厳しい猛暑の夏に飲みたい冷製スープ「ガスパチョ」についてまとめました。
名前は知っているけれど、よく分からないスープ・ガスパチョ。
ガスパチョはどの国の料理で、発祥地はどこなのか?
また、ガスパチョの名前の由来と、簡単な作り方についてまとめています。
「ガスパチョ」とは?
ガスパチョはトマトを使った冷製スープというのが一般的です。

本来は、すり鉢とすりこぎを使いすりおろしたトマトを使ったスープでした。
しかし、現在ではミキサーなどで攪拌したトマトを使うのが主流。
また、すり潰してピューレ状にせず、角切りのままスープにする場合もあります。
使われる食材は、トマトの他にキュウリやピーマン、玉ねぎなど夏野菜が中心。
さらに、パンを加えるのもガスパチョの特徴です。
調味料は塩や酢、ニンニク、オリーブオイルなど。
お好みで、オレガノなどのハーブを加えることもあります。
これらの材料を生のまま、ミキサーへ入れて攪拌すればガスパチョは完成します。

ガスパチョは火を使わないから夏の料理にうってつけですね。
「ガスパチョ」はどの国の料理?
冷製スープである「ガスパチョ」はスペインの料理です。

ポルトガル料理でもありますが、スペイン料理としてのガスパチョが有名。
日本人が思い浮かぶ代表的なスペイン料理の1つと言えるでしょう。
ガスパチョ発祥の地とは?
ガスパチョの発祥の地はスペインの南部、アンダルシア地方とされています。
アンダルシア地方の夏はとにかく暑く、最高気温は40度を超える日も。
また、湿度も低く、6月から9月ごろまでは雨がほとんど降らないことでも知られています。
このアンダルシア地方の厳しい夏を乗り切るため、冷製スープ・ガスパチョは生み出されました。
ただ、このガスパチョ発祥にはいくつか別の説も存在します。
ガスパチョが生まれたきっかけ(別の説)
ガスパチョは、ローマ軍団が水筒に入れて持ち運んだ『ポスカ』という飲みものが起源ではないか?という説もあります。
このポスカは、水・酢・塩・刻みハーブから作られた飲みもの。
現在、よく知られるガスパチョは、ポスカにトマトやパン、ニンニク、オリーブオイルを加えたものとなります。
そもそも、トマトは今でこそ人気の野菜ですが、広く食べられるようになったのは18世紀(1701~1800年)ごろ。
トマトが食べられるようになったのにつれ、ガスパチョにもトマトが加えられるようになったとされています。
ポルトガルのガスパチョについて
ガスパチョ発祥の地であるスペインの隣国であるポルトガル。
そんなポルトガルでは、南部・アレンテージョ地方のガスパチョが有名です。
また、アルガルヴェ地方のガスパチョも知られています。
ポルトガルのガスパチョは、スペインのガスパチョに比べてパンの割合が多く、白っぽい見た目をしているのが特徴です。
また、ハーブ(オレガノ)が加えられることも多いのがポイントとされています。
「ガスパチョ」の名前の由来について
ガスパチョ(gazpacho)は『びしゃびしゃしたパン』という意味のアラビア語が由来とされています。
また、ラテン語で欠片・かけらを意味する『カスパ(caspa)』や、ヘブライ語でバラバラに千切るという意味の『ガザズ(gazaz)』が由来であるとも言われます。
家庭で作る「ガスパチョ」レシピ
ガスパチョは『野菜を切る』、『ミキサーに野菜・調味料を入れる』、『冷蔵庫で冷やす』の3ステップで完成する簡単スープです。

加熱する必要がないので、火を使いたくない暑い日の料理にピッタリ!
さらに、野菜を生のまま、ビタミン・ミネラルを壊さずに摂取できるのも特徴。

まさに、夏を乗り切るための冷製スープですね。
ガスパチョの材料・分量
トマト2個・300gを使う場合の、ガスパチョの材料・分量です。
トマト2個・300gでは3~4人分の材料となります。
まずは野菜・パンの分量です。
| トマト | 2個・300gほど |
| キュウリ | 1/2~1本 |
| 玉ねぎ | 1/4個 |
| ピーマン | 1個 |
| 食パン | 6枚切り・1枚 |
ピーマンはなくてもOK、赤パプリカで代用も可能です。
トマトはできるだけ熟しているものを選びましょう。
つづいて調味料の分量です。
| 塩 | 適量(小さじ1/2ほど) |
| 酢 | 大さじ1 |
| オリーブオイル | 大さじ1 |
| 胡椒 | お好み |
調味料は味見をしながら調節してください。
また、水と氷は合わせて200mlとなるくらいを目安に使います。
水と氷は冷やしたトマトジュース・200mlでも代用OKです。
【ミキサーあり】ガスパチョの作り方
- 野菜と食パンをざく切りにする
- トッピング用に刻んだキュウリを残しておいてもOK
- ミキサーに野菜・食パン・オリーブオイル以外の調味料・水と氷を加え、滑らかになるまで攪拌する
- 攪拌後、食べるまで冷蔵庫で冷やしてもOK
- 器に盛り、オリーブオイルを垂らす
手作りしたガスパチョは冷蔵庫で3~5日ほど保存できます。
小分けにして冷凍保存もできるので、飲みきれない場合はしっかり保存しましょう。
【ミキサーなし】ガスパチョの作り方
ガスパチョは、ミキサーの代わりに『おろし器』を使っても作れます。
また、本来の作り方通りにすり鉢とすりこぎで作るのもあり。
おろし器を使う場合は、氷が砕けないのでトマトジュース200mlを使います。
それでは作り方です。
- 野菜を使いやすい大きさに切る
- 野菜をおろし器ですりおろす
- 食パンは包丁で細かく刻む
- おろした食材をボウルに入れ、トマトジュース・調味料を混ぜる
- 冷蔵庫で冷やす
すぐ飲む場合は冷蔵高で冷やさなくても大丈夫です。
また、食パンは無理して入れる必要はありません。
【まとめ】ガスパチョについて
- 一般的に、ガスパチョはトマトを使った冷製スープ
- スペイン・アンダルシア地方が発祥のスペイン料理で、ポルトガル料理でもある
- 名前の由来は『びしゃびしゃにしたパン』
- 加熱工程がないため、暑い日でも作りやすい
ここまで、冷製スープ・ガスパチョについてまとめました。
名前こそ知っていたものの、どんなスープなのか知らなかったガスパチョ。
簡単に作れることが分かったので、これから食卓のスタメンになりそうです!
