かけ、コンビニやスーパーなどで広く販売されています。
冷やし中華は日本発祥?
冷やし中華は日本発祥、そのため日本の麺料理です。
冷やし中華の発祥店は
- 宮城県仙台市青葉区「龍亭」
- 東京都千代田区「揚子江菜館」
の2カ所とされています。
仙台の「龍亭」では1937年か1930年に、東京の「揚子江菜館」では1945年以降か1933年に誕生した、とされています。
いずれのお店でも中華の麺料理である「涼拌麺(リャンパンメン)」をもとに作られています。
ちなみに、仙台ではこの元祖・冷やし中華ともいえる「涼拌麺」が未だに提供されています。
ぜひとも食べてみたいですね。
また、お店で販売されたのは1930年代以降とされていますが、1929年に刊行された「料理相談」という料理本には『冷蕎麦(ひやしそば)』というメニューが紹介されています。
さらに1936年には雑誌「栄養と料理」にて『三絲涼麺(サンスーリャンメン)』という料理が掲載。
これら料理は『麺の上に具材を載せて酢・砂糖・醤油を混ぜたタレをかける』という今の冷やし中華に近いレシピとなっています。
明確にいつ・どこで冷やし中華が誕生したのかは不明でしたが、少なくとも1930年代以降には冷やし中華の原型はあったと考えて良いでしょう。
海外の冷やし中華の呼び方
日本では「冷やし中華」と呼ばれる冷やし中華ですが、海外では面白い呼び方をされています。
- 中国:日式涼麺
- 台湾:日式冷中華麺
読み方は分かりませんが、意味が『日本の冷やし麺』であることは推測できますね。
また、韓国では「히야시추카(ヒヤシチュカ)」と日本語の読み方そのままで呼ばれているとのこと。

実は日本発祥だった冷やし中華。ここからはそんな冷やし中華の麺・たれ・具材についてそれぞれ掘り下げていきます。
冷やし中華の「麺」
冷やし中華の麺は黄色い縮れ麺である「中華麺」です。

中華麺は中国発祥の麺で、小麦粉に『かん水』を加えて作られる麺となります。
アルカリ塩水溶液である『かん水』には、小麦粉に含まれるグルテンの性質を変化させ、麺のコシや弾力性、ツヤを与えます。
さらに、小麦粉に含まれるフラボノイドを黄色化。
それにより麺の色が鮮やかな黄色になり、独特の風味を生み出します。
冷やし中華ではこの中華麺を茹でてから冷水に取り、締めてから皿に盛ります。
また、冷やし中華の他にも
- ラーメン
- 焼きそば
- つけ麺
- 担々麺
など、さまざまな麺料理に使われているのが中華麺の特徴です。
中華麺の形状について
中華麺には、生地をのばしてカットしたままの『角麺』、成形して丸くした『丸麺』、麺が幅広い『平打ち麺』などさまざまな形状があります。
そのうち冷やし中華で一般的なのは『丸麺』ですよね。
また、中華麺といえば特徴的なのがあの縮れ。
中華麺の縮れは自然に縮れたものではなく、わざと。
製麺機に縮れを与える細工がしてあったり、手で揉んだりして縮れを付けているとのことです。
冷やし中華の「たれ(つゆ)」
冷やし中華のたれ(つゆ)は、大きく分けて『酢醤油』と『ごまだれ』の2種類があります。


