夏の暑さ対策としてゴーヤでグリーンカーテンを作っている方も多いのではないでしょうか?
しかい、せっかくなったゴーヤが「苦すぎて食べられない!」という方もいるでしょう。
今回は、そんなゴーヤの苦味を抑える方法をご紹介します!
また、そもそもゴーヤはなぜ苦い?ゴーヤが苦い理由も合わせてお伝えしていきます。
ゴーヤの苦さ対策や理由を知り、ゴーヤを美味しく食べましょう!
ゴーヤが苦いのには理由があるの?
苦味を抑えられればみんな美味しく食べられるんだけどな~。
ゴーヤの苦味を抑える方法
さっそく、ゴーヤの苦味を抑える方法をご紹介します!
ゴーヤの苦味を抑える方法は大きく分けて4つ。
- 塩もみにする
- 水にさらす
- ゆでる
- 油で炒める
ここからは、苦味を抑えられる理由とそのコツをお伝えしていきます。
塩もみにする
塩もみは、ゴーヤ以外の野菜でもよく用いられる方法です。
塩もみにより苦味が抑えられる理由は、苦味成分が含まれた水分が浸透圧により流れ出るから!
浸透圧とは、2つの濃度が異なる液体が半透膜(水は通しますが、水に溶けている砂糖などの分子は通さない膜)を介して隣り合った時に、濃度を一定に保とうとして水分が濃度の薄い側から濃い側に移動する圧力のことです。
株式会社パールエース
https://www.pearlace.co.jp/know-and-fun/tips/post-51.html
難しい・・・。
つまり、ゴーヤを塩でもむと細胞内外の濃度を一定に保とうとするためゴーヤの水分が塩へ移動していき、反対に塩分がゴーヤ内に染み込むというはたらきのことです。
さらに、塩もみの際には塩だけでなく砂糖も入れるとより効果的です。
浸透圧は砂糖でも作用します。
砂糖により塩辛さも抑えられマイルドな味わいに!
分量はゴーヤ1本およそ200gに対し塩・砂糖小さじ1ずつ。
軽くもみ、30分ほどおいたら水で洗って絞ればOKです。
水にさらす
水にさらすのも苦味を抑える方法の1つ。
薄切りにして水にさらすことで、断面から苦味成分が出ていきます。
塩もみほど苦味を抑えることはできませんが、シャキシャキとした食感を残したい場合におすすめの方法です。
また、塩水にさらしてもOKです。
水にさらしすぎると苦味成分だけでなく栄養成分も流出!
さらす時間は10分程度がおすすめです。
ゆでる
苦味を抑えるには、お湯でゆでるのも効果的です。
ゆでる方法は3つ。
- そのままゆでる
- 塩ゆでにする
- 米のとぎ汁でゆでる
まず「そのままゆでる」。
これは苦味成分が水に溶ける性質のため、ゆでるとさらに苦味がゆでやすくなることが理由です。
つぎに「塩ゆでにする」では、水溶性と浸透圧の効果を同時に得られます。
最後は「米のとぎ汁でゆでる」方法です。
米のとぎ汁は大根など他の野菜のアクやえぐみを取る時に使用されます。
ゆでこぼしたあとは味つけがしやすいのもポイントです。
また、塩ゆでと違い味が付かないのも特徴です。
ゆで時間は、湯通し~数分とお好みです。
食感を残したい場合はサッとゆで水揚げに。
しっかり苦味を抑えたい場合は長めにゆでましょう。
油で炒める
ピーマンもそうですが、油で炒めると野菜の苦味が抑えられます。
そして実は、ゴーヤはビタミンCがとても多く含まれている野菜です。
トマトの5倍くらい含まれてるよ!
そのゴーヤのビタミンCは加熱に強いという性質を持ち、炒めても損なわれることがありません。
ゴーヤチャンプルーは、苦味が抑えられるし栄養もちゃんと摂れる良い料理法なんだね。
また、そのゴーヤチャンプルーには仕上げにかつお節をかけることが定番ですよね。
そのかつお節にも苦味を抑える効果があります!
かつお節には風味をよくするだけじゃないはたらきがあったんだね。
ゴーヤが苦い理由
かつては沖縄料理でのみ使われるイメージが強かったゴーヤ。
現在は、暑さ対策のグリーンカーテンなどにより栽培が拡大。
食べ物としても人気は全国区となっています。
しかし、その苦味の強さから料理をすることに抵抗があった方もいるのではないでしょうか?
料理を作っても苦いから食べてくれないんだよね。
どうしてゴーヤはあれほど苦いのでしょうか?
ここからは、そんなゴーヤの苦味の理由をまとめてみました!
さらに、ゴーヤの苦味の栄養についてもお伝えします。
ゴーヤが苦い理由
ゴーヤが苦い理由は、熟していないからです。
わたしたちが普段見かける緑色のゴーヤは未成熟の状態。
未成熟の野菜・フルーツは、酸っぱすぎるので大抵美味しくありません。
同じく未成熟な状態で食べる野菜にピーマンがあります。
ピーマンと言えばあの苦味!
ピーマンも熟していないから苦いんだね。
このように、ゴーヤは熟す前の状態を食べているから苦いのです!
しかし、ゴーヤの栽培風景で、収穫時期を逃したゴーヤが黄色やオレンジ色に変色しているところを見たことありませんか?
表面がぶよぶよと柔らかくなり、甘い匂いが漂ってくる状態です。
また、中を開けると種は赤く、種の周りがゼリー状になっています。
一見腐ってしまったように見えるあの状態こそがゴーヤの完熟状態です。
もちろんその状態でも食べられます。
むしろ完熟状態で食べると苦味が少なく食べやすくなっています。
あまりぶよぶよぐにゃぐにゃだと腐っている可能性があるので注意してください。
また、先ほど「ゴーヤの苦味を抑える方法」をご紹介しましたが、ゴーヤを追熟させることでも苦味を抑えることは可能です。
追熟とは、収穫後の野菜・フルーツを熟成させることです。
まだ実がなっている状態で熟させることも可能ですが、もらい物やスーパーで買ってきた場合にはこの方法がおすすめ!
ゴーヤの状態にもよりますが、だいたい1週間で緑色のゴーヤは黄色やオレンジ色に変わり食べ頃になります。
ゴーヤの苦味の栄養
ゴーヤの苦味は、苦味たんぱく質という栄養成分を豊富に含むことも理由です。
その苦味の栄養成分は4つ。
- モモルディシン
- チャランチン
- コロソリン酸
- ククルビタシン
これらの成分には、胃のはたらきをすこやかに保つ健胃効果が期待できます。
ゴーヤっておなかに良いんだね。
しかし、摂り過ぎると下痢や胃腸障害、腹痛を引き起こす可能性も示唆されています。
何でも食べ過ぎは良くないってことかな。
でも、ゴーヤを食べ過ぎるのって逆に難しいかも・・・。
まとめ
ゴーヤの苦味を抑える方法は、塩もみする・水にさらす・ゆでる・油で炒めるなどいくつかあります。
ゴーヤの苦味は水分に含まれているので、水分を出すことにより苦味が抑えられることが分かりました。
また、ゴーヤが苦い理由は、ゴーヤが完熟前の未成熟の状態だからでした。
緑色の状態ではなく、黄色~オレンジ色になるまで待てば苦味が少なく美味しく食べられます。
苦すぎるあまり敬遠されがちなゴーヤ。
苦味を抑える方法を実践し、美味しく食べていきましょう!