「レタス○個分の食物繊維」と例えられることから、食物繊維が豊富なイメージがあるレタス。
そんなレタスの食物繊維は本当に多いのでしょうか?
実は少ないとのウワサもあるレタスの食物繊維量について調べてみました!
さらに、食物繊維のはたらきについても簡単にまとめています。
キャッチコピー「レタス○個分の食物繊維」の秘密を知り、正しい知識で健康な生活を送りましょう♪
レタスの食物繊維量
レタスに含まれる食物繊維は100gあたり1.1gです。

この食物繊維1.1gのうち水溶性食物繊維は0.1g、不溶性食物繊維は1.0gとなります。
圧倒的に不溶性食物繊維の方が豊富ですね。
レタスは1玉あたり300~500gほど。中の詰まり方具合で差が大きいのが特徴です。
ここでは1玉400gとします。
1玉400gとすると、レタス100gはレタス1/4個分となります。
サラダにすると2人前でちょうど良いくらいでしょう。
そもそも「食物繊維」とは?
食物繊維とは炭水化物のうち糖質を除いた部分の成分となります。
※炭水化物-糖質=食物繊維
消化酵素だけでは消化できない成分の総称でもあり、かつては不要なカス扱いを受けていました。
しかし、近年では整腸作用など身体に有益な働きを持つことが分かり、重要な栄養素の1つと位置付けられています。
水溶性・不溶性食物繊維の違い
食物繊維には水溶性・不溶性食物繊維という2種類があります。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は水に溶けやすい食物繊維のこと。
水溶性食物繊維のはたらきは
- コレステロールの上昇を抑える
- 血糖値の急上昇を抑える
- 満腹感を感じやすい
などというもの。
特に寒天やコンニャクなどに多く含まれる食物繊維です。
不溶性食物繊維
不溶性食物繊維は水に溶けにくい食物繊維になります。
不溶性食物繊維のはたらきは
- 便秘の改善・予防
- デトックス効果
- 満腹感を感じやすい
などとなります。
ココアやきのこなどに多く含まれ、歯ごたえがある食べ物に多い食物繊維です。
レタスはこちらの不溶性食物繊維の方が多く含みます。
不溶性=水に溶けにくいため、冷水にさらしてシャキッとさせても貴重なレタスの食物繊維はほぼ失われません!
また、水に溶けないので茹でてもOK。料理をするうえでは使いやすいと言えますね。
1日あたりの接種目標量は?
食物繊維における1日あたりの接種目標量は、18~69歳の人の場合
- 男性:20g以上
- 女性:18g以上
となります。
つまり、この摂取目標量をレタスで摂る場合、女性なら1.6kg以上ものレタスを1日に食べないと行けません!
上記にありますが、レタスは1玉あたりおよそ400g。
つまり1.6kg=レタス4玉分となります。壮大な量ですね。
※参考 厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2015年版)」
<比較>レタスの食物繊維量
レタスの食物繊維は100gあたり1.1gとのことでしたが、この食物繊維量は多いのか?それとも少ないのでしょうか?
レタスだけだと分かりにくいので、他の葉もの野菜と比較してみました。
また、レタスの品種ごとで食物繊維量がどこまで変わるのかもまとめてみます。
他の葉もの野菜と比較

まずはレタスと他の葉もの野菜との比較です。
日本の食卓で使われることの多いキャベツ・白菜・小松菜・ほうれん草と比較します。
野菜 | 100gあたりの食物繊維量 |
---|---|
レタス | 1.1g |
キャベツ | 1.8g |
白菜 | 1.3g |
小松菜 | 1.9g |
ほうれん草 | 3.6g |
この中ではレタスの食物繊維量が最も少ないですね。
しかしそれも当然。レタスの食物繊維量はすべての野菜の中でも最低ランクの少なさ!

