大分県は九州地方の東部にある県です。
温暖な気候を活かし、8月上旬ごろから収穫できる早期栽培が盛んな大分。
さらに、大分は県内で標高差が大きく、
- 低標高地域
- 中山間地域・高冷地
と地域ごとに栽培品種が分散されているのも特徴です。
また、大分県の国東半島は、火山性土壌により水はけが良すぎるうえに、雨が少ない気候という地域特性があります。
水不足に備えるため根付いたのがため池文化。
これにより、ため池周辺のクヌギ林・落ち葉が肥沃で保水力がある土壌を作り、ミネラル豊富な水を水田に供給。
その循環型の農業といえるため池文化が世界農業遺産に認定されています。
大分県産「なつほのか」
「なつほのか」は大分県が普及に力を入れている新品種です。
作付けが本格的に始まったのは令和4年度からと、とても新しい品種。
しかし、食味ランキングにおいて2年連続・特Aランクを獲得するなど高い評価を得ています。
そんな「なつほのか」の特徴は高温に強いところ。
温暖化、夏の猛暑に対応すべく開発されたため、高温下でも白濁しにくくちゃんと育つのがポイントです。
甘さは優しく控えめ、香りもほのかなので、どんなおかずとも相性抜群!粒がきれいにそろうため、見た目も良いのが特徴です。
大分県産「つや姫」
「つや姫」はもともと東北地方・山形県で育成された品種です。
大分では2011年から奨励品種として栽培が推進されています。
「つや姫」は育ちが早く草丈が丈夫、いもち病に強いなどの特徴があり、大分県での栽培面積も年々増加中。
2023年・2024年の2年連続で特Aランクを獲得するなど、その味も高く評価されています。
味わいのバランスが良く、粘りが強めなのが特徴。名前通り、美しいツヤが魅力の品種となります。
大分県産「ひとめぼれ」
大分県産「ひとめぼれ」は主に標高300m以上の中山間地域である西部・玖珠地区にて栽培されている品種です。
全国的に栽培されている品種ですが、九州地方では大分のみで栽培されています。
冷めても美味しいという特徴から、JR九州の豪華観光列車「ななつ星in九州」に食材として採用された実績があります。
味・香り・粘りのバランスが良い品種です。粒が大きいため食べ応えがあり、冷めても美味しいためおにぎり・お弁当にもうってつけです。
大分県産「にこまる」
「にこまる」は温暖化への対応として栽培が始まった品種です。
高温下でも白未熟粒の発生が少なく、美しい粒立ちを保てるのが特徴。
収穫量が多く、品質が安定しているのがなによりの魅力でしょう。
大きな粒が特徴で、炊きあがりはふっくら・モチモチ食感。光沢つやつやの見た目も美しく、味も高い評価を得ています。
大分県産「ヒノヒカリ」
大分県をはじめ、九州各地で栽培が盛んな「ヒノヒカリ」。
現在の大分県ではもっとも収穫量が多い、主力品種となります。
中山間地域や平坦地を中心に栽培され、特に豊肥地区の「ヒノヒカリ」は特Aランクを獲得するなど高い評価を得ています。
- 特徴: 大分県で生産量が最も多い主力品種です。粒はやや小粒ながら、つやがあり、もちもちとした食感とすっきりとしたうま味が人気です。豊肥地区産のヒノヒカリも「特A」を獲得実績があります。
- 主力産地: 豊肥地区など。
やや小粒ですが、モチモチ食感とあっさりしたうまみが特徴。つやもあり、冷めても美味しい品種となります。


