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モロヘイヤとシマツナソは同じ野菜?名前の由来と和名・英語名・別名を調査

Wikipediaで「モロヘイヤ」と検索すると、なぜか『シマツナソ』のページが現れます。

モロヘイヤはよく聞く名前ですが『シマツナソ』は正直聞かない名前ですよね?

モロヘイヤ=シマツナソは本当なのか?

また、なぜシマツナソという野菜がモロヘイヤと呼ばれるようになったのでしょう?

そんなモロヘイヤの名前の由来や和名・英語名・他の別名についても調べてみました。

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モロヘイヤは『シマツナソ』?

Wikipediaでモロヘイヤのページをクリックすると↓のようなページが開かれます。

シマツナソ―Wikipedia

そのページタイトルは『シマツナソ』。

聞き慣れない名前ですが、説明を読んでいくとモロヘイヤのものなのですよね。

なぜ、モロヘイヤはシマツナソと言うのでしょう?

シマツナソという名前の由来

シマツナソはモロヘイヤの和名です。

漢字では『縞綱麻』と表記されます。

しましま(縞)の綱の麻っていう意味なのか・・・。

また、他にも『タイワンツナソ(台湾綱麻)』・『ナガミツナソ(長実綱麻)』という和名があります。

「ツナソ」とは?

シマツナソ・タイワンツナソ・ナガミツナソという3つの名前に共通する『ツナソ』は、黄麻(こうま)と呼ばれる繊維原料の別名になります。

黄麻はいわゆる麻袋の原料で、袋やバッグをはじめカーペットなどに使用される繊維です。

ジュート jute ツナソ 黄麻 モロヘイヤの仲間
monicoreによるPixabayからの画像

繊維原料としての黄麻は2~3mの長さに伸ばしてから収穫、水に浸して発酵させてから利用されます。

野菜としてのシマツナソ、つまりわたしたちがよく知っているモロヘイヤは、まだ若いうちに野菜として収穫するもの。

用途は異なりますが、もとはほとんど同じ植物なのですね。

花緒
花緒

ちなみに『ナガミツナソ』の「長実(ナガミ)」は、モロヘイヤの種子が入ったさやを指しています。モロヘイヤの種子・さやは有毒なので食べられません!

モロヘイヤの毒性について、詳しくまとめた記事は↓になります。

モロヘイヤ(シマツナソ)の英語名

モロヘイヤ(シマツナソ)は英語で「jute(ジュート)」と表記されます。

モロヘイヤ 英語 jewsmallow
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

ただ、この「jute」は黄麻などの繊維原料全般を指す言葉。

野菜としてのモロヘイヤは「jewsmallow(ジュースマロウ)」という表記の方が一般的です。

ちなみに「jews」は『ユダヤ人』、「mallow」は『ゼニアオイ属(の植物)』という意味があります。

直訳すると『ユダヤ人のゼニアオイ属の植物』となります。

調べたのですが、なぜこのような名前になったのかは分かりませんでした・・・。

モロヘイヤの名前の由来

モロヘイヤという名前はアラビア語

そのアラビア語のうちエジプトの方言(mulūkhīya)からつけられた名前です。

モロヘイヤ 名前の由来
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

発音を表記すると『ムルキーヤ』となります。

ムルキーヤ→モロヘイヤと変わったのですね。

そもそもモロヘイヤは北アフリカ原産の野菜

※西インド・地中海沿岸部が発祥という説もあります。

古くからアラビア方面で親しまれてきた野菜だったのです。

モロヘイヤがアラビア語だったなんて・・・。

モロヘイヤとアラビアが結びつくイメージがありませんね。

モロヘイヤはアラビア語で○○という意味

ちなみに、アラビア語でモロヘイヤは『王家の野菜』『諸王のもの』と言う意味があります。

『王家の野菜』という仰々しい名前の由来は、

  1. 病気の王様がモロヘイヤのスープを飲んで回復した
  2. 王家しか食べることが許されなかった

などという説が元と言われています。

いずれにしても、モロヘイヤがアラビア方面の王家とゆかりがある野菜であったのは間違いないですね。

その高い栄養価から「野菜の王様」という名前も持つモロヘイヤ。

古くから高貴な方々に重宝されていたのでしょう。

モロヘイヤの栄養価については↓の記事でまとめています。

日本で「モロヘイヤ」という名前になった理由

モロヘイヤがアラビア語のうちエジプトの方言であることは分かりました。

しかし、なぜ日本ではアラビア語の「モロヘイヤ」という名前で有名になったのでしょう?

モロヘイヤが「モロヘイヤ」になったのは飯森嘉助さんを中心とした『全国モロヘイヤ普及協会』のアイデアです。

飯森嘉助さんは大学教授で、アラビア語・中東文化の研究を行った人物です。

中東では一般的だったモロヘイヤを日本に紹介した人物として知られています。

モロヘイヤは1980年代に飯森さんらに紹介されるまで、日本では流通していませんでした。

そんなモロヘイヤを日本に持ち込み紹介、普及に努めたのです。

その普及の際に、アラビア語のエジプト方言「モロヘイヤ」という名前を採用したのが名前の由来になります。

日本でのモロヘイヤの普及について、飯森さんの生前には「モロヘイヤ事始」というサイトで紹介されていたようですが、飯森さんは2012年に他界。

現在、そのサイトは閉鎖されています。

興味があるのでぜひ読みたかったのですが、残念です・・・。

まとめ

  • 「シマツナソ」はモロヘイヤの和名
    • ツナソは麻袋などの原料になる繊維原料・黄麻の別名
    • モロヘイヤの和名はシマツナソの他に「タイワンツナソ」「ナガミツナソ」がある
  • 英語名は「jewsmallow」
  • モロヘイヤという名前はアラビア語のエジプト方言
    • モロヘイヤの意味は『王家の野菜』
    • 日本で普及させる際に、大学教授・飯森嘉助さんが名付けた

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