煮物が美味しい里いも。
しかし、里いもはネバネバしていて料理がしにくいというイメージもあります。
どうして里いもはネバネバとぬめりがあるのでしょう?
また、里いものぬめりを取る良い方法があれば、ぜひ知りたいですよね!
そこで今回は、
- 里いもがネバネバする理由
- ぬめりを取る方法
についてお伝えしていきます!
里いものネバネバ成分の正体
独特の「ぬめり」でネバネバする里いも。
その里いものネバネバは、
- マンナン
- ガラクタン
という成分によるものです。
それぞれどんな成分なのか、以下にまとめてみました。
マンナン
マンナンはこんにゃくや海藻に含まれる食物繊維の一種。
こんにゃくゼリーの有名ブランドの名前に使われているので、聞いたことある方も多いと思います。
このマンナンは水溶性食物繊維。
水溶性食物繊維は、水を含むと大きくふくらむという特徴があり排便を促します。
そのため、便秘予防・便通改善に効果的です!
さらに、水溶性食物繊維のはたらきにより、ダイエットにも効果的とされています。
そんな水溶性食物繊維のはたらきをまとめました。
- 胃の中で大きくふくらむので、満腹に感じる
- コレステロールの吸収を抑える
- 血糖値の上昇をゆるやかにする
便秘に悩む方・ダイエット中の方におすすめの成分ということが分かりますね。
ガラクタン
ガラクタンは免疫力の向上が期待される栄養素です。
さらに、がん予防にも効果ありと言われています。
そんな病気に強いガラクタンですが、ぬめりだけでなく苦味・えぐみも持つ刺激的な一面も。
そのため、生食だと刺激が強すぎ炎症を引き起こす可能性があるので注意が必要です。
【余談】里いものネバネバはなぜ痛い?
生の里いもの皮を剥いていると、ネバネバが触れた手首などがチクチク痛んだ経験はありませんか?
ネバネバを水で洗っても消えない痛み。
我慢できないほどではないですが、30分ほど続くので軽く発狂しそうになりますよね。
そのチクチクする痛みは、シュウ酸カルシウムによるものです!
シュウ酸には針状の結晶が細胞内に多く含まれています。
里いもを切るなどして細胞が破壊されると、針状の結晶が露出し痛みを引き起こします。
いろいろなものに触れるため手のひらは比較的痛みに鈍感です。
しかし手首から上の皮膚は敏感に反応してしまうので、痛みを感じてしまうのです。
そんなシュウ酸の痛みを取る方法は加熱!
熱を加えること分解し、皮膚に触れても痛みは感じなくなります。
里いもの「ぬめり」を取る方法
里いものネバネバは身体に良い成分だと分かりました。
しかし、料理によっては「どうしてもネバネバさせたくない!」という場合もあるでしょう。
そこで、里いものネバネバを取る方法をご紹介します。
里いものネバネバ・ぬめりを取る方法は大きく2つ!
- 塩もみ
- 下ゆで
料理法に合わせてぬめり取りの方法を変えるのがおすすめです!
塩もみ
生の状態から里いものぬめりを取りたい場合は、塩もみが有効です。
まず、里いもの皮を剥きます。
ぬめりは水分で増してしまいます。
そのため、皮むきでぬめりを抑えたい場合は皮に付着した水気を拭き取ってから行うのがおすすめです。
里いもの皮が剥けたらボウルに入れ、塩を投入!
塩の分量は、里いも1袋・およそ500gあたり大さじ2ほど。
塩の量、スゴく多いね!
そして、塩でジャリジャリさせながら里いもをもみもみ。
十分にもめたと感じたら、ぬめりとともに塩を水で洗い流します。
生の状態でぬめりを取るメリットは、ゆでたときの吹きこぼれが抑えられること!
ネバネバだとお湯がこぼれやすいんだよね。
下ゆで
里いものぬめり取りには下ゆでもおすすめ!
下ゆでは普通の水でもOKですが、米のとぎ汁を使用するとより効果的です。
ゆでる際は水からゆで、沸騰させます。
ゆで時間は5分~中まで火が通るまで。
煮っ転がしなど煮物にする場合は5分程度で大丈夫です。
ゆでた後はザルに揚げます。
そこからは、自由に料理に使いましょう。
ぬめり取り=アク抜き
里いものネバネバ成分・ガラクタンには苦味やえぐみが含まれます。
苦味・えぐみはつまり「アク」。
ネバネバを取ることは、アクを取ることにもつながるので繊細な味の煮物にはうってつけ!
色味も良くなるので、見栄え良く仕上げたいときにはぬめりを取った方が良いでしょう。
ぬめりを取りたくないときは?
栄養抜群な里いものネバネバ。
そんなネバネバ・ぬめりを取りたくない場合は、皮ごと下ゆでする方法をおすすめします。
里いもは1つ1つがそこまで大きくないので、ゆで時間も10分程度。
皮をよく洗い、水・塩水・米のとぎ汁で水からゆでればOK!
皮ごと下ゆでする方法だと、皮が剥きやすくなるというメリットも!
手でつるんと剥けるので「包丁での皮むきが怖い」という方にもおすすめです。
まとめ
- 里いものネバネバはマンナン・ガラクタンという成分。
- ガラクタンには免疫力アップ、マンナンには便秘予防・改善効果が期待できる。
- 里いものネバネバを取るには、塩もみ・下ゆでが効果的。
- ネバネバを取りたくない場合は、皮を剥かずにゆでるとネバネバが残ったまま使用できる。
里いものネバネバは身体にとってもよい成分でした!
そんな里いものネバネバとうまく付き合っていきましょう!