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マーガリンは「トランス脂肪酸」のせいで体に悪い?調べると、意外な事実が明らかに!

パンに塗って食べる「マーガリン」。バターよりも使い勝手が良く、価格も安いため重宝されています。

そんなマーガリンには「トランス脂肪酸が入っているから危険!」という噂があります。

マーガリンが危険、という噂は本当なのか?

そもそもマーガリンに含まれる「トランス脂肪酸」とはどんな成分なのでしょう?

マーガリンの危険性について詳しく掘り下げていきます。

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マーガリンに含まれる「トランス脂肪酸」とは?

「トランス脂肪酸」とは液体の油に水素を添加して固体にすると生成される物質です。

マーガリン
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トランス脂肪酸はマーガリンを作る際にできてしまう成分です。

このトランス脂肪酸は『液体の油を固体の油に替えるときに生成される』成分ですが、自然界の乳・乳製品にも含まれています。

同じく製造の過程でトランス脂肪酸が生成される食品には

  • ファットスプレッド
  • ショートニング

があります。

マーガリン・ファットスプレッド・ショートニングの違いとは?

「トランス脂肪酸」が健康に与える影響について

トランス脂肪酸には悪玉(LDL)コレステロールを上昇させ、善玉(HDL)コレステロールを低下させる、という影響があります。

マーガリン
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悪玉コレステロールには冠動脈心疾患のリスクを高めるデメリットが。

冠動脈心疾患とは、

心臓に血液を供給する冠動脈で血液の流れが悪くなり、心臓に障害が起こる病気の総称。

e-ヘルスネット 冠状動脈性心疾患 / CHD

であり、狭心症や心筋梗塞などが含まれます。

最悪、死に至る病気だよね・・・。怖い・・・。

死に至る心臓疾患のリスクを高めるトランス脂肪酸ですがトランス脂肪酸のリスクは条件次第で低減されます。

総エネルギーにおけるトランス脂肪酸の摂取量

トランス脂肪酸による悪影響は、トランス脂肪酸のエネルギー比が2%以下であればほとんど影響しないことがわかっています。

『エネルギー比』とは、摂取した総エネルギーに占めるトランス脂肪酸摂取量の割合のこと。

これを踏まえ、WHO(世界保健機関)とFAO(国連食糧農業機関)の合同専門家協議会報国書では、エネルギー比でトランス脂肪酸の摂取は1%未満を提唱。

これはグラムに換算すると約2g。

※日本人の1日あたりの摂取エネルギー量は平均1900kcalほどとして。

日本人のトランス脂肪酸摂取量は1日あたり1.56gとされ、これはエネルギー比の0.7%となります。

つまり、一般的な食生活であればトランス脂肪酸の摂取によるリスクを心配する必要はありません。

リノール酸との関係

トランス脂肪酸は、同時に摂取する『リノール酸』の量がトランス脂肪酸よりも多い場合、トランス脂肪酸の悪影響が低減することがわかっています。

つまり、トランス脂肪酸が含まれた食品を摂るときには、一緒にリノール酸が含まれている食品を摂れば安心ということ。

リノール酸は植物油に含まれる不飽和脂肪酸で、オメガ6系脂肪酸に属します。

体内で生成されず、また体の組織が正常に働くために欠かせない『必須脂肪酸』の一つとしても有名ですね。

リノール酸は血中コレステロールを上げにくいという作用を持つ、健康に良い成分。

主に大豆油やコーン油などに含まれます。

ちなみに、日本人の平均では、1日あたり10.85gものリノール酸を摂取しているとされ、トランス脂肪酸よりも遥かに多く摂っているとされています。

やはり、一般的な食生活ではトランス脂肪酸の悪影響を心配する必要はあまりなさそうですね。

日本製マーガリンに含まれるトランス脂肪酸

トランス脂肪酸の悪影響が有名になってから、日本のマーガリン製造会社ではトランス脂肪酸の低減に取り組みました。

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その結果、日本製マーガリンに含まれるトランス脂肪酸は、現在、圧倒的に少なくなっています。

例えば、日本のマーガリン市場でトップシェアを誇る雪印メグミルク『ネオソフト』。

この『ネオソフト』に含まれるトランス脂肪酸の量は1食分・10gあたり0.05g

これはエネルギー比の0.023%に当たる数値で、WHOが勧告する摂取量の1/43となります。

驚くぐらいに少ないね!

花緒
花緒

10gあたり0.05gなので、トランス脂肪酸の摂取上限とされる約2gに達するには1日あたり400gものマーガリンを食べる必要があります。よほど偏った食生活をしていなければ、1日に400gものマーガリンを摂取することはないので恐れる必要はありません。

雪印メグミルクは原料の油脂に部分水素添加油脂を使用しないなど、とにかくトランス脂肪酸の低減に取り組んだ結果、20年前(2004年)に比べて、マーガリンに含まれるトランス脂肪酸の量を1/16まで低減しました。

※部分水素添加油脂とはトランス脂肪酸を多く含む油脂のこと。

この「トランス脂肪酸低減」の取り組みは他のマーガリン製造会社でも行われています。

日本製マーガリンに含まれるトランス脂肪酸を心配する必要はないでしょう。

※参考 雪印メグミルク 知ってる?いまどきマーガリン

【まとめ】マーガリンのトランス脂肪酸について

日本製マーガリンに含まれるトランス脂肪酸は、現在、非常に量が少ないため、健康被害を心配する必要はないでしょう。

マーガリン製造会社の企業努力により、日本のマーガリンは凄まじい品質向上を遂げていることが分かりました。

パンのお供にマーガリン、という習慣は変えなくても大丈夫ですね。

※参考 農林水産省 すぐにわかるトランス脂肪酸

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