ゼリーを固まらせる凝固剤として使われる「ゼラチン」。
ゼラチンが何からできているのか?栄養価や主成分を調べると意外な真実が明らかに!
さらに、ゼラチンが溶ける温度と固まる温度は何℃?
混ぜるとゼリーにならなくなる材料についてもまとめています。
「ゼラチン」とは
ゼラチンとはコラーゲン由来のたんぱく質です。

美容に良い、というイメージが強いコラーゲンはもともと動物(牛や豚)の骨や皮に含まれている成分。
このコラーゲンに熱を加えて分解し、抽出されたものがゼラチンとなります。
コラーゲンが分解されたものであるゼラチンは、水に溶けないコラーゲンとは異なり、水に溶けやすいのがポイント。
さらに、熱を加えると溶け、冷やすと固まるという性質を持ち、この性質を活かしてゼリー作りに活用されます。
ゼラチンの栄養価
ゼラチン100gあたりの栄養価です。

ここからの数値は日本食品標準成分表(八訂)増補2023年の<ゼラチン:肉類/<畜肉類>/ぶた/[その他]/ゼラチン>の数値を参考にしています。
家庭でゼリーを作るときに使用する『粉ゼラチン』100gあたりの数値となります。
栄養成分 | ゼラチン |
---|---|
エネルギー | 347kcal |
水分 | 11.3g |
たんぱく質 | 87.6g |
脂質 | 0.3g |
炭水化物 | 0g |
-食物繊維 | 0g |
ー糖質 | 0g |
ゼラチンの栄養価において特筆すべきはたんぱく質が占める割合。
100gあたり87.6gをたんぱく質が占めるという結果になりました。
つまり、ゼラチンは全体の87%以上がたんぱく質となります。
またゼラチンのうち、たんぱく質を除いた成分のほとんどは水分。
粉ゼラチンは約90%のたんぱく質と約10%の水分にて構成されていることが分かりました。
ゼラチンに含まれるコラーゲンの量とは?
ゼラチンのたんぱく質はコラーゲン由来のもの。
つまり、ゼラチンにはコラーゲンがたっぷり含まれます。
家庭料理用のゼラチン『クックゼラチン』を販売している森永製菓(株)の公式HPによると『クックゼラチン』1袋・5gあたりに含まれるコラーゲンは4600mgとのこと。
また、たんぱく質の含有量は4.6gとなっています。
4.6gは4600mgです。
したがって、ゼラチンのたんぱく質はほぼ全てコラーゲンということになりますね。
そもそも「コラーゲン」とは?
コラーゲンとは体内においてもっとも多く含まれるたんぱく質です。
体内のたんぱく質のうち、コラーゲンが占める割合は約30%。
そんなコラーゲンは細胞と細胞のすき間を埋め安定性を高める線維状たんぱく質、細胞外基質(細胞外マトリックス)の主成分です。
コラーゲンは体全体に広く分布し働いている、人体に欠かせない栄養素。
体の中では常にコラーゲンの分解と合成が繰り返されていきますが、老化によりコラーゲンの分解ばかりが増え、新陳代謝が進まず、コラーゲンが劣化していきます。
コラーゲンの劣化、つまり柔軟性を失ったコラーゲンはしわやたるみを引き起こし、関節や骨の痛みを引き起こす原因に。
そのため、アンチエイジングにコラーゲンを取り入れることは、コラーゲンの新陳代謝を促すためにも重要となっています。
コラーゲンの効果とは?
ゼラチンでもコラーゲンは摂取できますが、健康・美容効果を求めるなら「コラーゲンペプチド」の摂取がオススメです。
コラーゲンペプチドは、コラーゲン(ゼラチン)を酵素などで分解し低分子化したもの。
コラーゲンペプチドにすることで体内で分解されやすく、吸収性が高まるため、さまざまな健康食品に利用されています。
そんなコラーゲンペプチドには
- 高血圧の防止
- 骨粗しょう症の軽減
- 関節炎の緩和
などに効果が期待できるとされています。
また、肌の保湿力を高める効果も期待されています。
ただ、まだ研究段階なので、ハッキリと「○○に効果的!」とは言えません。
ゼラチンの溶け方・固まり方のポイント
ゼラチンの溶け方・固まり方について気になることをまとめました。
ゼラチンが溶ける・固まる温度とは?
熱を加えると溶け、冷やすと固まるという性質を持つゼラチン。
そんなゼラチンが溶ける温度は50℃以上、固まる温度は20℃以下とされています。
ただし、一般的なゼラチンは高温に弱いため、60℃以上だとたんぱく質が変質して冷やしても固まりにくくなってしまいます。
森永製菓『クックゼラチン』は80℃以上のお湯でよく溶かす、とパッケージに記載されているため、商品によります。
溶かすのに最適な温度は50℃以上ですが、ゼラチンの融点は30℃ほどなので夏場は常温で溶けます。
また、ゼラチンは冷蔵庫へ入れないと固まりません。
時間も短くても3時間以上はかかるため、じっくり冷やす必要があります。
ゼラチンは○○と混ぜると固まらない!?
ゼラチンはある特定のフルーツと混ぜると固まらない可能性があります。
- パイナップル
- キウイ
- イチジク
- パパイヤ
このフルーツたちに共通するのはたんぱく質分解酵素が含まれること。
たんぱく質が主成分であるゼラチンは、たんぱく質分解酵素を含むフルーツと混ぜてしまうとたんぱく質が分解され、固まらなくなってしまいます。
けれども、これらのフルーツは加熱してから使えばゼリーが固まります。
加熱によりたんぱく質分解酵素の働きを抑えてしまえば良いのです。
フルーツを加熱、と聞くとギョッとしますが、缶詰のフルーツは加熱済みなのでゼリーに使ってもOK。
また、上記のフルーツだけでなく、レモンやオレンジなど酸味が強いフルーツもゼラチンを分解していまい、固まりにくくなる可能性があります。
酸味が強いフルーツの場合は果汁量を減らすなどの調整が必要です。
【まとめ】ゼラチンの基本をCheck
- ゼラチンの主成分はコラーゲン由来のたんぱく質
- 全体のおよそ90%をたんぱく質が占めている
- ゼラチンのたんぱく質はほぼコラーゲン
- ゼラチンは50℃以上で溶かし、冷蔵庫で冷やす
- 融点が30℃と低いため常温では固まらない
ゼラチンは90%弱がたんぱく質、というのはけっこう衝撃でした・・・。
調べてみると、ゼラチンのことを何も知らなかったと驚いています。
ゼリーに使われるゼラチンですが、料理に使用してもOK。
次の記事では、そんなゼラチンの活用法について掘り下げていきます。