赤いスープの色とゴロゴロ野菜が特徴のスープ料理「ミネストローネ」。
そんな「ミネストローネ」はどの国の料理なのでしょう?
発祥国を調べると、ミネストローネの意外な事実が明らかになりました!
さらに、今すぐ作れるミネストローネの簡単レシピもまとめています。
ミネストローネの発祥国
ミネストローネの発祥国はイタリアです。
パスタやピザなど、イタリア発祥の美味しい料理は数あれど、ミネストローネもその1つだったのですね。
そんなミネストローネ、実はイタリアでは『田舎の家庭料理』の1つのような立ち位置。
日本ではおしゃれな洋食のスープのようなイメージですが、実は日本で言う味噌汁のようなポジションにあるスープだったようですね。
「ミネストローネ」という名前の由来
ミネストローネ(minestrone)という名前は、イタリア語で汁物料理、つまり『スープ』を表す「minestra」から派生した言葉です。
この「minestra」の語源は、ラテン語で『給仕する』という意味の「ministrare」とのこと。
他のサイトでは<ミネストローネには『ごちゃまぜ・具たくさん』という意味がある>との説明がありましたが、この説はやや信憑性が薄いかと思われます。
そもそも「ミネストローネ」とは?
ミネストローネはイタリア発祥の野菜スープです。
家庭料理なので、絶対にこの具材を入れなければならない!といった決まりはありません。
主に使用される野菜は
- 玉ねぎ
- セロリ
- じゃがいも
- にんじん
- キャベツ
- ズッキーニ
など、昔からイタリアにあった野菜が中心ですね。
あれ?ミネストローネと言えば「トマト」ってイメージだけど・・・。
ミネストローネとトマトスープは違う料理?
ミネストローネと言えばあの赤い色をしたスープ。
しかし、本来のミネストローネにはトマトは使われていませんでした。
なぜなら、かつてイタリアにトマトはなかったからです。
トマトの原産地は南米。
紀元前1600年頃にメキシコに伝わり、栽培が始まりました。
そんなトマトがヨーロッパに伝わったのは16世紀のこと。
諸説はありますが、アメリカ大陸を発見したコロンブスが持ち帰ったのが初めてのトマトだった、との説が有力です。
しかし、ヨーロッパでは当初、トマトは毒があると誤解を受け、観賞用としてしか栽培されずにいました。
とてももったいないですね。
その有毒とされたトマトを食べ始めたのは、食べるものがなかったイタリアの貧困層だったとのこと。
それから徐々にトマトは品種改良され、今のように食べやすい形へと変わっていきました。
ちなみに、トマトを生のまま食べるのは日本人くらいで、イタリアを始め多くの国ではトマトは加熱して食べる野菜という認識です。
よって、加熱料理であるミネストローネにもトマトを入れるようになったのですね。
つまりミネストローネはトマトが入っていなくてもミネストローネ。
トマトがない時代からミネストローネとして君臨していたので、ミネストローネとトマトスープは違う料理です。
ただ、やはり現代では「ミネストローネ=トマトスープ」という認識が強いですよね。
ミネストローネの作り方
ミネストローネの作り方をまとめます。
↑で説明しました通り、ミネストローネに明確な定義はありません。
そのため、家にある材料で、好きな味付けで作ることができる便利なスープ料理と言えます。
もう一品!という時にピッタリですね。
そんなミネストローネの主な材料・分量からまとめていきます。
ミネストローネの主な材料・分量
ミネストローネの主な材料と分量です。
材料 | 分量(4人分) |
---|---|
玉ねぎ | 1/2個 |
じゃがいも | 1~2個 |
にんじん | 1/2本 |
キャベツ | 2~3枚 |
ベーコン | 2枚 (ハーフベーコンは4枚) |
いろいろな野菜を一度に食べられるのがミネストローネの良さ!
数種類の野菜を少しずつ、具だくさんに仕上げるのがおいしさのポイントですね。
また、上記の野菜以外にもセロリ(1/2本)やズッキーニ(1/2本)などをお好みで加えるのもありですよ。
もちろん、上記の野菜が足りなくてもOKです。
足りない場合は違う野菜で代用しましょう。
面倒くさいときは冷凍のミックスベジタブルなどでも大丈夫です。
また、続いては調味料です。
材料 | 分量(4人分) |
---|---|
トマト(缶・ペーストなど) | 200g |
コンソメ(固形) | 1~2個 |
塩こしょう | お好み |
オリーブオイル | 大さじ1ほど |
トマト缶・ペーストは200gが目安量となります。
しかし、200gのトマト缶はスーパーではなかなか見かけませんよね・・・。
そのため、ちょっと量が多くなりますが400gの一般的なトマト缶で多めに作るのがオススメです。
水を少なめにし、濃厚に仕上げるのもありですね。
トマト缶の種類はホール・カットどちらでもOKです。
また、やや量が多いですが、トマトソースを使用するのもオススメ。
こちらの商品はある程度下味が付いているので、料理に慣れていない方でも失敗しにくいお助けアイテムです。
わたしも使っていますが、スープだけでなく、パスタソース作りにも使用できるのでとても便利!玉ねぎ・ニンニクなどが溶け込んでいるので、普通のトマト缶よりも味わい深く仕上がります。
ミネストローネの料理手順
ミネストローネは、ざっくりと
- 野菜・ベーコンを角切りにカット
- 野菜を炒める
- トマト缶・調味料を入れて煮込む
という3工程で完成するスープ料理です。
それでは詳しくご紹介していきます。
1 材料を切る
野菜・ベーコンを切ります。
野菜はそれぞれ1cmほどの角切りに、ベーコンは1cm幅の細切りにします。
角切りにこだわる必要はありませんが、小さめにカットする方が食べやすく仕上がります。
2 材料を炒める
鍋を火にかけ、オリーブオイルを垂らします。
熱したらベーコンを入れ、カリカリに炒めます。
カリカリベーコンが出来上がったら野菜を入れ、全体的に油が回るように炒め合わせます。
玉ねぎがしんなりするまで炒めましょう。
鍋が小さい場合は玉ねぎ⇒にんじん⇒じゃがいも⇒キャベツの順に鍋に加えていくと炒めやすいです。
3 調味料を加える
鍋にトマト缶と水3カップ(600ml)ほど、コンソメを入れ煮立たせます。
水の量はお好みで調節してください。
沸騰したら弱めの中火にし10分以上煮込みます。
野菜に火が通ったら塩こしょうで調味し、美味しくなったら完成です。
寒い季節のもう一品にピッタリなミネストローネ。簡単に作れて栄養抜群なので、この先の食卓に重宝しそうですね♪