便利な常備野菜・じゃがいも、実はとてもデリケートな野菜です。
保存方法を間違えたじゃがいもはすぐに傷んでいまいます。
じゃがいもの正しい保存方法とは、一体どんな方法なのでしょう?
そこで今回は、じゃがいもの保存について、
- 常温保存
- 冷蔵保存
- 切ったじゃがいもの保存
- 冷凍保存
- 新じゃがいもの保存
という5つの観点からまとめてみました!
正しい保存方法を知り、じゃがいもの長持ち&鮮度キープを目指しましょう!
じゃがいもの常温保存
じゃがいもは常温で保存できる野菜です。
常温保存では冷暗所での保存がオススメです。
- 温度が1~15℃
- 日光が直接当たらない
- 湿度が低め
という条件すべてに当てはまる場所のこと。
家庭にある冷暗所の例として床下収納があります。
また、キッチンの流し台の下は涼しくて冷暗所にピッタリそうですが、湿度が高いため野菜の保存には向きません。
家に床下収納はない・・・。
床下収納など、じゃがいもの保存に適した収納場所がない場合でも大丈夫!
ちょっとした工夫でじゃがいもの保存にピッタリの環境を作ることが可能です。
じゃがいもの保存には○○を使うべし
じゃがいもの常温保存には新聞紙を使います。
実はじゃがいもはとても湿気に弱い野菜です。
いくら常温保存がOKでも、湿度が高い場所に置いておくとすぐに腐ってしまいます。
そこで使うのが、余分な湿気を吸ってくれる新聞紙。
じゃがいもを新聞紙で軽く包むだけで保存状態がグッと良くなります。
じゃがいもの量が多い場合は、じゃがいもを入れておく箱の底に新聞紙を敷くだけでもOKです。
また、そもそも湿度の高いところに置かないということも大切ですよ。
- 湿気の少ない、風通しの良いところに置く。
- 新聞紙で包む or 新聞紙を敷いたところに置く。
じゃがいも保存にNGな場所
じゃがいもは冷暗所での保存がベストです。
しかし、冷暗所がなければ吸湿性が高い新聞紙で包むだけでも十分と分かりました。
そんなじゃがいもですが、保存場所としてNGなところがあります。
それは直射日光が当たる場所!
じゃがいもに日光が当たると、皮の部分が緑色になったり、芽が出てきてしまったりします。
この緑色の部分や芽には有毒物質・ソラニンが多く含まれ危険です。
発芽によって食感や風味が落ちる上に、食べる部分が少なくなりもったいないですね。
また、日光といった自然光だけでなく蛍光灯などの人工光も避けた方が良いです。
じゃがいもは光が直接当たらない暗いところに置く。
あのフルーツが保存をサポート
じゃがいもはりんごといっしょに置くことで保存しやすくなります。
りんごはエチレンガスというガスを普段から発生させています。
このエチレンガスには成長ホルモンのようなはたらきがあります。
そのため、りんごの近くに他の野菜・フルーツを置いておくと、どんどん成長=腐ってしまいます。
よって、りんごと他の野菜・フルーツをともに置くのはオススメできません。
けれども、じゃがいもは別!
エチレンガスにはじゃがいもの発芽を抑えるはたらきがあります。
じゃがいもの芽は毒性物質・ソラニンが含まれるため、あまり生えてきて欲しくない存在。
りんごのエチレンガスはその発芽を抑えてくれるありがたい存在なのですね。
発芽を抑えるりんごと同じ場所に置く。
じゃがいもの保存期間<常温>
常温保存した場合のじゃがいもの保存期間の目安は1~4カ月です。
期間に開きがあるのは、季節によって気温・湿度が異なるためです。
暖かい季節は2カ月以内、寒い季節なら3~4カ月以内に食べることをオススメします。
じゃがいもの冷蔵保存
じゃがいもは原則・常温の冷暗所保存が適しています。
しかし、気温も湿度も高い夏場は冷蔵保存がオススメです。
ただし、冷蔵庫に入れると言っても「ただ入れれば良い」というわけではありません。
ここからは、じゃがいもの冷蔵保存のコツをまとめていきます。
冷蔵保存にも○○が大活躍
じゃがいもの冷蔵保存には新聞紙を使用します。
常温保存と同じく、新聞紙は湿気対策のために使います。
じゃがいもは意外と繊細な野菜。
温度が高すぎても低すぎてもダメ、湿気が多すぎても少なすぎてもダメです。
ですので気温が低すぎる普通の冷蔵室は避けた方が良いでしょう。
しかし、冷蔵室より少し温度が高い野菜室は湿度が高いというデメリットが。
