ゴールデンウィークや運動会など、行楽シーズンに欠かせない「オードブル」。
オードブルと言えば、揚げ物などのお肉料理が数種類盛り付けられたパーティーにピッタリのメニューが思い浮かびますよね。
しかし、本来のオードブルはわたしたち日本人が想像するあの「オードブル」とはかけ離れていました!
そんなオードブルの真の姿や歴史についてまとめていきます。
日本における一般的な「オードブル」について
一般的に、日本におけるオードブルは
- お酒のおつまみ
- 揚げ物
- 軽食
を一つの大きなお皿に盛り合わせたパーティー用の料理を指すことがほとんど。

家庭で作るもの、というよりもお弁当屋さんや飲食店などでテイクアウトして振る舞うものというイメージが強いですよね。
オードブルのお皿と言えば、中心に円の仕切りがあり、その中心から放射状に4~8個ほどの仕切りがあるものを想像します。
言われてみると、オードブルでしか見かけない特殊なお皿です。
このオードブルのお皿のうち、プラスティック製のものはサークルトレーとも言われます。
Amazon.co.jpで「オードブル 皿」を検索する ≫ちなみに、現在のオードブルはおせち料理のような見た目のものも多く販売されています。

この「サークルトレーにごちそうが盛られた料理がオードブル」というイメージですが、本来のオードブルとは異なります。
そんな本来のオードブルについて↓にまとめました。
本来の意味での「オードブル」とは?
オードブルの本来の意味は『フルコースでスープの前に出される最初の料理』。

つまり、コース料理のうち『前菜』の意味合いがあります。
オードブルの発祥はフランス。
フランス語では「hors-d’œuvre」と表記され、オルドゥーヴルと読まれます。
直訳すると『番外の作品』。
メインではない料理、を指す言葉とのことです。
本来のオードブルはどんな料理?
前菜という意味のオードブルは、これから提供されるコース料理の食欲をそそることが目的。
そのため、少ない量で、塩分や酸味が強めであることが多いのが特徴です。
いわゆる小品料理ですね。
日本における『先付け』や『お通し』と同じような立ち位置となります。
料理の種類はサラダやカルパッチョなど。
見た目が鮮やかで美しいものが多い印象ですね。
アメリカでのオードブルは少し違う?
アメリカにおいて、オードブルは「アペタイザー(Appetizer)」などと呼ばれます。
アペタイザーは前菜という意味ですが、オードブルよりも意味が広いのがポイント。
前菜をはじめ、食前酒など主菜の前に提供されるサービス全般を指すのが「アペタイザー」となります。
また、アメリカにおけるオードブルは、パーティーなどでお客さまの到着から食事までに時間がかかる場合に振る舞われる料理、という意味合いも。
食事を待つ間の食事。不思議な存在ですね。
立食式のイベントでは、オードブルのみが提供されることもあります。
大まかに言えば、アメリカのオードブルもメインコースの前に提供された食事。
しかし、細かくまとめるとオードブルは『調理された小品』に限定されるとのこと。
大皿に載っている料理はオードブルとはみなされないようです。
オードブルに使われる料理について

オードブルに使われることが多い料理はいくつかあります。
しかし、オシャレな料理に疎いわたしは名前は知っていても、どんな料理なのかいまいち分かりません。
そこで、オードブルに使われる料理の簡単な説明をしていこうと思います。
カナッペ
カナッペは、パンなどにチーズや野菜を盛った一口大のオープンサンドウィッチです。
パンの種類はカットした食パンやスライスしたフランスパンの他に、クラッカーなども一般的。
リッツパーティー(今はルヴァンですね)のあの料理です。
載せる食品は水分が少なければ、基本的に何でもOK。
おかずとして食べるので、塩気が多いものが好まれます。
よく似た料理に
- イタリアのブルスケッタ
- フランス・ベルギーのタルティーヌ
- スペインのピンチョス
などがあります。
カプレーゼ
カプレーゼとは、イタリア南部のカンパニア地方発祥のサラダのこと。
正式名称は「インサラータ・カプレーゼ」、直訳すると『カプリ島のサラダ』となります。
トマトとモッツァレッラチーズ、バジルの赤・白・緑という3色からなる鮮やかなサラダというイメージですよね。
この配色はイタリア国旗と同じで、ピザの代表料理・マルゲリータとも同じ。
ザ・イタリアという料理ですね。
カルパッチョ
カルパッチョは、牛ヒレ肉の薄切りにチーズなどの調味料をかけたイタリア料理です。
名前の由来は、イタリアの画家ヴィットーレ・カルパッチョがこの料理を好んだから。
また、同じカルパッチョの作風に色彩が似ていたからという説もあります。
どちらにしても、画家のカルパッチョが関わっていますね。
本来のカルパッチョは生の牛ヒレ肉を使いますが、日本ではマグロやカツオなど生魚を使うことがほとんど。
わたしもカルパッチョは魚料理だと思っていました。
日本のカルパッチョは日本独自に進化した和洋折衷料理ですが、今では世界的にも生魚を使ったカルパッチョが増えているとのことでした。
【まとめ】オードブルの基本
- 本場・フランスのオードブルは前菜
- アメリカでもメイン料理の前の小品料理という意味
- しかし、日本では大皿に料理がたくさん載っているごちそう
ここまで、オードブルについてまとめました。
オードブル=大皿料理と思っていましたが、実は前菜だったというのは衝撃です。
日本では大皿料理でも、海外では違うので、うっかり間違えないように気を付けたいものですね。


