パスタソース「ミートソース」と「ボロネーゼ」の違いをまとめました。
どちらもほぼ同じイメージがありますが、そもそもミートソースとボロネーゼに違いはあるのでしょうか?
そんなミートソース・ボロネーゼの違いと、それぞれの簡単レシピをまとめています。
ミートソース・ボロネーゼの違いとは?
「ミートソース」と「ボロネーゼ」はどちらも挽肉を使用したパスタソースです。
そんなミートソース・ボロネーゼはもともと同じものでした。
ミートソースは、イタリア発祥のボロネーゼが、アメリカに渡りアメリカンスタイルに変化したものとなります。
つまり「ボロネーゼはミートソースの原型」となります。
そのため、ミートソース・ボロネーゼに明確な違いはありません。
しかし細かい部分ではミートソース・ボロネーゼにはいくつかの違いがあります。
そんなミートソース・ボロネーゼの細かい違いをまとめてみます。
ミートソース・ボロネーゼは『麺の種類』が違う
ミートソースに使用するパスタ麺は特にこだわりがありません。
けれどもボロネーゼは、本場の伝統的な作り方では、平たいパスタ麺であるタリアテッレ(tagliatelle alla bolognese)を使用することが主流です。
『タリアテッレ』は日本ではフェットチーネと呼ばれることが多い麺の種類。
※フェットチーネは一部地域での呼称で、正式にはタリアテッレと呼ばれます。
平たくモチモチした麺は濃厚なボロネーゼソースにピッタリですよね。
ミートソース・ボロネーゼの『発祥』について
先ほども説明しましたが、ミートソースはボロネーゼがアメリカンスタイルに変化したもの。
原型はボロネーゼですが、ミートソースの発祥はアメリカです。
一方でボロネーゼはイタリア・ボローニャ地方で誕生した料理です。
ボロネーゼの正式名称は『ragù alla bolognese』、直訳すると「ボローニャ風のラグー」となります。
「ラグー」とはフランスの煮込み料理(ragout)という意味で、つまりボロネーゼという名前は『ボローニャで作られた煮込み料理』という意味合いを持ちます。
ボローニャ地方発祥の料理だから「ボロネーゼ」という名前なんだね!
ミートソース・ボロネーゼは『トマト』が違う
絶対ではありませんが、ミートソースは『トマトケチャップ』を、ボロネーゼは『トマトペースト』をソースに使用します。
また、味付けでも
- ミートソース:砂糖・ウスターソースで甘めに味付け
- ボロネーゼ:赤ワインを使用した濃厚な味わい
などといった違いがあります。
わたしの主観ですが、日本では『ミートソース=子ども向け』で『ボロネーゼ=大人向け』といったイメージです。
さらに、ソースの仕上がりも
- ミートソース:汁気が多め
- ボロネーゼ:煮詰めて汁気をほぼ飛ばし、そぼろ状に
といった違いが見られるとのこと。
元は同じでも、現在のミートソース・ボロネーゼはけっこう違うことが分かりましたね。
「ミートソース・ボロネーゼ」ソースの作り方
市販のパスタソースも美味しいですが、たまには手作りしてみたいという方向けの「ミートソース・ボロネーゼ」ソースのレシピです。
いずれもソースのみ、パスタ麺の茹で方などは記載していません。
「ミートソース」のレシピ
「ミートソース」の作り方です。
ミートソースの材料
ミートソースのミート(肉)はどんな挽肉でもOK。
王道なら豚挽肉、がっつりなら合い挽肉がオススメです。
野菜は玉ねぎなどをみじん切りに。
面倒なら冷凍のみじん切りミックス・ミックスベジタブルを活用しましょう。
『トマト』はケチャップorトマト缶どちらでもOKです。
ミートソースの分量
ミートソースの食材です。
材料 | 2人分の分量 |
---|---|
挽肉 | 150gほど |
玉ねぎ | 1/2個 |
にんじん | 1/2本 |
にんにく | 1個(お好みで) |
オリーブオイル | 大さじ1 |
挽肉は150gより多くても少なくてもOKです。
つづいて、ミートソースの調味料です。
材料 | 2人分の分量 |
---|---|
トマトケチャップ or トマト缶 | 大さじ6 1缶 |
コンソメ | 小さじ1~2(キューブ1個ほど) |
