サラダの主役と言えばレタス。
そんなレタスにはいろいろな種類がありますよね?
今回は、その中でも特に有名なサニーレタスと普通のレタスの違いを調査!
レタスとサニーレタスの「形」の違い
レタスとサニーレタスは形が違います。
形に関しては、説明よりも写真で見た方が分かりやすいので写真を載せます。
こちらがレタス。一般的なレタスです。
そして、こちらがサニーレタスです。
↑のように、レタス・サニーレタスの形の違いは葉が丸まっているか・丸まっていないかです。
ボール状か、ブーケ状かという違いですね。
葉が丸まっているいわゆる一般的なレタスは結球型、サニーレタスは非結球型と呼ばれます。
結球型レタスの分類
「玉レタス」とも呼ばれる結球型レタスは
- クリスプヘッド型
- バターヘッド型
という2つに分類されます。
クリスプヘッド型は一般的に「レタス」として売られる普通のレタスのこと。
キャベツのようにしっかり丸く巻かれたレタスのことです。
「クリスプ(crisp)」はパリパリ食感を表す言葉だね。
一方、バターヘッド型は、結球型ながらクリスプヘッド型よりもゆるい巻きのレタスです。
芯の部分しか巻かれず、あとの葉はゆったりと芯を覆っている形をしています。
日本ではサラダ菜と呼ばれるのが一般的。
ボストンレタスという名前もあります。
名前の「バター」は、葉にまるでバターを塗ったような光沢があるから。
バターの味がするわけではありません。
また、葉そのものはふんわりと柔らかくなめらかです。
非結球型レタスの分類
「リーフレタス」とも呼ばれる非結球型レタスには、サニーレタスの他にも
- グリーンリーフ
- サンチュ
- ブーケレタス
- フリルレタス など・・・
という種類があります。
サニーレタス以外はどれも鮮やかな緑色をしています。
いずれの種類も柔らかい葉の食感が楽しめるのが特長です。
また、焼き肉を包む食べ方が有名なサンチュのように、他の食べ物を包むこともできるしなやかさも魅力ですね。
結球型・非結球型以外のレタス
レタスには結球型・非結球型以外にも
- 立ち型
- 茎型
という種類もあります。
立ち型レタス
葉が丈夫で、立った状態で生長するレタスのこと。
いわゆるロメインレタス(コスレタス)と呼ばれるレタスです。
見た目は白菜にそっくりですね。
シャキシャキ食感が強く、シーザーサラダに使用されるレタスとして有名です。
また、加熱しても美味しく食べられるのが特徴で、スープや煮込み料理にも使われます。
結球型ではありませんが、葉がゆるく巻かれるため半結球型と言えます。
茎型レタス
茎を食べるレタスのことで、ステムレタス(stemは茎のこと)と呼ばれます。
また、見た目や味がアスパラガスに似ていることからアスパラガスレタスという名前もあったりします。
一見、日本人とは接点がないように思えますが、日本では「山くらげ」という名前で漬け物として親しまれています。
ただし「山くらげ」は乾燥させたステムレタスを指す言葉です。
レタスとサニーレタスの「βカロテン量」の違い
レタスとサニーレタスは栄養にも違いがあり、特にβカロテン量に大きな差があります。
レタスの種類 | 100gあたりのβカロテン量 |
---|---|
レタス(玉レタス) | 240μg |
サニーレタス | 2000μg |
このように、サニーレタスはレタスの8.3倍のβカロテンを含みます。
もの凄い差ですね。同じレタスとは思えません。
また、このβカロテン量の違いにより
- レタス:淡色野菜
- サニーレタス:緑黄色野菜
に分類されるという大きな違いもあります。
βカロテンのはたらき
βカロテンは赤橙色の天然色素です。
野菜の中では特ににんじんに多く含まれます。
にんじんのあのオレンジ色がβカロテンの色ってことだね。
身体の中でビタミンAに変化することからビタミンA前駆体とも呼ばれます。
健康に嬉しい効果ばかりですね!
