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納豆とは?歴史や名前の由来、栄養価から納豆の秘密を深掘り!

大豆の発酵食品である「納豆(なっとう)」。

この納豆とはそもそもどんな食べ物なのでしょう?

納豆の歴史や名前の由来から、納豆の基本を調べてみました。

さらに、意外と知らない納豆の栄養価についてもまとめています。

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【基本】納豆とは

納豆とは煮る・蒸すなど加熱した大豆に納豆菌を付着させ発酵させた食品です。

納豆ご飯
R IによるPixabayからの画像

和食の中でも代表的な発酵食品の1つですね。

朝食に食べられることが多く、ご飯の上にかけ『納豆ご飯』として長年親しまれています。

納豆の歴史

納豆の歴史は古く、聖徳太子の時代には食べられていた?とされています。

納豆と白米 日本の朝食
魔理沙によるPixabayからの画像

ただ、歴史が古いため、どのように誕生し、どのように広まっていったのかは諸説あり、定かではありません。

納豆の原料である大豆は縄文時代から栽培され、またその頃には米の栽培、つまり稲作も行われていたため稲わらもありました。

条件がそろっているため、早ければ縄文時代には納豆が誕生していたのでは?という説もあります。

また納豆は作ろうと思って作られたものではなく、

  • たまたま加熱された大豆と稲わらが触れ合うよう状態で
  • たまたま40℃ほどの温かい環境に置かれ
  • たまたま風通しが良く、菌が繁殖し大豆が発酵した

といった偶然の重なりにより生まれたというのが有力です。

花緒
花緒

わざわざ貴重な食料を腐らそうとは考えにくいですし、偶然生まれたと考えるのが自然ですよね。しかし、よく糸が引いた大豆を食べようと思いましたよね・・・。

その後、日本の歴史に「納豆」という言葉がしっかり現れたのは1000年代半ば。

藤原明衡という学者によって書かれた「新猿楽記」に『納豆』という言葉が初めて登場します。

ただしこの「納豆」はいわゆる『糸引き納豆』ではなく、製法が異なる『塩辛納豆』ではないか?という説もあり、定かではありません。

いわゆる枯草菌により発酵させた『糸引き納豆』が文献にしっかり登場するのは南北朝時代。

室町時代には庶民にも広がり、1400年代に書かれた「御伽草子」には納豆を擬人化した武士・納豆太郎糸重というキャラクターが登場するなど、すでに高い人気?を集めていたことが分かります。

納豆の歴史って長いんだね・・・。

納豆の名前の由来

豆を納めると書く「納豆」。

粒納豆 パック納豆
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

納豆の名前の由来はいくつかあります。

そのうちの1つが禅寺の納所(寺院の倉庫)に勤めていた僧侶が豆を用いて作ったからという説。

ただ、この由来は信憑性が乏しいとされています。

なぜなら<納豆の歴史>の項でも紹介した、納豆という言葉が初めて登場する文献「新猿楽記」は平安時代中期の11世紀半ばに書かれたもの。

これは仏教の宗派・禅が伝来し始めた12世紀末よりも前になります。

つまり、それ以前に納豆という言葉も存在も日本にあった、とされているのです。

たしかに、時代が合わないっていうのは真実味がないかも。

また、納豆の名前の由来としては、

  • 壷に納めた
  • 将軍に納めた
  • 神様に納めた

といった「納めた豆」という意味合いから「納豆」となったのでは?という説も有力です。

さらに、昔ながらの製法では束ねた稲わら(苞・つと)の中に包んで発酵させたこともあり、稲わらに納めた豆=納豆となったのでは?とも言われます。

シンプルに「納めた豆」と言われた方が納得できますね。

『納豆は豆腐だった』は間違い!

納豆と、同じ大豆から作られた豆腐。

この2つの食品には元々は名前が逆だったのでは?という説が有名ですよね。

もともとは豆を腐らせた(発酵させた)のが豆腐、型に納めたのが納豆、だったのにこの2つが逆の名前で伝わってしまった、というものです。

一見、腑に落ちる説ですが、この俗説は間違いです!

