鍋料理の定番と言えば「寄せ鍋」ですよね。
この寄せ鍋とは、そもそもどんな鍋料理なのでしょう?
また、寄せ鍋の「寄せ」とはどんな意味が込められてるのか、気になったので調べてみました。
さらに、寄せ鍋とちゃんこ鍋の違い、寄せ鍋のおいしい味付けを醤油・味噌・塩の3種類からもまとめています。
「寄せ鍋」とは
寄せ鍋とは、土鍋に汁と多種多様な具材を加え、煮込んだ鍋料理のことです。
具材や汁の味付けは基本的に何でもOK。
最もオーソドックスな『基本の鍋料理』と言えるでしょう。
寄せ鍋の「寄せ」の由来とは?
寄せ鍋の「寄せ」は『さまざまな具材を寄せて作る』ということが由来とされています。
「寄せ」には寄せ集めるといった意味合いがあり、具材をふんだんに盛り込んだ鍋料理・寄せ鍋にピッタリの名前と言えますね。
寄せ鍋に定義はあるの?
寄せ鍋にハッキリとした定義はありません。
ただ、Wikipediaの「鍋料理」ページには『煮汁に味付けを施すもの』に分類されています。
昆布・かつおなどで取った出汁に醤油・味噌などで調味した『煮汁』で具材を煮込む鍋ということですね。
しかし、日本の食べ物用語辞典の「寄せ鍋」ページでは、
- 出汁に味付けをする場合
- 出しに味付けをせず、取り皿に味付けポン酢などを入れ、味を後から付けて食べる場合
の2種類が紹介されています。
「鍋に具材と出汁を入れて煮込む料理」はすべて寄せ鍋と見なしても大丈夫そうですね。
寄せ鍋とちゃんこ鍋の違いとは
寄せ鍋と並ぶ鍋料理の代表格・ちゃんこ鍋。
ちゃんこ鍋といえばお相撲さんが作って食べているイメージだね。
そんなちゃんこ鍋と寄せ鍋の明確な違いはありません。
ただ、よく言われている説としては
- 出汁が寄せ鍋は魚介、ちゃんこ鍋は鶏
- ちゃんこ鍋は力士が作るもの
の2つがあります。
違い1 出汁の違い
寄せ鍋は魚介の出汁が、ちゃんこ鍋は鶏の出汁(鶏ガラ)が使われることが多いとされています。
ただ、寄せ鍋に関しては、特にどんな出汁を使っても問題はないでしょう。
ちゃんこ鍋に鶏の出汁が使用されるのは、2本足で足って歩く鶏が力士にとって縁起が良いとされているからです。
お相撲さんは足の裏以外の身体の部分が地面に着いてしまったら負けだからね。
また、相撲の聖地である国技館がある両国にはかつて鶏の大市場があったため、鶏肉が入手しやすかったことも理由とされています。
違い2 作る人の違い
力士が作った料理は、どんな料理でも「ちゃんこ」と呼ばれます。
そのため、力士が作った鍋料理は「ちゃんこ鍋」となります。
つまり、わたしたち一般人がちゃんこ鍋を作ることはできないということです。
力士が鍋料理を日常的に食べ始めたのは明治時代末ごろから。
大きな身体を作るために、大量かつ色々な具材が食べられるちゃんこ鍋は効率的な食事なのですね。
寄せ鍋の作り方・味付け
鍋料理は『食材を切って、鍋に入れる』→『煮汁を鍋に加える』→『火にかけ、食材に火が通ったら』完成する、至って簡単な料理です。
※煮汁が煮立ってから食材を入れてもOKです。
そんな鍋料理の味の決め手は煮汁!
ここからは、寄せ鍋の煮汁の味を『醤油』『味噌』『塩』の3つの材料・分量、オススメの具材からご紹介していきます。
醤油ベースの寄せ鍋
醤油ベースの寄せ鍋は『醤油』と『みりん』を合わせた甘辛味です。
醤油とみりんは同量か、みりんがやや多めの分量にするとおいしく仕上がります。
また、味を調えるため『料理酒』を加えても良いでしょう。
4人分のオススメ分量は↓となります。
醤油 | 40~50ml |
みりん | 50~60ml |
料理酒(お好み) | 50mlほど |
水or出汁 | 800~1000ml |
出汁は煮出しでも出汁パックでも顆粒出汁(小さじ1~2)でも何でもOKです。
醤油ベース寄せ鍋のオススメ具材
醤油ベース寄せ鍋は基本の寄せ鍋。
白菜や長ねぎなど、どんな具材を合わせてもおいしく仕上がるのが特徴です。
とりあえず困ったときは醤油ベースの寄せ鍋を選べば問題ないでしょう。
味噌ベースの寄せ鍋
コクが深い味噌ベースの寄せ鍋は『味噌』だけ、また『醤油』『塩』を加え調味していきます。
使用する味噌の種類は問いません。
ただし、味噌によって分量は異なります。
4人分の場合、米味噌などは大さじ4ほど、白味噌は大さじ6~8ほどを目安に加えましょう。
味噌を減らして醤油を入れる場合は、減らした味噌と同量の醤油を入れればOKです。※味噌=醤油
水の分量は800~1000mlが目安となります。
さらに、味噌ベースの寄せ鍋には豆乳を入れるのもオススメ!
まろやかで栄養満点な冬にピッタリの鍋に仕上がります。
味噌ベース寄せ鍋のオススメ具材
味噌ベース寄せ鍋は大根・にんじん・いもといった根菜類と相性が抜群。
じっくり根菜を煮込んだ根菜鍋がオススメです。
また、濃厚な味噌は豚肉を合わせるのもオススメです。
豚肉は脂身が多いバラ肉や、柔らかいしゃぶしゃぶ用など、食べやすいものが良いでしょう。
塩ベースの寄せ鍋
あっさりした塩ベースの寄せ鍋は出汁を効かせるのがコツ!
鶏ガラ、かつお、昆布、白だしなど、出汁なら何でもOKです。
また、塩の代わりに塩麹を使用するのもアリですよ。
4人分の基本的な分量は↓になります。
塩 | 小さじ2ほど |
みりん | 大さじ1 |
料理酒 | 大さじ1 |
出汁 | 800~1000ml |
塩の代わりに「塩麹」を使用しても
塩ベース寄せ鍋は塩の代わりに「塩麹」を使用してもOK。
塩を米麹と混ぜて発酵させた塩麹なら、塩にはないコクとうま味があり、寄せ鍋をより一層おいしく仕上げてくれます。
そんな塩麹は
- 煮汁に溶かす
- 食材に揉み込んでおく
という2通りの使い方ができ、特に『食材に揉み込んでおく』では肉の旨味を引き出し、柔らかくしてくれるのでオススメです。
4人分の分量は塩麹が大さじ2ほど、液体塩麹は大さじ6ほどとなります。
塩ベース寄せ鍋のオススメ具材
塩ベース寄せ鍋は基本的にどんな食材でも合いますが、特に食材本来の味を楽しみたい場合におすすめです。
出汁によって雰囲気を変えられるので、いろいろ試してみるのもアリですね。