また、βカロテンには水に溶けにくく、油に溶けやすいという特徴もあります。
そのため、レタスをシャキっとさせるために冷水にさらしておいても損なわれにくいというメリットがあります。
他のレタスとβカロテン量を比較
レタスとサニーレタス以外のレタスともβカロテン量を比較してみます。
レタスの種類 | 100gあたりのβカロテン量 |
---|---|
レタス(玉レタス) | 240μg |
サニーレタス | 2000μg |
サラダ菜 | 2200μg |
ロメインレタス | 510μg |
どの品種も普通の玉レタスよりβカロテン量が豊富ですね。
特にサラダ菜は2200μgとサニーレタスよりも多いことが分かりました。
レタスとサニーレタスの栄養価の違い
つづいては、レタスとサニーレタスの栄養価の違いについても調べてみます。
栄養 | 玉レタス | サニーレタス |
---|---|---|
たんぱく質 | 0.6g | 1.2g |
炭水化物 | 2.8g | 3.2g |
食物繊維 | 1.1g | 2.0g |
ビタミンC | 5mg | 17mg |
ビタミンK | 29μg | 160μg |
葉酸 | 73μg | 120μg |
カリウム | 200mg | 400mg |
マグネシウム | 8mg | 15mg |
カルシウム | 19mg | 66mg |
鉄 | 0.3mg | 1.8mg |
表を見ると、総じてサニーレタスの方がレタスよりも栄養価が高いことが分かりますね。
特に差が大きいものをピックアップしてみると
- 食物繊維:約2倍
- ビタミンC:約3倍
- ビタミンK:5倍以上
- カリウム:約2倍
- カルシウム:約3倍
- 鉄:6倍
となります。
ここまで栄養価が違うなんて驚きですね!
<おまけ>サニーレタスはなぜ赤紫色なの?
レタスとサニーレタスは色にも違いがあります。
レタスは淡い緑色ですが、サニーレタスは↓のように赤紫色ですよね。
このように、サニーレタスが赤紫色なのは自身の葉を守るためです。
丸く巻かれる玉レタスと違い、巻かれないサニーレタスは中の葉が無防備に日にさらされてしまいます。
野菜にとって太陽の光は恵みですが、強すぎる光は毒になりかねません。
そんな日光から身を守るため、サニーレタスは細胞内にアントシアニンを溜め防御します。
アントシアニンとは、ブルーベリーなどに含まれる赤紫色の色素成分。
目の保護のイメージが強いアントシアニンは、老化を防ぐ抗酸化作用も強いのが特徴です。
「色」がレタスとサニーレタスの違いにならない理由
レタスとサニーレタスの一番分かりやすい違いと言えるのが「色」。
しかし、レタスとサニーレタスの違いとして色を入れることはできません。
なぜなら、サニーレタスは育て方によっては赤紫色にならず、緑一色のまま成長するためです。
サニーレタスが赤紫色になるのは、日光から葉を守るため。
よって、日光に当たらない環境で育てれば、日光から葉を守る必要がなく緑色のまま育ちます。
そのため、一般的に露地栽培のサニーレタスの方が鮮やかな赤紫色になり、屋内の水耕栽培で育てたサニーレタスは緑が強めに育ちがちです。
育て方によっては赤紫色にならないので、色はレタス・サニーレタスを分ける基準にならないのですね。
まとめ
- 形の違い
- レタスは葉が丸く巻かれる結球型
- サニーレタスは巻かれない非結球型
- レタスの形は他にも、立ち型(ロメインレタスなど)、茎型(ステムレタスなど)がある
- βカロテン量の違い
- レタスはβカロテン量が少ない淡色野菜
- サニーレタスはβカロテン量が多い緑黄色野菜
- 他の栄養価も総じてサニーレタスの方が豊富に含まれる
- 色の違いは、育て方によってサニーレタスも緑一色になるため違いの基準にならない
これまで何となく使い分けていたレタスとサニーレタスですが、こんなにも大きな違いがあることが分かり驚愕です。
これからは、栄養価が高いサニーレタスもより多く料理に活用していければと思います。