え!そんなに少ないの!
多いイメージだったのに・・・。
100gあたりの食物繊維量1.1gというのはきゅうりと同等程度でもあります。
(きゅうりを馬鹿にするわけではありません)
そのため「食物繊維を積極的に摂りたい!」というときにレタスを選ぶのはオススメできません。
食物繊維を野菜でたくさん摂りたいとき、あえてオススメするならごぼうです。
食物繊維が100gあたり5.7g含まれるごぼう、その割合はレタスの5倍以上です!
ごぼうと同等の食物繊維を得るには5倍の分量を食べなければならないと考えると、ごぼうを食べて置いた方が無難でしょう。
レタスの品種ごとの食物繊維量

レタスの食物繊維量は野菜の中でも低い数値と分かりました。
では、同じレタスでも、品種ごとでは食物繊維量の違いはあるでしょうか?
気になってたので、レタス(玉レタス)とサラダ菜、サニーレタス、ロメインレタスの食物繊維量を比べてみました。
野菜 | 100gあたりの食物繊維量 |
---|---|
玉レタス | 1.1g |
サラダ菜 | 1.6g |
サニーレタス | 2.0g |
ロメインレタス | 1.9g |
レタスの中では一般的に「レタス」と呼ばれる玉レタスの食物繊維量が最も少ないですね。
同じレタスの仲間でも、サニーレタスは2倍近くの食物繊維を含むことも分かりました。
よって、レタスで食物繊維を摂るならサニーレタスがオススメです。
「レタス○個分の食物繊維」の謎
レタスと言えば、よく「レタス○個分の食物繊維」と食物繊維量の目安に使われていますよね?
レタスが食物繊維量の基準となっているのは、ただ単に分かりやすいからと、対象の食品の食物繊維量が多いイメージを付けられるという理由が考えられます。
「分かりやすい」というのは、レタスの食物繊維量が100gあたり1.1gという数値だから。
このうち0.1gを切り捨て、レタス1玉を400gすると、レタス1個分(1玉分)の食物繊維量は4gとキリの良い数字になります。
計算しやすいと基準にしやすいですよね。
また「対象の食品の食物繊維量が多いイメージを付けられる」というのは、レタス=食物繊維が多いという間違ったイメージゆえの考えです。
「レタス○個分って書かれるくらいだから、レタスって食物繊維が豊富なのだろう」という先入観です。
わたし自身、レタスは食物繊維が豊富な野菜と勝手にイメージしていたので、実は少ないと知りショックでした。
このからくりを知った今では「レタス○個分の食物繊維」も印象が変わりますね。
食物繊維も摂りすぎは危険?
身体に良いはたらきを持つ食物繊維ですが摂りすぎは危険!
普通の食事では、食物繊維を摂り過ぎることはまずないので心配する必要はありません。
けれども、サプリメントなど自然ではない形で過剰に食物繊維を摂取し続けると
- おなかを下しやすくなる
- 他の栄養素の吸収を妨げる
などの悪影響が出る場合があるので注意が必要です。
食物繊維の1日あたりの接種目標量を「レタス○個分」で換算すると
- 男性20g=レタス5個分
- 女性18g=レタス4.5個分
となります。
目安としては、この表示よりも多い量のサプリメントなどは避けた方がよいと思われます。
サプリメントはあくまでも補助、食事のサポートとして摂るのが望ましいですね。
まとめ
- レタスに含まれる食物繊維は100gあたり1.1g。
- この数値は他の葉もの野菜と比べても少なく、野菜全体の中でも最低ランク。
- レタスの品種ごとでは、多い順にサニーレタス、ロメインレタス、サラダ菜、玉レタスとなった。
- 「レタス1個分の食物繊維」はおよそ4g。
豊富なイメージがあったレタスの食物繊維ですが、実は野菜の中でも最低ランクという衝撃の事実が判明してしまいました・・・。
しかし、これからは広告で見かける「レタス○個分の食物繊維」に惑わされずに済みそうですね!