わたしはどちらも好きですが、けっこう好みが分かれるポイントだと思います。
また、地域によっては『味噌だれ』がある場合も。
そんな冷やし中華のたれである『酢醤油』と『ごまだれ』についてそれぞれ掘り下げていきます。
冷やし中華の『酢醤油』
さっぱりとして暑い夏にピッタリな「酢醤油」のたれ。
基本となる材料は
- 醤油
- 酢
- みりん・砂糖
- 油(ごま油がおすすめ)
- 水
となります。
分量の割合はお好みでOK。
酸っぱくしたいなら酢を多めに、甘みを強くならみりん・砂糖を多め、しっかり味を付けたいなら醤油を多めにしましょう。
作り方は、全部の材料を混ぜるだけ、もしくは全部の材料を混ぜてから煮立たせて冷ます、といった2通りの方法があります。
甘みとして『みりん』を使用する場合は、みりんはお酒なので煮立たせてから冷ました方が良いでしょう。
また、こんなにたくさんの調味料を混ぜて作るのが面倒、という場合は
- 酢・醤油⇒『ポン酢』で代用
- 砂糖・醤油⇒『めんつゆ』で代用
という方法もあります。
さらに、基本の調味料の他に
- レモン汁
- 生姜の搾り汁
などを加えるとさっぱりしますし、辛味が欲しい場合はコチュジャンやラー油を混ぜるとおいしく仕上がります。
冷やし中華の『ごまだれ』
さっぱりしつつもコクがあるのが「ごまだれ」。
栄養たっぷりなので暑さで夏バテ気味なときにもオススメです。
そんな冷やし中華の「ごまだれ」は
- 練り胡麻(白)
- 砂糖
- 醤油
- 塩(鶏ガラスープの素でも)
- ごま油
- 酢
- 水
などを混ぜて作ります。
さらに、お好みでおろし生姜・にんにくを加えたり、味噌やラー油で調味してもOK。
煎り胡麻・すり胡麻などを加えてもおいしいですよ。
また、練り胡麻をわざわざ買いたくない・・・、という場合は『胡麻ドレッシング』で代用も可能!
胡麻ドレッシングとポン酢醤油、砂糖などを混ぜ、お好みでごま油を加えれば完成です。
『酢醤油』・『ごまだれ』いずれのたれも作りすぎてしまった場合は冷蔵庫で保存OK。
また、たれは冷しゃぶやサラダ、温野菜などにかけて食べても美味しく頂けます。
冷やし中華の「具材」
冷やし中華と言えば色とりどりの具材たち。

お店や家庭ごとに載っている具材は違うはず!
そんな冷やし中華の具材について、定番から変わり種まで調べてみました。
冷やし中華の具材選びに悩んだときにぜひご活用ください。
冷やし中華の野菜
冷やし中華に載っている野菜と言えば『きゅうり』が定番!
細切りにしたきゅうりのシャキシャキ食感は冷やし中華の良いアクセントになりますよね。
また『トマト』も定番の1つ。
真っ赤なトマトは少しあるだけでも彩りとして優秀です。
きゅうりやトマトは夏野菜なので、冷やし中華を食べる夏に手に入りやすいという特徴があります。
さらに、茹でたモヤシを塩やごま油で味付けした『モヤシのナムル』や、根元を切り落とすだけでOKの『かいわれ大根』、水で戻す・塩を抜くだけの『わかめ』もオススメ。
夏野菜として『オクラ』や『茄子(なす)』を焼いたり揚げたりして載せるのも美味しそうですね。
その他、薬味として『生姜』や『みょうが』、『大葉』などをトッピングし夏バテ防止に役立てるのも良いでしょう。
冷やし中華の卵
冷やし中華と言えば『卵』というイメージが強いですよね?
しかし、卵と言っても、冷やし中華には
- 錦糸卵(卵焼きを細切りにしたもの)
- 茹で玉子
- そぼろ卵
などいろいろな卵が載っています。
わたしは錦糸卵が好きですが、作るのが面倒なときは茹で玉子にしてしまいます。
たんぱく質を摂るためにも、また黄色の彩りを加えるためにも、卵を加えるのはオススメです。
冷やし中華の肉類・魚介類
冷やし中華には肉類もいくつか載っています。
ご家庭でポピュラーと言えるのが『ハム』。
冷蔵庫に常備されていることも多く、パックから出すだけで使える手軽さから我が家でも不動の人気を誇っています。
ピンク色は彩りにも良いですよね。
さらに、お店で一般的なのが『チャーシュー』。
ラーメン屋さんや中華料理店では他の料理にチャーシューを使うため、チャーシューが豊富にあり、冷やし中華にも載せられているものと推測されます。
ヘルシーなところでは『茹でた鶏ささみ』や『サラダチキン』などもさっぱりしていてオススメ。
また、魚介類では、たいていどのご家庭にも常備されている『ツナ』や、お店で食べる海鮮冷やし中華などに載っている『海老』などもあります。
リーズナブルでお手軽なら『かにかま』もオススメです。

ここまで「冷やし中華」についてまとめました。
冷やし中華といっても奥が深かったですね・・・。
麺やたれ、具材の種類が多いので、組み合わせは無限大!
ぜひ、ご家庭で最高の冷やし中華を極めてみてくださいね♪


