大葉と青じその違いはありません!
『大葉』と『青じそ』は同じものです。
そんな大葉(青じそ)とはそもそもどんな野菜なのでしょう?
さらに、大葉のあの特徴的な香りについても調査しました。
大葉の香りにはわたしたちの健康に役立つ素晴らしい働きがありました!
「大葉(青じそ)」とは
大葉とはシソ科シソ属の1年草です。
その香りの良さから香味野菜・薬味として高い人気を誇る大葉。
冒頭でもご紹介しましたが、大葉とは青じそ(青紫蘇)の別名。大葉=青じそとなります。
大葉・青じそという名前が一般的ですが、西日本の一部地域では『青蘇(せいそ)』と呼ぶこともあるとのこと。漢字からしても涼やかでキレイな名前ですね。
ただの「紫蘇(しそ)」は大葉ではない?
「紫蘇(しそ)」には多くの品種があり、大葉はそんな紫蘇の一品種でしかありません。
また、一般的に「紫蘇」という場合は大葉ではなく『ちりめんじそ(縮緬紫蘇)』『赤じそ(赤紫蘇)』を指します。
『ちりめんじそ』は葉先が縮れて赤紫色をした紫蘇の基本品種、『赤じそ』は葉先が縮れない赤紫色の品種です。
『赤じそ』は食卓におなじみの「ゆかり」の原料です。
また、大葉はそんな『赤じそ』の変種でもあります。
紫蘇の品種
紫蘇は縮れの有無・色の違いにより品種が分かれています。
そんな紫蘇の品種を表にしてまとめてみました↓。
紫蘇の品種名 | 縮れ | 色 |
ちりめんじそ | あり | 赤紫色 |
赤じそ | なし | 赤紫色 |
青じそ | なし | 緑色 |
まだらじそ | なし | 表面:緑、裏面:赤紫色 |
かためんじそ (栽培品種) | なし | 表面:緑、裏面:赤紫色 |
ちりめん青じそ (栽培品種) | あり | 緑色 |
↑の品種のうち『かためんじそ』とは岩手県で栽培されている品種。
青じそと赤じその交雑種とされ、主に加工食品として利用されています。
※参考 川井しそブランド推進協議会
また、ちりめん青じそは大葉のうち葉先が縮れている品種です。
味や風味に大差はなく、一般的な青じそと同じように使用できます。
大葉の香りについて
食欲がない夏でもスッキリ食べられるさわやかで清涼感ある香りを持つ大葉。
その大葉の香りは「ペリルアルデヒド(perillaldehyde)」という精油成分によるものです。
香り成分・ペリルアルデヒドの働き
大葉の香り成分・ペリルアルデヒドには強い抗菌作用・防腐作用があります
お刺身などの生魚や漬物などによく使用される青じそ。
ただ単に風味をよくする香り付けだと思っていましたが、実は傷みを食い止めるという働きがあったのですね!
ちなみに1988年に報告された研究によると、大葉のペリルアルデヒドには生魚に寄生する線虫・アニサキスを殺虫する作用があるとのこと。
昔から続く食べ合わせの慣習はバカにできませんね・・・。
さらに、さわやかな香りは食欲をアップさせる食欲増進効果も期待できます。
「夏バテ中で何も食べたくない」ときでも、大葉の香りを嗅ぐと胃液の分泌が増え、食欲が湧くのです。
また、その他にも
- 整腸作用
- 健胃作用
- 発汗解熱作用
- 抗炎症作用
などの働きもあります。
青じそを食べればおなかに優しい働きがたくさん得られそうですね。
ペリルアルデヒドの効果をアップさせるには?
ペリルアルデヒドの効果は大葉を細かく刻むことでアップさせることができます。
刻めば刻むほど香りが立つので、香りを楽しみたいor香りによる効果を得たい場合はとにかく刻みましょう。
また、ペリルアルデヒドは熱に弱い成分でもあります。
そのため加熱すると香りが飛んでしまうので、加熱する時間はできるだけ短くを心がけましょう。
- 細かく刻む
- 加熱時間は短く
ここまで、大葉と青じその違い、そして大葉の香り成分についてまとめました。
大葉と青じそは同じもの。
また、大葉の香り成分・ペリルアルデヒドにはおなかに優しい働きがたくさん含まれていることが分かりましたね。
さわやかな香りだけでなく、健康効果もプラスされる大葉をこれからもドンドン活用していきましょう!