鍋料理・すき焼きを作るときに使う『割り下』。
この『割り下』とは、そもそもどんなものなのでしょうか?
また、すき焼きでよく聞く『関西風』と『関東風』の違いについてもまとめています。
すき焼きの牛肉は焼くべきか?焼かないべきかもCheckしましょう!
すき焼きの『割り下』について
すき焼きの味を決める『割り下』とは、出汁にしょう油やみりん、料理酒、砂糖などを加え、混ぜ合わせた煮汁、合わせ調味料です。

いわゆる甘辛味ですね。
一般的に、すき焼きに使うものとして知られていますが、肉じゃがなどの和風の煮物や、親子丼などの丼物の味付けにも使えます。
割り下とは何の略?
割り下は『割り下地』の略称となります。
『割り』は、みりんや酒、出汁などで割る、と言う意味。
『下地』は、料理では味付けの元となるもの(調味料)のことで、すき焼きの場合はしょう油となります。
したがって、割り下とは『みりんや酒、出汁などで割ったしょう油』という意味の言葉です。
割り下の黄金比について
すき焼きに使う割り下の黄金比は『酒:みりん:しょう油=1:1:1』。
つまり、酒・みりん・しょう油を同じ量ずつ使うのが黄金比となります。
※酒は『水』に変更OKです。ただ、酒の方が風味が良く仕上がります。
また、割り下に含まれる砂糖の量は、酒・みりん・しょう油が100mlの場合では30g前後。
計量スプーンでは大さじ3~4ほどとなります。
この酒・みりん・しょう油が100mlずつ、砂糖が30g前後の割り下は約4人分、牛肉を300g使用する場合の量です。

酒・みりん・しょう油は同じ量、と覚えられるので簡単だね♪
ワンランク上のすき焼きを楽しみたいなら市販の割り下もオススメ♪
すき焼きの牛肉は焼くor焼かない?
すき焼きには『牛肉を焼く』作り方と『牛肉を焼かない』作り方の2通りがあります。
このうち『牛肉を焼く』作り方は関西風すき焼き、『牛肉を焼かない』作り方は関東風すき焼きです。
よって、すき焼きの牛肉は焼いても、焼かなくてもどちらも正解。
また、この関西風・関東風のすき焼きはそれぞれで作り方が異なります。
ここからは、そんな関西風・関東風のすき焼きの作り方をその由来から紐解いていきます。
牛肉を焼く関西風は『鋤やき』が由来

牛肉を焼く関西風すき焼きの作り方は、すき焼きの元祖と言われる『鋤やき』が由来となっています。
鋤(すき)とは畑の土を掘り返すための農具。
使わなくなった鋤を鍋として使い、火にかけ、その上で肉を焼いたものが鋤やきとなります。
つまり、鋤やき=すき焼きは肉を焼くことが大きなポイント!
この鋤やきは、江戸時代中期ごろから、主に関西で親しまれていた料理であり、その歴史から関西では肉を焼くすき焼きがメインとなっていると考えられます。
現在では、牛脂を引いた鍋で牛肉をしっかり焼き色が付くまで焼く調理法が一般的。
牛肉を焼くときに砂糖をまぶすと、牛肉の旨みが逃げずに美味しく焼き上げられます。
割り下を使うことはあまりありません。
使用する調味料の種類や量、比率は割り下と同じでOKです。
野菜を鍋に入れてからその都度計量し、調味をするのが基本となります。
関東風は焼かずに『割り下で煮込む』鍋料理

関東風すき焼きは、明治時代に大流行した『牛鍋』が由来なので『割り下で煮込む』作り方が一般的です。
割り下を入れた鍋に牛肉をはじめとするすき焼きの具材を入れていき、火にかけ煮込むのが関東風。
そのため、肉や野菜を割り下で煮込む料理法がメインとなっています。
【まとめ】すき焼きの割り下&関東風・関西風の違いについて
- すき焼きの割り下は『割り下地』の略
- しょう油や出汁、砂糖、酒、みりんを同じ比率で混ぜ合わせるとできる
- 関東風すき焼きは割り下で煮込む料理
- 関西風すき焼きは牛肉を焼いてから煮込む料理
ここまで、すき焼きの割り下について、関東風・関西風すき焼きの違いについてまとめました。
わたしは関東の人間なので、すき焼きは煮込むものと思っていました。
しかし、関西風は焼いてから煮るものと知り、けっこう驚いています。
ごちそうのイメージが強いすき焼きですが、家庭で作るときは自由でOK!
焼いても焼かなくても、好きな味付けで自分好みのすき焼きを追求してみましょう♪