また、いくら冷蔵室より高いといっても野菜室もじゃがいもにとっては寒すぎます。
そこで活躍するのがポリ袋です。
新聞紙+ポリ袋の二重構造でじゃがいもを寒さ・湿気から守ります。
したがって、適した気温・湿度の状態でじゃがいもを保存するなら新聞紙に包み、かつポリ袋に入れ野菜室での保存がベストです。
冷蔵保存するメリット
じゃがいもを冷蔵保存するメリットは、
- 発芽を抑える
- 糖度が増す
の2点が挙げられます。
発芽を抑える
収穫された後も生きているじゃがいもは、放っておくと成長が続き発芽します。
じゃがいもの芽には有毒物質・ソラニンが多く含まれるので、できれば発芽して欲しくありません。
じゃがいもは植物なので、暖かい環境の方が成長が進みます。
よって、冷蔵庫の中という低温下に置けば成長スピードがゆっくりになり発芽が抑えられます。
糖度が増す
寒い環境に置かれたじゃがいもは、じゃがいも自身が凍らないために糖分(ブドウ糖)を作り出します。
よって、低温下に置くことで糖分を蓄えるようになり、常温保存したじゃがいもより糖度が増します。
2倍ほど増える場合もあるので、甘さを重視するなら冷蔵保存がオススメかもしれません。
じゃがいもの保存期間<冷蔵>
冷蔵保存した場合のじゃがいもの保存期間の目安は3カ月以内です。
常温保存と同様に長持ちしますが、油断していると見えないところから腐っていたりします。
よって、安全においしく食べるなら買ってきてから1カ月以内がベストでしょう。
切ったじゃがいもの保存
ここまで紹介したじゃがいもは、包丁を入れていない丸のままのじゃがいもです。
しかし「料理中にじゃがいもを多く切りすぎてしまった」なんてこともありますよね?
そんな切ったじゃがいもは季節を問わず冷蔵庫に入れましょう。
冷蔵庫へいれるときはラップで包むのを忘れずに!
保存できる期間は長くても3日以内です。
それでも「3日以内に料りに使えなかった!」という場合もあります。
そんなときの最終手段が冷凍保存になります。
じゃがいもの冷凍保存
じゃがいもを冷凍保存する場合は加熱した後がオススメです。
電子レンジなどで温めて、冷凍前に潰しておけばコロッケの種などに使えて便利です。
加熱済み冷凍じゃがいもの解凍方法は、自然解凍か電子レンジになります。
でも、どうして生のじゃがいものまま冷凍してはいけないの?
生のじゃがいもは冷凍NG?
生のじゃがいもでも冷凍することはできますが、食感が悪くなるのでオススメできません。
じゃがいもは冷凍すると組織が壊れてしまいます。
大根などは味が染み込みやすくなるので、あえて冷凍する方法もあります。
しかし、じゃがいもの場合、組織が壊れると食感が大きく損なわれるというデメリットが目立ちます。
よって、生の状態での冷凍はオススメできません。
時間が無いなどでどうしても生のまま冷凍したい場合は、水にさらし、水気を完全に切ってから冷凍します。
じゃがいもの保存期間<冷凍>
冷凍したじゃがいもの保存期間の目安は1カ月以内です。
常温や冷蔵保存よりも持たないんだね。
冷凍したとしても、早く食べた方が良さそうです。
そもそも、じゃがいもは切らない限り十分に日持ちするので、できれば常温&冷蔵保存で早く食べることを心がけましょう。
新じゃがいもの保存
春に旬を迎える新じゃがいもの保存方法はじゃがいもと同じです。
しかし、その保存期間の目安は1週間ほどと、じゃがいもよりもかなり短いのが特徴です。
新じゃがいもがじゃがいもよりも保存期間が短い理由は水分量が多いため。
みずみずしいあまり腐りやすく鮮度も落ちやすいのです。
まとめ
- じゃがいもの常温保存
- 風通しの良い冷暗所
- 新聞紙に包む・新聞紙を敷く
- 期間:1~4カ月
- じゃがいもの冷蔵保存
- 野菜室
- 新聞紙に包み、ポリ袋に入れる
- 期間:3カ月
- 切ったじゃがいも
- 冷蔵保存
- ラップに包む
- 期間:3日以内
- じゃがいもの冷凍保存
- 加熱済みがオススメ
- 生は水にさらす
- 期間:1カ月
- 新じゃがいもの保存
- じゃがいもと同じ
- 期間:1週間以内
じゃがいものいろいろな保存方法をまとめました。
大切なのは、季節や自宅の環境に合わせた保存方法を見つけること!
じゃがいもの保存方法を見直すきっかけにしてみてくださいね♪