チャンプルーなどで活躍する夏野菜・ゴーヤ。
苦味と青臭さから苦手な人も多いゴーヤですが、実はとても栄養豊富な野菜です。
特に豊富なのはビタミンC。どのくらい含まれているのでしょう?
また、ビタミンCにはどんな働きがあるのかもまとめてみました・
そんな栄養満点なゴーヤですが食べ過ぎると危ないとの情報も!
どうして食べ過ぎは危険なのか、詳しく調べてみました!
ゴーヤの豊富なビタミンC、その働きとは?
ゴーヤはビタミンCを豊富に含む野菜です。
その量はゴーヤ100gあたりで76mg。
これは、ビタミンCが多く含まれているイメージがあるトマト(100gあたり15mg)の5倍以上!
フルーツと比べても、柿(70mg)や緑果肉のキウイフルーツ(69mg)よりも高い数値です。
そんなビタミンCのはたらきは大きく分けて3つ。
- 美肌効果
- 免疫力を高める
- 生活習慣病の予防
ここからは、それぞれのはたらきについて詳しくお伝えしていきます!
美肌効果
肌の健康を保つために重要なコラーゲン。
コラーゲンには、肌にハリと弾力を与え若々しさをキープさせるはたらきがあります。
しかしコラーゲンは年齢とともに減少しやすく、不足するとシワやたるみが目立つ肌に。
さらに、高齢者ではコラーゲン不足によって骨粗しょう症になるおそれも!
ビタミンCは、そんなコラーゲンの生成に必要な栄養素です。
食べ物に含まれるコラーゲンは、摂取後に消化・分解されてから再び合成されます。
その再合成の際にビタミンCが不足すると、コラーゲンが上手く生成されません。

コラーゲンを効率的に取り入れるには、ビタミンCが多く含まれた食材をいっしょに摂るといいみたいだね。
さらに、ビタミンCにはシミの原因となるメラニンの生成を抑制、薄くするはたらきもあります。

ハリと美白で美肌効果バッチリだね!
免疫力を高める
ビタミンCには免疫力を高める効果もあります。

たしかに、ビタミンCは風邪に効くイメージがあるな。
これはウイルスなどから身体を守る白血球にとってビタミンCが大切だからです。
健康な身体にある白血球はビタミンCを多く含みます。
しかし、風邪を引くと白血球内のビタミンCは減少。
白血球のはたらきも弱まってしまいます。
ビタミンCを摂ることで白血球のパワーを高め、免疫力を高めることにつながるのです。

ビタミンCは白血球にとっても大事な存在なんだね!
生活習慣病の予防
ビタミンCは高い抗酸化作用から生活習慣病の予防につながると期待されています。
生活習慣病とは、脳卒中・がん・心臓病など日頃の生活習慣が原因で発症するとされる病気のことです。
この生活習慣病は加齢による老化が原因で発症・進行していくことも多々あります。
ビタミンCは、そんな身体の老化の原因とも言われる活性酸素のはたらきを抑える効果があります。
さらに、まだ治験段階ですが、抗がん作用もあると言われています。

いつまでも若々しく健康でいるには、ビタミンCの摂取が効果的ってことか!

特にゴーヤのビタミンCは「加熱に強い」という特徴も。
美味しく料理すれば、効率よく摂取できる食材なんだ。
ゴーヤの食べ過ぎは危険!?
ビタミンCなど栄養が豊富に含まれるゴーヤですが、食べ過ぎると身体の不調を引き起こすおそれも!

ここからは、ゴーヤの栄養成分ごとに危険な理由をお伝えします。
腹痛・下痢:モモルディシン
モモルディシンはゴーヤの苦味のもととなるたんぱく質です。
このモモルディシンには胃を健康にする作用があるとされています。
ゴーヤを食べるとモモルディシンのはたらきにより胃酸の分泌が活発になり、消化吸収をサポート。
さらに胃粘膜を保護するはたらきや食欲アップ効果も期待できます。
しかし、食べ過ぎると胃酸が多く分泌され逆に胃の負担に。
胃酸が胃粘膜を攻撃し、おなかが痛くなってしまうこともあると言います。
ひどいと下痢を起こしてしまう可能性も!
ただ、普通に料理として出された分を食べる程度なら腹痛・下痢を発症することはほとんどありません。
あくまで食べ過ぎた場合なので、過度に心配する必要は無いでしょう。
また、たくさん食べたい場合は、塩もみなどで苦味を抜いてから食べればOKです。
食中毒:ククルビタシン
ククルビタシンもゴーヤの苦味成分の1つです。
このククルビタシンには毒性があり、多く含む食材を食べると食中毒により嘔吐・下痢を引き起こす可能性があります。
しかし、やはり普通に食べる分には問題ないとされています。
またククルビタシンは、毒性が強いものの抗酸化作用も同じように強いと言われています。
適度に摂れば効果的な栄養素です。
食中毒など:レクチン
ゴーヤの種子や外皮(つぶつぶの部分)には有害なレクチンが含まれています。
過去には、レクチンを含む白いんげん豆を加熱不足で食べ下痢・嘔吐などの食中毒が発症したケースも。
さらに、レクチンは腸管や脳、関節などに炎症を起こすと言われ、その炎症は肥満やがん、糖尿病などの原因に!
とても危険なイメージですが、レクチンが含まれるのはおおむね「生」の状態。
十分に加熱すればレクチンの毒性はだいぶ減らせます。
また、ゴーヤの種子によって赤血球が溶け、発熱・倦怠感などを引き起こすソラマメ中毒になったという事例もあります。
そのため、種子を生の状態で食べたり、多量に摂取したりすることは避けた方が良いでしょう。

ゴーヤの種は食べない方が安心かな。
まとめ
ゴーヤはビタミンCをトマトの5倍以上も多く含む野菜でした。
加熱に強いといく特徴を持つので、炒めたりゆでたりしてもビタミンCが損なわれることなく摂取できます。
また、ゴーヤに含まれる成分には腹痛や下痢を引き起こすものも!
しかしいずれも食べ過ぎや調理不十分が原因なので、普通に食べる分には安全と言われています。
ゴーヤの良さ・危険な点をしっかり知ることで、これからの料理に活かしていきましょう!