冬にかけて多く市場に出回る「春菊(シュンギク)」。
春菊とはそもそもどんな野菜なのでしょう?
そんな春菊の分類や種類、旬の季節などを調査!
実は花がキレイ!?
春菊の名前はなぜ『春』の『菊』なのか?など名前の由来についてもまとめました。
春菊とは
春菊はキク科シュンギク属の植物です。
キク科の植物はもっとも進化し、もっとも分化した植物とされ、とても種類が多いのが特徴です。
そのうちシュンギク属は20世紀後半にキク属から分離された属。
3種ほどしかない小さな属で、春菊の他にはハナワギクが有名です。
ちなみに、そのハナワギクは春菊によく似ていますが毒があるため食べることはできません。
ヨーロッパでは観賞用の花として親しまれています。
春菊の名前の由来について
春菊は菊(キク)の一種。
他の菊と異なり、春に花を咲かせることから「春菊」という名前となりました。
いわゆる観賞用の菊はキク属に分類されるため、狭い意味では菊ではありません。
けれども、菊によく似た香りがして、菊によく似た花を咲かせるため、菊の種類の1つとみなすのが一般的でしょう。
春菊の「花」とは?
春菊は花を咲かせます。
野菜としての春菊は、花が咲く前の若い葉・茎を食用にします。
花が咲く以前に摘み取ってしまうので、花を見かけることはなかなかありません。
そんな春菊の花がこちら↓
かわいいですね!
鮮やかな黄色が特徴で、大きさはマーガレットくらい。
ヨーロッパでは観賞用として親しまれているだけあり、春菊はとても愛らしい花ですね。
春菊を食用として栽培していたのは、かつては日本を初めとするアジアだけでした。近年は、その美味しさが広がりヨーロッパでも食べられるようになっているとのことです。
関西では呼び名が違う?
関東では春菊と呼ばれるのが一般的。
しかし、関西より西では「菊菜(キクナ)」と呼ばれることが多いとのこと。
また、そもそも春菊は『大葉種』・『中葉種』・『小葉種』の3種類に大きく分かれます。
関東などでは、葉の切れ込みが多い『中葉種』が一般的。
この『中葉種』は香りが強いのも特徴で、関東在住のわたしが普通に想像する春菊です。
けれども関西より西では、葉の切れ込みが少なく、丸みがあり肉厚な『大葉種』が人気です。
『大葉種』は香りが控え目で、味にもクセがないのが特徴とのこと。
また、この『中葉種』と『大葉種』を掛け合わせ、いいとこ取りをした『中大葉種』という種類もあります。
春菊にこんなに種類があるとは、知らなかったです。
春菊の英語名について
春菊の英語名は「crown daisy」です。
『crown』は王冠、『daisy』は花のデイジー(キク科ヒナギク属)ですね。
デイジーは日本語では『雛菊』とも呼ばれ、園芸用のお花として世界各国で愛されています。
つまり春菊は、直訳すると『王冠のような雛菊』となりますね。
ヨーロッパでは野菜ではなく観賞用のお花なので、花の見た目をそのまま名前にしているのですね。
春菊の旬の季節
春菊の旬は秋の終わり頃から冬にかけて。
だいたい10月ごろから翌年3月ごろまでと寒い季節に旬を迎えます。
名前に「春」がつくため春野菜?と思ってしまいがち。
けれども、花が咲くのは春ですが、食べる部分は花が咲く以前の若い葉・茎なので「食べ頃は冬」となります。
【まとめ】春菊の基本をCheck
- 春菊の名前の由来は「春に花を咲かせる菊」であるため
- 旬は晩秋から冬だが、春まで育てると花が咲く
- 関西では「菊菜」とも呼ばれる
- 英語名は「crown daisy」
ここまで、冬の味覚として人気が高い春菊についてまとめました。
名前からすると当然ですが、春菊って花を咲かせるのですね・・・。
野菜としてしか認識していなかったので、春菊の花があんなに可愛らしいなんてビックリでした。
続いての記事では、春菊の栄養価についてまとめていきます。