薄力粉 | 大さじ1 |
塩 | 小さじ1/2ほど |
こしょう | 適量 |
ミートソースの作り方
- 野菜をみじん切りにする
- フライパンにオリーブオイルをひき、ニンニクを入れ弱火で熱する
- 香りが立ったら野菜を加え、しんなりするまで炒める
- 挽肉を加え、色が変わるまで炒める
- 挽肉の色が変わったら薄力粉を加え、粉っぽさがなくなるまで混ぜる
- 調味料を加え、とろみがつくまで煮込む
- このタイミングでパスタを茹で始めると効率的
- 皿に盛っておいたパスタ麺にミートソースをかける
調理時間は15分ほど(パスタ麺の茹で時間は除く)の時短レシピです。
また、調味料と一緒に水を500mlほど加え、そこにパスタの乾麺を入れて茹でる、という方法もあります。
茹で時間はパスタの表示通りでOK、時々混ぜながら弱火で煮込むのがコツです。
フライパンは大きめ&深めのものを選びましょう。洗い物が少ないので忙しいときにもオススメのミートソースパスタです。
「ボロネーゼソース」のレシピ
「ボロネーゼソース」の作り方です。
麺は平麺のタリアテッレ(フェットチーネ)がオススメですが、もちろん普通のスパゲッティでもOKです。
ボロネーゼの材料
ボロネーゼの鍵とも言える『挽肉』は合い挽肉・豚挽肉・牛挽肉どれでもOK。
余裕がある場合は切り落とし肉などを包丁でミンチにしても美味しいですよ。
野菜はにんじん・玉ねぎ・セロリなどをそれぞれみじん切りに。
面倒な場合は冷凍のミックスベジタブルでもOKです。
野菜を増やしたい場合は『ピーマン』や『なす』などを加えても美味しいですよ。(みじん切り)
ソースのベースとなる『トマト』はケチャップ・トマト缶のいずれかがオススメです。
↑の<ミートソース・ボロネーゼは『トマト』が違う>において、ボロネーゼにはトマトペーストを使うと書きましたが、家庭で作る分にはケチャップでも大丈夫です。
ボロネーゼソースの分量(2人分)
ボロネーゼソースの食材です。
材料 | 2人分の分量 |
---|---|
挽肉 | 100~200g(お好み) |
玉ねぎ | 1/2個 |
にんじん | 1/2本 |
セロリ | 1/3本(50gほど) |
にんにく | 1個(お好みで) |
オリーブオイル | 大さじ1 |
挽肉は野菜メインなら100g、お肉たっぷりが良いなら200gとお好みで量を調節してください。
味付けは塩こしょうにて味見をしながら調節しましょう。
つづいて、ボロネーゼソースの調味料です。
材料 | 2人分の分量 |
---|---|
トマトケチャップ or トマト缶 | 大さじ6 1缶 |
砂糖 | 小さじ1 |
コンソメ | 小さじ1/2~1(キューブ1個) |
ウスターソース | 大さじ1 |
塩こしょう | 適量 |
トマトケチャップ・トマト缶はお好きな方を選んでください。
トマトケチャップ・トマト缶のどちらを選んでも調味料は変わりませんが、トマトケチャップの方がしょっぱいので様子を見ながら塩こしょうで調味してください。
ボロネーゼソースの作り方
- 野菜をみじん切りにする
- 大きめ&深めのフライパンにオリーブオイルをひき、熱したら弱火にしニンニクを入れる
- ニンニクの香りが立ったら、挽肉を入れ焼き付けるように炒める
- 肉に焼き色がついたら、他の野菜を入れ、炒め合わせる
- 火力は弱めの中火、炒め時間は5分以上
- フライパンに調味料を加え、混ぜながらさらに2分ほど炒め合わせる
- トマト缶を使う場合は水気が多いので10分以上煮詰める
- 調味料を入れる前に赤ワインor酒(大さじ2ほど)を入れると肉の臭み消しに
- パスタ麺はこのタイミングで茹で始めると効率的
- そぼろ状になるまで水気を飛ばしたら、茹で上がった麺をフライパンに入れ和える
- パスタ麺を皿に盛り、その上にソースをかける形でもOK
じっくり炒める&煮詰める時間があるので調理時間は長め。
調理時間は30分くらいを目安に配分しましょう。
違いをいろいろまとめたものの、あまり違いはなく、レシピも一部の材料が異なるだけでした。
何となく全然違うものと思っていたので拍子抜けです。
ここまでミートソース・ボロネーゼの違いでした。