そもそも「納豆」という言葉は日本で生まれた、日本独自の言葉。

先ほど説明したように、諸説あるものの名付けられたのは日本です。

一方で豆腐は名前と製法が中国から伝来した食品。

豆腐の『腐』という文字は腐ったという意味ではなく、白くドロドロとした状態を表す『腐熟』という言葉から取られたもの、という説が有力です。

そもそも豆腐は消化の悪い大豆を、腐熟の状態にし、消化が良く食べやすい状態にした食べ物という説もあります。

したがって、納豆と豆腐は本来名前が逆だった、という説は完全に間違いです。

納豆の栄養価

納豆の栄養価をまとめます。

ここでまとめる「納豆」は粒が残った『粒納豆』の数値となります。

納豆 粒納豆 パック
写真素材ダウンロードサイト【写真AC】

また、市販の納豆1パックあたりの量である50gの数値をまとめていきます。

これより記載の数値はすべて「日本食品標準成分表2020年版(八訂)増補2023年版」の<豆類/だいず/[納豆類]/糸引き納豆>を参考にしています。

<基本>納豆の栄養価

納豆1パック・50gあたりの栄養価です。

栄養素100gあたりの含有量
エネルギー92kcal
水分29.8g
たんぱく質8.3g
脂質5.0g
炭水化物6.1g
―食物繊維4.8g
―糖質1.3g
50gあたりの含有量

製品・メーカーにもよりますが、納豆は1パックあたり92kcalとなります。

これを多いのか少ないのかと捉えるのは難しいですが、他の食品で100kcal分と比較するとこんな↓感じになります。

食品100kcal分の量
  • ご飯:茶碗1/2杯分(65gほど)
  • 食パン:8枚切り1枚分
  • 牛乳:150ml
  • 目玉焼き:1個分
  • 生ビール:250ml

他の食品100kcal分を見ると、納豆1パックあたり100kcal弱というのは低カロリーだと思えますね。

また、注目すべきは「たんぱく質」の量。

1パック・50gあたり8.3g、100gなら16.6gと鶏肉や豚肉にも引けを取らないほど豊富です。

※鶏もも肉(皮付き)のたんぱく質量は100gあたり16.6g、納豆100gと同じ量ですね。

鶏肉のたんぱく質量について詳しくまとめた記事はこちら≫

さらに、納豆は1パックあたりの糖質量は1.3gと低糖質であることもポイントです。

また50gあたり4.8gと、全体の10%弱が食物繊維という豊富さも魅力ですね。

<ビタミン>納豆の栄養価

納豆1パック・50gあたりのビタミンの数値です。

栄養素100gあたりの含有量
βカロテン(ビタミンA)0μg
ビタミンB10.07mg
ビタミンB20.15mg
ナイアシン0.3mg
ビタミンB60.12mg
葉酸65μg
ビタミンC2mg
ビタミンD0μg
ビタミンE5.1mg
ビタミンK440μg
50gあたりの含有量

納豆はビタミンB群(B1・B2・ナイアシン・B6・葉酸)をバランス良く含み、またビタミンE・ビタミンKを豊富に含む食品です。

ビタミンB群は体内で代謝に関わる酵素をサポートする『補酵素』として働きます。

ビタミンB群をしっかり摂ることで代謝アップにつながり、健康にも美容にもダイエットにも効果的。

多く含まれるわけではありませんが、全体的にバランス良く含まれているため、効率的な摂取にピッタリと言えます。

また、ビタミンB群は加熱に弱いため、火を通さずそのまま食べられる納豆はビタミンB群の摂取にピッタリとも言えます。

つづいて、高い抗酸化作用を持つビタミンEと、血液の凝固や骨の形成を助けるビタミンK

納豆には1パック50gに、1日あたりの摂取目安量のうち80%ほどのビタミンE(5.1mg)が含まれます。

※1日あたりの摂取目安量は男性が6.5mg、女性が6.0mgです。

さらに、ビタミンK440μgに関しては、1日あたりの摂取目安量の3倍以上を1パックで摂取できます。

※ビタミンKの1日あたりの摂取目安量は男女ともに150μgです。

骨の形成をサポートするビタミンKは子どもやお年寄り、そして妊娠中の女性は積極的に摂るべき栄養素。

1パックに十分すぎるくらいビタミンKが含まれる納豆は効率的なビタミンK摂取にオススメです。

<ミネラル>納豆の栄養価

納豆1パック・50gのミネラルの数値です。

栄養素100gあたりの含有量
ナトリウム1mg
カリウム350mg
カルシウム46mg
マグネシウム50mg
リン110mg
1.7mg
50gあたりの含有量

納豆には、ナトリウムを除き、ミネラルがまんべんなく含まれます。

突出して多く含まれる栄養素はありませんが、バランス良く含まれているため、効率的な栄養補給にオススメです。

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