夏から秋にかけて美味しく食べられるなす。
なすは下処理としてアク抜きをするイメージがありますよね?
そんなナスのアク抜き、本当に必要なのでしょうか?
そこで、なすのアク抜きをしない&した方が良い理由をまとめてみました。
また、ナスのアク抜き方法3通りを厳選!
料理に合ったアク抜きをして、もっと美味しくなすをいただきましょう!
なすにアク抜きは必要?
なすにアク抜きは必要ではありません。
けれども、料理法次第でなすにアク抜きをした方が良い場合もあります。
そんなナスのアク抜き、そもそも「アク抜き」とは何なのかからまとめてみます。
そもそも「アク抜き」とは
アク抜きとは食材からアク(灰汁)を抜くことです。
そもそもアクとは食材に含まれるうま味成分のこと。
しかしうま味と言っても「美味しい!」と感じるものではなく「まずい・・・」と感じる味を指します。
アク抜きをする理由は2つ。
- 料理の色味を良くする
- 味の苦味・えぐみを取り除く
さらに、アク抜きが必要な野菜はなすの他にごぼうやれんこん、大根、ほうれん草などがあります。
なすのアク抜きが必要ではない理由
なすのアク抜きは必要でないのは、なすのアクが健康にも味にも悪い影響を及ぼさないからです。
まず、アクの中には人体に有害だから取り除くものもあります。
しかしなすのアクはポリフェノールなので人体に悪い影響はありません。
またアク抜きは苦味・えぐみを取り除くために行われますが、なすのえぐみはそこまで強くありません。
その上、わたしたちに親しみ深い卵形の「水なす」はもともとアクが少ない品種。
味に関してはアク抜きの必要性はほぼありません。
現在では、品種改良により水なす以外の品種でもアクが少ないものが多いようです。
じゃああんまりアク抜きって必要ないんだね。
さらに、なすのえぐみは加熱すれば抑えられるので、加熱料理をする際には特に必要はありません。
ナスのアク抜きをした方が良いときは?
アク抜きをしなくてもなすの味に影響がない一方で、なすにはアク抜きをした方が良い場合もあります。
なすのアク抜きをした方が良い場合は↓になります。
- 生で食べるとき
- 素材の味を活かすとき
- 切ってから加熱調理まで時間があるとき
まず「生で食べるとき」はえぐみが残っているので、アク抜きした方が美味しく食べられます。
次に薄味の煮物など「素材の味を活かすとき」。
薄味だとなすそのものの素材の味がダイレクトに感じられてしまうので、アク抜きをした方が風味良く仕上がるでしょう。
最後に「切ってから調理まで時間があるとき」は、味ではなく変色を防ぐために行います。
なすは切ってから時間が経つと、アクによる酸化で切り口が茶色に変色してしまいます。
味には問題がないものの、見た目が悪くなるのは否めません。
しかし時間を置かず、切ってすぐ調理するならアク抜きをする必要はありません。
なすのアク抜き方法
なすのアク抜きは生食・素材の味を活かす・変色を防ぐために行うことが分かりました。
そんななすのアク抜き方法は主に3つに分かれます。
- 水にさらす
- 塩水にさらす
- 塩をかける
ここからは、この3つの方法をそれぞれ説明していきます。
水にさらす
「水にさらす」アク抜き方法は最も一般的な方法でしょう。
切ったなすをすぐに水にさらします。
水はボウルなどにたっぷり用意しましょう。
さらす時間は10分ほどがおすすめ。
また、なすは水に沈まないため、さらしているときには何度か混ぜてまんべんなく水に触れさせるのがポイントです。
塩水にさらす
水にさらすよりも色味良く仕上げたいなら「塩水にさらす」アク抜き方法がおすすめです。
塩水にさらす時間は5分以内。
水よりも短時間でアク抜きできるのも嬉しいポイントです。
塩水だとしょっぱくならない?
塩の分量は中サイズのボウルに小さじ半分ほど。
塩味が付くほどの量ではないのでしょっぱくなる心配はありません。
塩をかける
水・塩水にさらしたくない、という場合は「塩をかける」アク抜き方法が良いでしょう。
切ったなすの断面に塩をかけることで切り口からアクが染み出てきます。
そのアクをキッチンペーパーなどで拭き取ればOKです。
水分がほどよく抜けるので、揚げものの際の下処理に効果的でもあります。
アクは3~5分ほどで出てくるので、手軽な点もおすすめです。
しかし、塩をかけてから時間が経ちすぎると水分が出すぎてしわしわに!
塩のかけ過ぎにも注意が必要です。
<まとめ>ナスのアク抜きについて
- なすのアク抜きは必要ではない
- なすのアク抜きは「生食」「素材の味を活かす」「変色を防ぐ」ために行う
- アク抜き方法は『水にさらす』『塩水にさらす』『塩をかける』の3通りがある
なす=アク抜き絶対!のイメージがあったので、アク抜きしなくて良いといわれると不思議な感じです。
ただ、料理によってはアク抜きした方が良いことも分かりました。
ナスのアク抜きはいずれも10分以内にできる手軽な方法です。
献立に合わせて、一番美味しくなすが食べられる方法を選んでいきましょう♪